とほほ…見聞録

過ぎ行く日々の雑感

お店にて

2008-05-21 11:24:14 | Weblog
国分寺の焼鳥屋でつまみの天豆(そらまめ)を注文したら
出された時からずっと皮がふっくらとしている.
家で食べる天豆は皮がくしゃと、しなびている.
あ、何か秘訣があるかもしれないと思い、調べてみたら
天豆の黒い部分(おはぐろ)に5ミリ程の切込みをいれて
茹でると皮がしわにならないのだ.

別の日.夕方の6時頃、帰りに近くの蕎麦屋さんに寄る.
まだ明るい.
そば焼酎のお湯割りの先客が2人.
男.個別のテーブルに座っている.
ともに釣り人がよく着ているようなポケットのついたベスト
を着ている.
もう1人入って来た.この男性も似たようなベスト着用.
次に老夫婦がはいってきて旦那がすかさず焼酎を頼む.
奥さんがたしなめるがきかない.
この御仁もベストを着ている.
私以外の4人の男は皆ベスト着用である.
5月はベストシーズンか.
蕎麦-焼酎-ベスト-白髪.シルバータイムである.
私も立派にシルバーヘッドである.
ここのお蕎麦は美味しい.

殺陣師段平(DVD)

2008-05-06 11:10:31 | Weblog
「殺陣師段平」
瑞穂春海監督.1962年製作.

市川雷蔵と脚本黒澤明で惹かれて借りたDVDだった.
市川雷蔵がタイトルの殺陣師段平かと思っていたら、中村鴈治郎が
市川段平で雷蔵の役は新国劇の創始者の沢田正二郎である.

殺陣師(たてし)とは乱闘、斬り合いの立ち回りの演技を考えて指導
する人.
時代は大正、殺陣一筋の段平だが従来とは異なるリアルな立ち回りを
求める沢田には認めてもらえず出番がこない.
葛藤する段平.尽くす女房のお春(田中絹代).
「女かみゆひ」のお春はけなげだ.
気楽とんぼだが愛すべき段平のことを、髪結いの亭主にしては働くほう
だと温かく支える.娘おきく(高田美和)との3人の家族が温かい.
なんとか段平の殺陣で当たりをとった芝居だが、やがて殺陣のみで客を
呼ぶ芝居からの脱却を目指す沢田と段平は溝を深める.
師・沢田への愛情は消えぬ段平であるが沢田の元を飛び出してしまう.
その後の紆余曲折は悲惨なものであった….
殺陣一筋の気っぷのいい男の生涯を描いた映画である.
所々にユーモラスな場面がある.壮絶なラストは鬼気迫る.
市川雷蔵は端正で気品があり、中村鴈治郎は軽妙で巧みである.