タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 道立病院改革 ≫

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 慢性的な赤字と医師不足に悩む道立病院の収支改善を模索してきた道は、11月27日、「道立八病院の経営見直しに向け、指定管理者制度導入などを盛り込んだ『病院事業改革プラン』素案を道議会保健福祉委員会に提示した」(11月25日付『北海道新聞』第2面〈総合〉)。
 平成18年度の赤字合計額は、五十億円を越えるという。独立行政法人化や民間移譲も検討したようだが、経営の健全化に懸念があり、指定管理者制度の導入に踏み切ることになった。しかし、不採算部門を抱え、医師確保に苦慮している上に、職員の身分に関して労働組合との軋轢が予想され、委託先の選定は、先行きが危ぶまれる。
 写真の道立釧路病院は、市立釧路総合病院の増改築に合わせて、平成19年度に釧路市に移管される計画だったが、道は二年前倒しで医療機能移管を実施し、平成17年3月31日でもって廃止された。P1020058
 廃止・移管に当たっては、釧路市民・患者から反対や不安の声があった。釧路市も、病院企業会計の赤字を抱え、難色を示したが、協議の結果、医療機能の円滑な継承と地域医療の充実のために、道が体制整備に必要な財政支援を行うということで、引き受けざるを得なかった。財政危機に直面している道も釧路市も、この先の展望に不安を抱いていることだろう。

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