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タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

感動のシーンに「やばい」を連発!

<2015 年9月18 日付『北海道新聞』第 28 面の記事の見出し参照>

記事前文の要旨  文化庁の 2014 年度国語に関する世論調査で、本来は不都合な状況や危険といった意味を持つ「やばい」を「とても素晴らしい」という意味で使う人の割合が4分の1を越え、 ほめ言葉としての認知度が高まっていることが分かった。

<ゴルゴ 13 シリーズ「檻の国 」における本来の意味での使用例>

<グレートトラバース2 「第四集・秋・日本アルプス」での使用例>
南アルプス・無間地獄の稜線から雲海に浮かぶ富士を眺めて

※『ゴルゴ13』ビッグコミック増刊・総集編 vol.181(小学館)から転載。
※ 2015年12月20日放送のNHKテレビBS103の画面から転載。

西尾実・岩淵悦太郎・水谷静夫編『岩波国語辞典』
やばい (俗)危険や悪い事が起こりそうな形勢だ。 あぶない。「── 仕事」「見つかると ──」  △ 品の無い言い方。ならず者の隠語から。近年は「すごい」の意味でも使う。

 文化庁の世論調査では、「やばい」を肯定的意味で使う人の割合は、全世代平均で、26. 9 %に及ぶ。10 年前の調査で、20 代以下に限られていたのが、 今回は 30 代以上にも拡大していることから判断すると、 日本二百名山一筆書き人力踏破を目指し、 この正月に目出度く九州南端の佐多岬に到達した、 32 歳のプロ アドベンチャーレーサーの田中陽希氏が、 南アルプスの大無間山へ向かう途次、 無間地獄の稜線から、 雲海に浮かぶ富士を眺めて「やばい」を連発するのも宜なるかなと言うべきか。
 しかし、 私は「やばい」をどちらの意味でも使わない。 堅気の人間が使う言葉ではないと思っている。 分別があるはずの評論家や学者、 あるいは高齢者が使うのを耳にすると虫ずが走る。

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