肉を食らわば骨まで

昨年見つけた鶏肉専門店で買い始めてからというもの、すっかり鶏肉メニューが増えた。
スーパーに並ぶ鶏肉より、新鮮、安心、美味しい、安い、と好条件そろい踏み。
冬の鳥料理といえば、水炊きが代表格だろう。
もちろん、水炊きも塩バージョン、ポン酢バージョン、とつけだれを替えては楽しんでいる。
その水炊きのアレンジとも言える湯豆腐に最近はまっている。

きっかけは手羽を買ったときのこと。
スーパーで買う手羽は、先が切り落とされてしまっている。
だが、卸もしているこの専門店では、先っぽまでが一本として売られているのだ。
かといって、関節から先の部分は、ほとんど可食部が無いに等しい。
けれど、そのまま切り落として捨てるのは惜しいので、スープをとってみた。
ネギの青い部分や、ショウガの切れ端、昆布を入れて火にかける。
適当なところで、すべてを引き上げる。
他の料理にしてもいいのだけれど、冬ならお鍋でしょ、ってことで。
いつもはあっさりと昆布だしだけでいただいている湯豆腐をこのスープで作ってみる。
つけだれは、普段の湯豆腐のつけだれに刻みネギ、おろしニンニクや、豆板醤、ラー油などお好みで入れて中華風仕立て。
残ったスープにご飯を入れて雑炊、細めのラーメンや、半田麺などもスープが絡まってとても美味しい。
ポイントは、湯豆腐の時と同じ、「にがり」を数滴落とすこと。
これで、豆腐のだしへのなじみが数段よくなりまろやかな味わいになる。
ちょっと身体が弱ってるかな、って時の湯豆腐に。
お肉はお肉で中華風煮込みで食べ同時に中華風湯豆腐で暖を取る。
冬の定番メニューが、また一つ増えた。