とほほ…見聞録

過ぎ行く日々の雑感

通り過ぎた町

2007-05-24 14:32:49 | Weblog

図書館で見た淺井愼平さんの「通り過ぎた町」という写真集が
欲しくて、Amazonマーケットプレイスで探したら、
運よく見つかりました.
今は書店では入手できないでしょう.
新品同様に綺麗な古本が送られて来るのはうれしいですね.
しかも定価の3割引です.
この本は、雑誌<歴史街道>の連載で日本各地を訪れて
撮った写真とエッセイを単行本にしたものです.

淺井さんは「古い街にはさまざまな、ひだがある」と書いている.
錆びた同潤会アパートの表札、伊賀上野の商店街の夕暮れ、
柳井の廃屋のホーロー看板、熱海のひんやりとしたアーケード、
防府のガラス戸に〈毎週金曜日散髪いたします〉の下げ札.
なにげなく止められたり、放置されている自転車がさまざまな
風景にある.

北は夕張、増毛から南は長崎、柳川までの旅情を誘う35ヵ所の
写真は、1997年から2000年に撮られたものだが
もっと昔の情景の様にも思える.
こんな旅の写真を見ていると、探している風景に会えそうな
気がします.

淺井愼平さんの〈海岸美術館〉が房総の千倉町にあります.
風や雲が行く、さわやかな自然の中にある美術館のようです.
結構遠いですね、
なかなか行けません.


櫻の園(DVD)

2007-05-16 10:23:30 | Weblog
「櫻の園」1990年製作.
この年のキネマ旬報のベストワン.中原俊監督.
吉田秋生原作の同名漫画の映画化である.
女子高演劇部を舞台に、思春期のみずみずしい心情が
描かれる.

櫻華学園演劇部では、毎年、春の創立記念日に
アントン・チェーホフの「桜の園」を上演する.
幕が上がるまでのドラマは、少女達の揺れる心情、
教師との葛藤、思慕の思いが淡々と描写される.
古き良き時代の学園の、静かな桜の景色が添えられる.

微笑ましくて、せつない場面は、
演劇部部長・志水由布子(中島ひろ子)が後輩の
倉田知世子(白島靖代)に、「好き」と告げた後、
並んで写真を撮るシーン.
思いをよせていた人との記念写真は枚数ごとにレンズに近くなる.
頬を寄せあうほどとなり、幸せな笑顔がはじける.
性別や年齢とは無関係に愛する人のそばにいれば、心躍る.
だが進級し卒業し、別れはやってくる.
希望があるにしても終ることの寂しさは変わらない.

陰で耐えている杉山紀子役の〈つみきみほ〉は、
きりっとしています.男前.

「桜の園」の終演後のシーンは、
午後の、ひそやかな講堂の窓から、
その年の桜の花びらが静かに床に落ちて来る.
ピアノ曲が流れる.

ずっと前に通りすぎた懐かしい風景を、ゆっくりと
思いださせてくれる映画です.



岩の原ワイン

2007-05-12 10:04:00 | Weblog
今週は、冷えた〈岩の原ワイン〉を、
〈ショット・ツヴィーゼル〉のワイングラスで飲む.
「うまい」.

〈岩の原ワイン〉は、川上善兵衛が明治23年に新潟県上越市に
創業した岩の原葡萄園のワインである.

「Vintage′06」(ヴィンテージ・シックス)という
ワインにまつわる、6人の作家の短篇集を読んでいたら、
その中の一篇の石田衣良の「父の手」に〈岩の原ワイン〉に
ついての描写があった.
「すこし酸味がある.甘くはない.端正でまじめな味だった.」
と表現されている.

次の週、〈いなげや〉で偶然発見し、赤を購入する.
720mlで1,060円.

〈ショット・ツヴィーゼル〉のワイングラスは、
チタンとジルコニウムを配合したトリタン・クリスタル製で
従来の鉛を使ったクリスタルより硬度が飛躍的に向上した.
驚くほど丈夫で、食器洗浄器でがんがん洗えて、傷がつきにくい.
世界ソムリエコンクールでも採用されたワイングラスである.
「いいグラスで飲むワインは味や香りがふくらみ、おいしく飲める
高価なワインに大枚をはたくより、
いいグラスを手に入れたほうがお得だ」と書かれている.
(朝日新聞の至福の一品の記事より抜粋)

この記事を読んだ翌日、吉祥寺の東急百貨店の
〈クロワッサンの店〉で見つける.一個が1,365円.

このように次々と、つながってやってくることがある.

最近の、とほほ

2007-05-08 10:36:57 | Weblog
ドラッグストア(セイムス)で買物をすませ、
お勘定の時、ポイントカードに
ハンを押してもらおうと、出したら
「お客さん、このカード違いますよ」といわれる.
トンカツ屋(さぼてん)のカードであった.
同じ赤い色でした.

定期的に送付される通販のカタログをパラパラ見ていたら
以前買ったのと同じ形、同じ柄の籐のイスが載っていて
5段階のリクライニングとなっている.
そこは違うなと思った.
次の日なにげなく我が家のイスを試したら
リクライニングだった.
もう2年もたっていた.気がつくのが遅い.

朝日新聞の折り込み紙で「アサヒタウンズ」というのがあります.
その中の〈田舎暮らしは愉快だ!〉という遠藤ケイさんのコラムを
愛読している.
作家・イラストレーターの遠藤ケイさんは新潟の田舎に
暮らしている.
日々の事、暮らしの知恵に感心させられたり教えられたりします.
遠藤ケイさん、名前からてっきり女性と思っていました.
先週の記事の中に、
「タヌキの巣穴を襲って、捕まえて食べたことがある.
先が二股になった棒を巣穴に突っ込んでグルグルとねじると、
タヌキの毛が絡まって引っ張り出すことができる.
冬のタヌキ汁はうまかった.」というのがあった.
あっ、この人は女性ではないかもしれないと思い
調べたら男性でした.
思い込み.困ったものです.
石黒ケイさんという女性歌手、いましたよね.

それにしても、おちおち、タヌキ寝入りもしていられません.


ららぽ-と豊洲に行く.

2007-05-04 10:33:39 | Weblog

5月3日(憲法記念日)は、五月晴れの快適な休日.
「アーバンドックららぽ-と豊洲」に行く.
ららぽ-と豊洲は、江東区豊洲の石川島播磨重工業の造船ドックの
跡地に2006年10月に出来た.
アクセスの良い都心の大型商業施設である.
東京メトロ有楽町線の豊洲駅より5分の場所にある.
水上バスでも行ける.
お台場-豊洲760円.浅草-豊洲1,060円.
〈ヒミコ〉のプラス料金300円を含む.共に1日3便.
ヒミコは松本零士がデザインした未来型の船.

サウスポート・ センターポート・ノースポ-ト に分かれ、
晴海運河にむかって、コの字に建物が建っている.
後ろにアネックスのビルが付属する.
190の店とレストランがあります.
充実のインテリアゾーンを主に見る.
アクタス・インザルーム・カリモク60・無印良品
フランフランフラン・東急ハンズ.
アジアン家具の「クワイエット アワーズ」の家具に魅せられる.
キッザニア東京、浮世絵美術館はパス.

建物に囲まれた庭からの眺めが良い.
運河を隔てて、対岸に高層ビルと青空が広がる.
ポカリと白い雲.解放感がある.風がここちよい.
造船ドックの跡地なので、アーバンドックと名付け、
ドッグランが設けられている.

夕陽や夜景を見に、また行きたい.