<11月11日付『北海道新聞』第25面の記事の見出し参照>
<記事の概要> ホテル・ニュー子宝(弟子屈町湯の島2)が今月9日で閉館した。昭和4年創業の老舗で、弟子屈町市街地を中心とする摩周温泉の中核施設だっただけに、町観光商工課では観光への影響を懸念している。
このニュースを読んで、13日、ホテルの写真を撮るため、たまたま仁多川上流でクレソン摘みの予定があった女房に車を出してもらい、10時35分にホテルに到着。折しも、前線を伴った低気圧がサハリン付近へ進み、北海道は強い冬型の気圧配置となって大荒れとの天気予報だったが、釧路・弟子屈間では一時雨が降ったものの、撮影時の天候は大荒れとはならず何とか持ちこたえた。
ホテルは10時40分に撮影。摩周駅(JR北海道釧網本線の元弟子屈駅。平成2年に観光振興を目的に現駅名に改称)は、クレソン摘みを終えて鶴居村へ向かう直前に思い出し、街中を後戻りして12時40分に撮影。弟子屈町では、観光客減少に歯止めをかけようと、摩周湖にあやかって駅名だけでなく温泉名も弟子屈温泉から摩周温泉に改称したが、爾来20余年を経過して減少傾向は変わらず、川湯温泉と同様に観光施設は厳しい経営を強いられている。
ホテル・ニュー子宝は、非常階段の鉄骨に生じた赤錆、及びホテル本体のコンクリート壁に生じた白華現象から、建物の劣化が進んでいることが分かる。玄関部分の屋根のトタンにも錆が浮き、補修が長期間行われていなかったと思われる。ホテルにとって建物本体や内部施設の老朽化の放置は致命的である。全面的改築を行う経営基盤が失われた状態では、閉館もやむを得ないだろう。