ブログの練習

ブログを書く練習です。
最近はレトロな計算機(電卓、マイコン、パソコンなど)
に関することを書き始めました。

Intel 4004 (その2) クロックの巻

2022-10-06 19:30:41 | マイコン(4004)
注文した部品が届くまでだいぶ時間がかかりそうなので、とりあえず電源とクロックを食わせて何らかの反応を示すか試してみることにしました。8Bit-MuseumのCPU NOP tester(Hardware Projekte – CPU NOP-Tester – 8Bit-Museum.de)のようにLEDを光らせようかと思いましたが、4004のアドレスバスは4bit×3に時分割されている上に、データバスも兼ねているためちょっと面倒くさそうです。というわけで、手始めにオシロで観測することにしました。
実は私、信号レベルが+5Vのデジタル回路以外はほとんど経験が無く、+5V, GND, -10V(データシートにはVSS=GND, VDD=-15Vという記載もあり)という回路は初めてです。変なことをして大事な4004を壊しては悲しいので、できるだけデータシートに忠実に組むことにしました。

ユーザーズマニュアルで見つけたクロックジェネレータはこんな感じでした。

発振部分のマルチバイブレーターは抵抗で周波数を調整、駆動部分はディスクリートのトランジスタ。かなりアナログっぽい回路です。デジタル回路ですら+5Vしか扱ったことがない私には敷居が高いです。

別の資料に載っていたのがこれ。

水晶で発振してカウンタで7分周して、クロックドライバICでレベル変換。これなら私にも理解できました。
9316というカウンタは入手困難っぽいので、手元にあった74LS163で代用。74H04は若松に注文しましたが、いつ届くかわからないので74S04で代用しました。MH0026の代用のDS0026も若松に注文中なのですが、4004が入っていたパーツ箱にたくさん入ってるのを発見。買わなくても良かったのか・・・。(若松にはメタル缶タイプとDIPを注文中。)


ちなみにトラ技に下記のような簡単な回路が紹介されていたのですが、ちょっとこれは・・・と思ったので見送りました。


2相クロックを作る部分はただのカウンタと組み合わせ回路なので簡単です。DS0026によるレベル変換の仕組みを理解しようとデータシートを読んだところ、「TTL/DTL compatible inputs」と書かれています。なるほど、TTLレベルで受けてV+, V-の振幅に変換するのね。と思ったのですが。


GNDがありません。入力の電圧どうなってるの?という疑問がわきました。

表を見ても理解できず。


クロック波形みるだけなら4004は使わなくていいのでとりあえず回路を組んで見てみることにしました。上から、カウンタ用クロック(TTLレベル)、φ1, φ2(DS0026の出力)、φ2(DS0026の入力)です。


なるほど。コンデンサによって入力のフロアがV-になっているのね。理解しました。(私のアナログ回路のレベルはこの程度なのです。)

綺麗な二相クロックが出来たので、4004に通電する準備が整いました。念のため、電流の上限値は低めに設定。


4004搭載。


電源ON! ちゃんとSYNC(Ch.1)が観測できました。


D0~D3はこんな感じ。


とりあえずそれっぽい信号が出てるので、壊れてはなさそう。もう一つの4004も同様でした。
続きはメモリインターフェースD4289が届いてからかな。(むしろそれがちゃんと動くかどうかが心配。)

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Intel 4004 (その1)

2022-10-03 20:45:55 | マイコン(4004)
Intel MCS-4 Micro Computer SetのCPU 4004です。幸運にもヤフオクで入手することができました。
商品名は「★ パーツボックス 中古品 + 多種半導体部品入り  2ケース ★」、商品説明には「半導体の内容等については添付写真にてご確認下さい。」としかなく、4004に関しては一切言及されていませんでした。肝心の商品写真も下記のように不鮮明なものしかなく、拡大しても数字は読み取れなかったのですが、たぶん4004だよなあ、もしかしたら4001かもしれないけど最悪4001でもいいやという気持ちで入札しました。
これがその商品写真(の一部を切り出したもの)。


4004に気付いて入札していた方がもう一人いたのですが、その方も外したら痛いと思って入札額を抑えていたとのこと(twitterでの回答)。商品が不明確だったことが幸いして落札することができました。
とはいえ、実物が届くまでは半信半疑で不安だったのですが、ちゃんと4004が2つと、その横には8008が二つ並んでいました。(冒頭の写真です。)
さらに、スポンジの裏には4001が1個と4003が2個挿さっていました。


お話でしか読んだことのないCPUだったのですが、実物が手に入ったので動かしてみるべく勉強開始。1975年発行のインターフェース「マイクロプロセッサのすべて第1集」(トラ技別冊として発行された、月刊誌になる前のもの)とトランジスタ技術1974年9月号を本棚から発掘してきました。データシートはbitsavers.org(Index of /components/intel/MCS4)に発見。


以前オレンジピコショップで購入して積み基板になっている「SBC4004/Busicom-141PF専用プリント基板」があり、もしかしたらそれを使えば手っ取り早く動かせるのかもしれませんが、せっかくなので自分で一から勉強して、できるだけデータシートに忠実に、当時の資料を参考にしながら、部品もなるべく昔のものを使って動かしてみようと考えています。
とりあえず、4002を4つeBayの中華ストアに注文、クロックジェネレータ用の部品を若松に注文したところです。ROMをつなげるために4289も欲しいのですが、eBayでイギリスの店が売ってるやつは商品写真が無い上に商品名が"D4289 Transistor"なのでsellerに問合せ中。

【2022/10/3 20:43 追記】
sellerから回答が来た。実物の写真が無いのが不安だけど、過去に買った人が3人ぐらいいるらしいのと、sellerの評価がそれなりに高いのを信じて購入。

送った質問。修正前の商品名、画像。


sellerからの回答。修正された商品名と画像。


買っちゃいました。

たぶんこの部品はマイコンとレベルコンバーターがあれば作れるのだろうけど、4004を動かすために21世紀のマイコンを使ってメモリに接続したりしたら、一体何をやっているんだろうという気持ちになりそう。なので、できるだけ当時の部品だけでやろうと思います。

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