とほほ…見聞録

過ぎ行く日々の雑感

蒸発旅日記(DVD)

2006-07-31 09:49:10 | Weblog
「蒸発旅日記」は、つげ義春の「貧困旅行記」が原作.
ありったけの金と時刻表だけを持って列車に乗り蒸発の旅に出る.
行き当たりばったりのやる気のない男が津部義男(銀座吟八).
津部の作品の愛読者の女性で、結婚を申し込む女が須藤静子(秋桜子).
茜色が印象的である.昭和色濃厚な旅日記映画.
なつかしいが、油断すると眠くなる映画です.
この主人公は、いつも帽子を目深にかぶっているせいか印象が薄い.
主演の銀座吟八さんは、交通安全ビデオ〈なぜ、あの時に…〉に
出演している.
静子役の秋桜子さんの名は、(コスモスコ)と読む.
右からも、左からも、コスモスコ.
ふっくらとした顔で、オカッパ頭の女を演じている.
彼女の作品は「渇いた花」(永瀬正敏監督)以来、二作目となる.

秋桜子を撮った、荒木経惟さんの写真集が「秋桜子」.
コスモスコは、荒木さんが命名した.
最初の撮影旅行のとき、道にちょうどコスモスが咲いていたので、
この名前をつけた.
もしも、カタクリが咲いていたなら、片栗子(カタクリコ)という
名前になっていたのかも.
秋桜子といえば、有名な俳人の水原秋桜子が思い浮かびますね.
もちろん、カタクリコでなく、しゅうおうしと読みます.

「消ゆる灯の命を惜しみ牡蠣を食ふ」(うたげ所収) 




タナカヒロシのすべて(DVD)

2006-07-27 09:53:41 | Weblog
「タナカヒロシのすべて」は2005年製作.田中誠監督作品.
鳥肌実(とりはだみのる)主演の喜劇である.
他に加賀マリ子、ユンソナが出演している.
鳥肌実(とりはだみのる)が本名?
元は、吉本興業のピン芸人だった人です.かなりマニアックです.

かつら工場勤務.32歳独身男を不運な出来事が次々と襲う.
身近な人も、仕事も失われ、最後は猫と、〈なんとかなる〉の呪文
だけが頼り.
根拠もなく言ってみるだけの呪文だって、繰り返していると元気に
なるから不思議だ.
タイ語でいえば「マイペンライ」.
この映画で、〈なんとかなる〉の象徴が〈ユンソナ〉です.
冒頭のコーヒールンバ(西田佐知子)は軽快で、劇中の蘇州夜曲
(日吉ミミ)はしっとりと聞かせます.
人の不運は喜劇にみえるが、立場が変われば悲劇である.

小説を読み、映画を見ると、自分と引き比べてしまいますが、
日頃の硬直した思考や、閉塞感が少し溶かれる思いがする作品が
いいですね.

タナカヒロシ=田中宏である.私の友達は田中廣である.



アカルイミライ(DVD)

2006-07-23 10:01:02 | Weblog
「アカルイミライ」は黒沢清監督.オダギリジョー.浅野忠信.
藤竜也出演.2002年製作.

映画は、ナレーションで始まる.
「昔から俺は寝ると夢をよく見る.それはいつもきまって未来の夢
だった.夢の中では未来は明るかった.希望と平和に満ちあふれ
ていた.だから眠るのが楽しかった.ついこの間までの事だ」
〈アカルイミライ〉と書くと絵空事に感じられ、〈明るい未来〉と
書くと標語のようだ.
〈アカクラゲ〉を接点として、親しくなるオダギリジョー(仁村)と
浅野忠信(有田)、これに藤竜也(有田の父)がからむ.
幼児のように、気にいった閉鎖空間に逃げ込んで、他所を見ないで、
外と深くかかわらないで過ごせる人生はそうは続かない.
仁村と有田の日常が、たんたんと描かれる.
一見静かな世界が、あっけなく崩れる.
一人は破滅する.藤竜也(有田の父)に救われた、もう一人は再生
に向かう予感.
こんな人生は、現実社会にもあると思う.

浮遊するアカクラゲが、印象的な役割を演じる.
アカクラゲは、傘経が10~25㎝.別名ハクションクラゲ.
触手がちぎれ、乾燥すると、乾いた刺糸が風で舞い上がり、
クシャミが出るのでこの名前がついた.
エンドロールに、クラゲトレーナー=鈴木弘司の表示がある.
え!クラゲトレーナーっているの.
鈴木弘司さんは、クラゲ飼育の権威ある研究者らしい.
そして、クラゲ専門店[タイドプールスズキ]の経営者である.
サイエンスチャンネル番組「ミクロの小宇宙-クラゲを見てみよう」
では、自ら出演し、埼玉県新座市の研究所(自宅の一室らしい)で
クラゲに餌をやっている.
クラゲにも、眼(眼点-光の変化が感じられる)があるそうだ.

クラゲトレーナーって、クラゲにどんなトレーニングをするのか.
タコのような踊りをさせたり、逆さになって行進させたり、
できたらいいね.


時々飲酒

2006-07-19 09:57:46 | Weblog
季節を感じさせる野菜が、少なくなりました.
キュウリもトマトも、一年中売っていますね.
季節感があるのは谷中生姜、ミョウガ、天豆くらいでしょうか.
今年は初夏に食べそこねていたのですが、昨日、最終便の東北の
天豆をみかけて買いました.
ゆでて、ビールのつまみに合わせ、おいしく食べました.
夏に飲む、冷えたビールは格別ですね.

(金曜日の夕方)
野方の、路地を入った店で、テンプラを肴に飲酒.(せき家)
この季節、6時をすぎても、まだ明るい.
ガラスごしに見える通りを、人が足早に行き交うのをボンヤリと
ながめながら飲んでいた.
ビール中瓶の後、シークアサワーと黒酢サワーで沖縄の夏風情.

(土曜日の昼下がり)
西友の前で、右手に〈カンチュウハイ〉を、左手に〈ウコンの力〉
を持ち、チュウハイを立ち飲みしたあと、グイグイ、ウコンの力
を飲み干している健康的なよっぱらいがおりました.
すぐ、肝臓、いたわっちゃうんだ.
飲酒量が多いので、私もウコンの錠剤を常用しています.


ボーダフォンのケータイ

2006-07-15 09:59:12 | Weblog
「ケータイの留守電がいっぱいで、メッセージが残せないよ」
と、何回か言われたのでチェックしてみたら、前回のW杯の
頃の、携帯電話の留守電メッセージが残っていた.
たしか、ベルギー戦の前だった.
4年前でも保存されてるんだ、ふ-ん.
私は、めったに、留守電は聞かないし、消去もしなかった.
古いケ-タイのせいか(5年以上経過)、保存可能件数が少ない
のかもしれない.
(それより、聞いて削除しろよ)
「あなたのケータイは、ほとんどつながらないね」
と、苦情を言われる.
電源を切ってることが多いし、めったにかかってこないから、
カバンの中をあちこち探しているうちに、切れちゃうことが
多いんだよ.
メールもパソコンでしかやらない.
なれないケータイの画面と小さいキーは打ちにくい.
20字のメールの送信までに、10分もかかってしまう.

充電してもすぐ電池が切れるし、カメラもついてないし、
ということで、日曜日に所沢のプロペ通りのショップで
新機種に変更しました.

昭和歌謡大全集(DVD)

2006-07-11 10:15:45 | Weblog
「昭和歌謡大全集」は篠原哲雄監督作品.2003年製作.
松田龍平、樋口可南子、鈴木砂羽出演.村上龍原作.
篠原監督の作品は、先日「オ-・ド・ヴィ」をレンタルしたが、
途中で、なぜかイライラして、最後まで見なかった.

この「昭和歌謡大全集」は、離婚・非婚の自立オバサン達と、
目的希薄で、漂流中の若者達のバトルが描かれる.6人対6人.
オバサンと若者の両方に向けた視線は冷たい.
「オバサンとは、進化するのをやめちゃった生き物.若い女も、
男も、子供も、進化するのをやめちゃえばみんなオバサンさ」
原爆売っている原田芳雄のセリフ.

劇中では、以下の昭和歌謡が流れる、あるいは歌われる.
恋の季節(S.43) 星の流れに(S.22)
チャンチキおけさ(S.32) 白い蝶のサンバ(S.45)
SWEET MEMORIES(S.58) リンダリンダ(S.62)
風立ちぬ(S.56) 港が見える丘(S.22)
錆びたナイフ(S.32) 骨まで愛して(S.41)
君といつまでも(S.42) また逢う日まで(S.46)

映画の中の若者達は、この昭和歌謡に、共感していたが、
現実にはどうなんだろうか、チョット疑問.
私の好きな昭和歌謡は、〈女の意地〉、〈東京砂漠〉、〈秋止符〉
です.

映画を見ていると、アレッ、同じだ、という発見がありますが、
今回の映画では、〈茶筒〉の模様がうちのと同じだったのと、
病院の面会用丸イスが、時々行く病院のイスと同じだった.

メロン通信

2006-07-07 09:56:07 | Weblog
茨城県より〈阿見グリーンメロン〉5個届く.感謝.
「7月4日頃、食すべし」の添え書きあり.
タイミングが悪く、他に差し上げる人が少ない(2個だけ).
まだ固く、香りもしないが、指示の通りに4日に切った.甘い.
3個いっぺんに食べ頃になっても、そんなには食べられない.
4日連続して食べる.
しょうがないので、一個は、横に切ってみた.
おっと、タネがとれやすい.

〈七夕まつり〉
養護老人ホーム〈万福園〉の庭の七夕の笹飾りに、
「毛がはえますように」と書かれた短冊が、さがっていた.
モモちゃんの〈第3小学校〉の七夕の笹飾りには、
「つぎの、は、が、はえますように」と書いた短冊が、
さがっている.
前者はよくわからぬが、後者は、近々実現の見込み.


東京MXテレビ

2006-07-03 10:57:27 | Weblog
島田紳助の〈クイズヘキサゴン〉はうるさいし、[みのもんた]の
〈ミリオネア〉もうんざり、なんて時にチャンネルを回すのが、
UHF波の東京MXテレビです(たまにはテレ玉も).
静かな、東京シティ競馬のツゥインクル競馬中継などを見る.
馬券は中央競馬しか買わないので、なにげなく見ているだけだ.
6月28日には帝王賞(交流G1競走)が行われた.
たまたまチャンネルを回した東京MXテレビの中継を見た.
レースは内田博幸騎手の〈アジュディミツオー〉(船橋)が見事な
逃げ切りで勝利する.レコードのおまけつき.
単勝1.6倍の武豊騎手の〈カネヒキリ〉(JRA)は、二着に終る.
ドバイワールドカップで惨敗し、大井遠征で負けたカネヒキリは、
以前の圧倒的な強さは見られない.
番組司会の小森谷徹さんは、この夜は、いつもとはうってかわって
ハイテンションで、服装も決まっていました.
以前、雨の日の中継の時には、陰鬱な口調とニヒルな風貌で、
ギャンブル狂いの果てにたどり着いた職場の一隅で仕事を
しているという(私の勝手な思い込み)、風情だったが、その時
とはずいぶんちがっているので驚きました.

他の番組では「5時に夢中」を時々見る.
徳光正行(徳光和夫さんの息子)さん司会のニュース番組である.
コメンテーターは特徴的な人達がそろっている.
その中で、岩井志麻子は、なんかうんざりするほど、下ネタを連発.
この時間なのにいいのか、とあきれてしまう.
そのくせ真面目なコメントは、たどたどしい.困ったもんだ.
マツコ・デラックスは、たしかにお肉がデラックスなオカマです.
初めてみた時は、トドなみの体格にウットリ、いえビックリ.
もう終ってしまったが、「団地探訪シリーズ」はよかった.
わざと?拙いリポーターを使っての都内団地の突撃取材番組でした.
横並びの民放TV(VHF波)に比べて、ユニークです.

ちなみに〔東京MXテレビ〕は、東京メトロポリタンテレビジョン
という.MXはコールサインのJOMX.TVより取った.
東京都を、放送対象地域とするUHF波のローカル放送局である.