ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

決め事をするとしんどくなる

2006-02-03 | 砂時計
今日は節分。
いつの間にか世間に定着した恵方を向いての巻き寿司のかぶりつき。
私が子どものころには、そういう習慣はなかったように思う。

私の母も夫の母も、船場の商家の出なので、そういう慣習めいたことにこだわる。
また因縁などにも。
一日のことを「おついたち」とよび、毎月一日にはこれとこれをして、これを食べて、と私の母などはことにうるさい。
その約束事のどれかひとつでもはずそうものなら、どれほどの災厄が襲ってくるのか、と思わせるほどのこだわりようである。
子どものころの私は、そんな母の決め事が大嫌いだった。
「八」のつく日には「めい(あらめ)を食べなあかんねん。」と言われても食べたくないときもある。
お正月の三が日は、包丁を使ってはいけない、そのためにおせち料理があるのだから。
と、おせち料理に飽きた私たち子どもの言い分など聞く耳もたず、何が何でもおせち料理を食べさせた。
姑は、私の母ほど頑固にこだわったりはしないが、それでも毎年続けてきたことをやめると、その年に何か悪いことが起きるかもしれない、と節目ごとの行事を規模を縮小しても続けようとする。

日本人としてそういった四季を感じる節目ごとの行事を執り行うことをいいな、と思う反面、それをいったん始めてしまうとノンストップで続けなければ、と自分で自分を縛り付けてしまいそうな恐怖感もある。
好むと好まざるに関わらず、少なからず母の影響を受けているので、毎年ずっと行ってきたことを飛ばしてしまった年には、何か悪いことが起きるかもしれない、と思ってしまうのである。
不思議なことに、そういう悪い予感みたいなものは的中することが多く、それが怖くてなるべく「xxには○○しなければ!」というような決め事は持たないようにしている。
気が向けばするし、体調や気分が乗らなければ、世間がどんなに騒ごうが何をしようが自分はやらない。
そうしよう。
と決意したにも関わらず、今年も恵方まきを南南東に向かって食べ、外と内に向かってまめを撒き、数え年の数だけ豆を食べた。
まぁ、そういうことができるというのも元気だからってことで、決め事としてやったわけではないことにしておこう。

それにしても、年々食べなければいけない豆の数が増えていき、いい加減喉だけではなく胸にもつかえてくる。
50を超えたら、今度はまた1粒から始めてみようかな。

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3 コメント

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Unknown (アプリコット)
2006-02-03 22:18:59
恵方巻き、我家もとうとう今年デビュー!のつもりだったのですが、準備をしている様子を見て、子供たちは「手巻き寿司だ!」と大喜び。

結局手巻き寿司の一本目だけをわけもわからず南南東に向かってクスクスと笑いをかみ締めながら食べました。

スーパーの商戦に乗せられているなぁと思いつつ、子供は楽しそうなので来年はちゃんと太巻きを作る予定です♪



決め事ってあまり縛りがきついとつらいですね。

私は決め事が好きなのですが、性格が大雑把なので無理な時は罪悪感もそれ程ないような気がします。

我ながらさすがO型!という感じです。

CITROENさんは繊細な方なのだと思います。

お豆…40過ぎたら10歳で1個♪です。

とても食べられません…
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Unknown (UTTA)
2006-02-04 01:10:31
こんばんは。

今日は子供達が、保育園でもらってきた大豆を家で「撒きやがって」、一応災厄を追い出しました。

掃除した後、新聞のテレビ欄をチェックしたら、小田さんの「クリスマスの約束」が!さっそく録画の予約して、仕事に励んでいます。

災いをはらっただけじゃなく、いいことまであった♪



私は日々の生活の中の決め事ってほとんどないのです。仰るとおり、まったくしんどくない生活…(笑)

少しはあったほうが、生活の中に節目とかけじめみたいなものができて、シャキっとできそうですよ。

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福は内 (CITROEN)
2006-02-04 12:49:39
アプリコットさん、来年は太巻きですか!

でも案外、今年のように手巻きのほうが食べやすくていいかもしれません。

なんせ、一本食べ終えるまで一言も口を聞かずにがつがつ食べないといけないそうですから。(それもずっと恵方を向いて)

太巻きだとビッグマック状態になりそうな予感。

恵方巻きとは別に作って食べたほうがいいかもしれませんよ。



繊細?あっはっは。私に一番似つかわしくない表現です。それは。

AO型なので、かなり大雑把。でも、やたら迷信めいたことに弱くて、因縁がらみのことを言われるとすぐ信じてしまうのです。単なる論理的科学的に物を考えられないばかなのかも。



UTTAさん、小田さんの番組、再放送があってよかったですね!!

お子さんたちの撒いた豆が、福を呼んでくれたのかも?!

子どもが小さいうちは、豆まきも楽しい行事のひとつですが、高校生にもなれば、なんだかやってるほうがアホみたいでばかばかしくなってきます。



確かにね。毎日の生活の中でも「x時までに○をしなくては!」と思えばさっさとできますが、ふんだんに時間があるときのほうが、かえってゴロゴロゴロゴロしてしまいますね。

ま、自分を絞め殺さない程度にほどほどに節目を作ることとしましょうかね。
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