国技館升席から観るアイアン・メイデン


 昨年末に辻口さんはこうおっしゃいました。
「ブログもこれからは活発にしないといかんな。ディランの連発に勢いづけて、年内にオレがもうひとつアップするぜ。それに続けてなにか書いてくれよな。年内にだぞ、年内!」
 その言葉から、年内は毎日ここをチェックしてたんですが、いつもなーーーんにもアップされてない……。年内用に用意していたネタも腐り、年をまたいでからはチェックも怠っていました。すみません。なんとアレサの本を手掛けていたのですね。有言実行の男、辻口さんの手を止めていたのがアレサの本では仕方ありません。こちらの本、まだ読んではいませんが、案内文を見るだけで興味そそられますね。
 はい、そんなわけで、アレサ・フランクリンと同じく、「ア」で始まり「ン」で終わるバンドのことでもひとつ。

 アイアン・メイデン、久しぶりの来日公演があと数日に迫りました。5年前、とてもライヴどころじゃない出来事でキャンセルになって以来の日本公演、両国国技館2デイズです。
 個人的には、国技館は相撲をみるために一回、プロレスをみるために一回だけ行ったことがありますが、しかしあの場所でメタルの雄アイアン・メイデンがライヴをやるかと思うとなんだか不思議、というか不安な気がします。
 国技館が音楽のライヴ会場として使われることはそれほど珍しいことではありません。調べてみると日本のミュージシャンもわりと頻繁にライヴ会場として使用しているようですね。自分の記憶としては国技館ができて間もないころにスタイル・カウンシルもライヴをやってました。「ポール・ウェラー向きでなくてミック・タルボット向きの会場じゃんね」などとひどくテキトーなことを考えていたころが懐かしいです。



 それはともかく、メイデンがここをライヴ会場にしたことのなにが不安かというと、恰幅のいいメタル・ファンが国技館の升席に入りきるのかといったところ。升席は基本的に4人が入るスペースですが、これ、中肉中背の大人が4人座るだけでも結構窮屈なエリア。まあライヴが始まってしまえば全員立ち上がるでしょうから窮屈さは軽減するはずですが、それでも広くはないそんなところにコッテリラーメン大好きな汗だくメタル男4人が詰め込まれるとなるといったいどうなってしまうんでしょうか? わずか1.3メートル四方のスペースには前二人後ろ二人の二列での配置になるのが通常のフォーメーション。が、そこにもしレスリー・ウェストみたいなメタラーが一人入った場合、かなり変則的な陣形を避けられなくなるやもしれず。さらに、もしそこにミートローフ級のメタラーがもう一人入ってしまったら……。それぞれの升席がビッグなメタラーメガ盛り状態になる可能性も少なくありません。ライヴ中は隣りの升席に上半身がはみ出すこともあるでしょうし、ことによると升席エリアそのものが世界に類をみない奇妙なモッシュピットになってしまうかも……。

 なんといってもメタル界のトップ・バンドであるメイデンが来日するんですから、ファンは日本全国から集まることでしょう。国技館に馴染みがなく、升席チケットを確保しているメタラーさんはとにかく、同じ升に入る同胞を気遣い、労りながら熱い夜を過ごしていただきたいと思います。たまたま同じ升に入ったメタラーと仲間意識をもつようなことがあれば、ライヴもさらに燃えるものとなるでしょう。そういう感じでみると、升席はそれぞれ、ひとつの小部隊になるといってもいいかもしれません。メタル部隊の仲間とともに燃え上がるライヴ。国技館升席でのアイアン・メイデンはそんな連帯感をも生む場となるやもしれません。

 今回、自分も国技館へ参ずるつもりでいましたが、いつも家事と子育てに奮闘している妻(十代のときはメイデンの曲を子守唄にしていたという熱血漢)にチケットを譲りました。升席ではなくスタンド席ですが、一人で咆哮している女子がいたら温かく見守ってやってください。自分はメイデンTシャツを着ながら、家で息子と「おかあさんといっしょ」をみて咆哮する予定です。
VK石井

----------------------
 やあやあ石井くん久しぶりー、ていうかこのブログ更新が久しぶり。すっかり忘れてたぜ、毎度ログインのためにパスワードを思い出すのが一苦労、そして新たにアップするのも一苦労。画像アップするのどうやるんだっけ?──てことで読者の皆さんお元気ですか。石井の奥さん、頑張って来てください。というわけで、本当に久しぶりに本来の姿を取り戻したこのブログ、次回はいつになることやら。次回もたぶん石井先生の原稿でお送りします、ではまた!
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« アレサ・フラ... ジョン・ライ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。