アレサ・フランクリン リスペクト


 遅ればせながらすぎますが、新年あけましておめでとうございましたです。昨年中になんとかディランの18枚組試し聴きが終わったら、このブログの事はもうすっかり記憶の彼方へと葬り去ってしまっておりました。こんなんだけど今年もどうぞよろしくね、と。


『アレサ・フランクリン リスペクト』1月29日発売
デイヴィッド・リッツ著/新井崇嗣訳


 2016年一発めの刊行は『アレサ・フランクリン リスペクト』です。これは、アレサの自伝(1999年刊、邦訳なし)の共著者を務めたデイヴィッド・リッツが、同書の内容に納得がいかず、本人の了承を得ず単独で書き下ろしたもの。何しろアレサは、知られたくない部分に付いては語らず無かった事に、見せざるを得ない点に付いては事実をねじ曲げてまで真実を遠ざける、という調子だったようで。この姿勢には家族や関係者も理解しかね、「リッツさんどうぞ書いちゃってよろしく」と、本書の制作に協力を惜しまなかったという事です。
 とはいえアレサも決して悪気があってそうしているわけではなく、気が弱くいたいけな少女のままその才能のお陰で女王と呼ばれるまでになり(なってしまい)、数々の辛く悲しい出来事からは目を逸らすことでなんとか耐え抜いてきた、その結果であるとリッツさんも同情しております。意識的にも無意識的にも、完全無欠の女王を演じてしまっている、ということなのですかね。
 なので、本人不在とはいえ決してセンセーショナルな暴露本などではまったくなく、米国音楽業界のみならず、米国史そのものにさんぜんと輝く彼女の偉業の数々を称え、そしてそれにまつわる事実を「敬意」を持って取り扱う。それを後世に伝えるのがオレの使命!と立ち上がった、本書はそんなリッツさんの決意の賜物なのです。母親を亡くす場面など時にとてもヘヴィで、反面アトランティックでイケイケの時は天にも昇る勢い!だったりもしてます。著者が他のどのレコードよりも愛する『至上の愛』録音の描写はさすが、もう圧巻のひと言です。



 年末年始をはさんでの制作作業となり、翻訳していただいた新井さんにはお手数おかけしました、どうもありがとうございました! 500ページ・オーバーの本は久しぶりだったので、いやー、もう思っていた以上に大変でしたし、時間もかかりました。
 すでに『週間金曜日』さんでもご紹介いただいております(ありがとうございます!)。この調子で一人でも多くの方にお読みいただければと思います。
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