大学生の薬物汚染が広がり、もはや一部の大学の学生がたまたま、という状況ではなくなってきた。
大学当局では、あの手この手と学生の注意を喚起しているが、有効な対策はないのではと思われる。
三月七日に関西の代表的な私立大学<関西・関西学院・同志社・立命館>の四学長が合同記者会見を行い、杉原左右一(すぎはらそういち)関学大学長が、「薬物乱用防止の会見を一堂に会して行うとは想像もつかなかった」(4月6日付『北海道新聞』第27面〈第3社会〉)と述べたことは、大学の苦境を赤裸に物語っている。
最も新しいケース(主な大学生の大麻事件一覧は、4月6日付・同新聞から転写)は、「日本体育大陸上部の男子学生が大麻を所持していた疑いで合宿所が捜索され、偽札数枚も発見された」(3月27日付、同新聞・第31面〈第1社会〉)事件で、落合卓四郎学長(写真は、同日付・同新聞から転写)は三月二十六日、記者会見で陳謝し、三月五日付で大麻所持容疑学生を退学処分、陸上部長・監督・コーチを解任したことを公表した。
この事件に関連して、関東学生陸上競技連盟は四月十七日、一月の箱根駅伝で総合三位に入りシード権を獲得していた日本体育大陸上部に対して、「箱根駅伝のシード権剥奪や6月末までの同連盟主催大会への出場停止などの裁定」(4月18日付『讀賣新聞』第33面〈社会〉)を下したが、退学処分を受けた学生は、陸上部内にある八つのブロックのうちの棒高跳びなどのブロックに所属していたというから、駅伝ブロックの学生は、とばっちりを受け気の毒な気がしないでもない。
■日本体育大学の世田谷キャンパスの写真は、『ウィキペディア』から転載■
最近の「社 会」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事