小沢一郎・元民主党代表の資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐって、政治資金規制法違反(虚偽記載)罪に問われた衆院議員・石川知裕被告ら元秘書三人は、九月二十六日、全員が東京地裁で有罪の判決(判決後、記者会見に臨む石川議員の写真は、9月27日付『北海道新聞』第29面から転写)を受けた。
地裁判決については、捜査段階での検察側の供述調書の大半が証拠として不採用になったことから、本人たちはもちろんのこと、輿論も無罪を予想していたようだ。元東京地検特捜部長・宗像紀夫弁護士は判決を前にして、「裁判所は検察官の取り調べそのものを『怪しい』と判断したと考えられる」(9月25日付・同新聞・第32面)と述べていたし、石川被告は、「法廷での被告の発言を重視する流れになるのでは」(同日付『釧路新聞』第4面)と無罪を確信していた。
しかし、判決(写真下段<左>=認定された「事件の構図」は、9月27日付『讀賣新聞』第3面から転写。<右>=判決骨子は、同新聞・第1面から切り抜き台紙に貼って転写)は、検察側の描いた構図を全面的に認める内容で、調書に頼らず、事実を列挙することにより、陸山会事件と西松建設事件にかかわった三被告の犯罪行為を厳しく批判している。まだ控訴審があるが、当然といえば当然の帰結で、二十一億円ものカネの流れを隠蔽し政治資金の透明性を害した三被告は、「裁判に予断は禁物」を思い知らされただろう。
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