タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ またも出た数値改竄 ≫

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 建築設計事務所の構造計算書偽造、原子力発電所の事故記録改竄、食品会社の商品偽装、学者の実験数値捏造‥‥石川五右衛門の「浜の真砂は尽きるとも、世に泥棒の種は尽きまじ」と同じで、世に偽装・改竄・捏造の種は尽きない。
 今度の主役は鉄工業界である。11月22日付『北海道新聞』第1面に、<橋梁型枠強度改ざん>と大見出しが出た。冒頭に、「栗本鉄工所(大阪市)が、高速道路や国道の橋梁(きょうりょう)内部に、軽量化の目的で空洞を作るためのパイプ型鉄製型枠の強度試験で数値の改ざんや肉厚の偽装をしていたことが二十一日、分かった」とある。
 写真は、釧路町中央三丁目で国道391号線貝塚中央幹線通りを跨ぐ、釧路外環状道路の橋梁と橋脚である。北海道開発局では、国土交通省の指示により、強度数値が改竄された栗本鉄工所の製品の道内での使用状況調査を開始したというから、この橋梁が、欠陥品を使用した「中空床版橋」かどうかは、やがて判明する。大丈夫か?
 栗本鉄工所は、これまでに、橋梁や水門工事をめぐる談合で、営業停止処分を何度も受けているという。同新聞・第33面〈第1社会〉の記者会見記事の、<社長「なめていた」>という見出しに驚かされ、さらに、記者の質問に対して、「仮の型枠なので、軽く見ていた。なめていた。そういう文化が職場にできていたのかなと思う」と平気で語る、社長の阿呆丸出しの応答に愕然とした。「なめたらあかんで、おっさん」
 日本の鉄工業界には、このような阿呆しか社長の人材がいないのか。

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