タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 知らぬ顔の半兵衛 (北朝鮮) ≫

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 六カ国協議の合意に基づき、6月26日、北朝鮮が核計画申告書を議長国の中華人民共和国に提出したことを受け、テロ支援国家指定解除を表明する米国大統領の演説を聞いて、金正日将軍様は、「してやったり」と、満面に笑みを浮かべたことだろう。しかも、米国に大金を拠出させて、既に用済みの、寧辺にある黒鉛減速炉冷却塔を爆破するという、非核化を世界に印象づける演出付きである。P1030568_2 
 6月27日付『讀賣新聞』第3面〈総合〉のスキャナー欄は、さすがに事態を正確に分析し、「不完全申告、米が大幅譲歩」「北、核放棄の保証なし」「米、外交成果を優先」と厳しい評価を下している。
 北朝鮮にとって、「非核化を巡る流れ」など眼中にない。「核問題をサラミのように薄く切り分け、1枚ずつ実利を得ようと」(6月29日付『讀賣新聞』第8面〈国際〉)小出しにするのが、得意の核カード戦術であることを、我々はこれまでに、何度となく見せつけられてきたではないか。
 ブッシュが解除を表明しようと、北朝鮮は、大韓航空機爆破事件の犯行を認めないし、日本人拉致問題を解決しようとしない「ならず者国家」のままである。ならず者に、知らぬ顔の半兵衛を決め込ませてはならない。
  ?金正日の写真は、フリー百科事典『ウィキペディア』から転載、ブッシュ大統領  の写真は、6月27日付『北海道新聞』第1面から転写?

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