Final Judgement

ヤオ判定に怯えるボクシングファンのひとりとして
採点に特化し備忘録かわりに作成します

ワルーエフvsルイス2(2008年8月30日ドイツ・ベルリン)

2008年09月06日 | ヘビー級
1R ワルーエフ10:9(ワルーエフ10:9ルイス)
2R ルイス10:9(ワルーエフ19:19ルイス)  
3R ワルーエフ10:9(ワルーエフ29:28ルイス)
4R ワルーエフ10:9(ワルーエフ39:37ルイス)   
5R ルイス10:9(ワルーエフ48:47ルイス)  
6R ルイス10:9(ワルーエフ57:57ルイス)   
7R ワルーエフ10:9(ワルーエフ67:66ルイス)  
8R ワルーエフ10:9(ワルーエフ77:75ルイス)
9R ワルーエフ10:9(ワルーエフ87:84ルイス)  
10R ルイス10:8(ワルーエフ95:94ルイス)
11R ワルーエフ10:9(ワルーエフ105:103ルイス)
12R ワルーエフ10:9(ワルーエフ115:112ルイス)   



<Official>

◎ワルーエフ UD ルイスX

島川威(日本) 114-113
アントニオ・リケラ(ベネズエラ)116-113
オーバ・オーバセン(デンマーク)116-111



<memo>
1R 右クロスで飛び込んでくるルイスをワルーエフはジャブとアッパーで迎撃。意表をついた入り際の左フックを一発食ったがその他を支配した王者に。
2R この回は上や下へのジャブから入ろうとしたルイス、中盤ワンツーをクリーンヒット。その他は互角に近いとおもったのでルイスにふる。
3R ワルーエフがジャブをふるってプレスをかけ始める。幾度か左で相手の顔をハネ上げた。終盤ルイスの反撃もあったがやや王者か。
4R 拮抗した凌ぎあいだがワルーエフの右クロスとボディショットの印象が良かったようにおもう。
5R ジャブがやや減ったワルーエフ。ルイスの方がややインサイドで打ち勝っていたようにおもった。
6R 採点の難しいRが続く。ワルーエフは組みつく際体重を露骨に上から乗せルイスの体力を奪う。この回もやや有効打でルイスが上回ったか。
7R 最初と最後がルイス、中盤はワルーエフ。支配してた時間の長いワルーエフがルイスのビッグパンチをやや凌いだか。
8R ワルーエフのかぶせるような右がよく当たった。ルイス、スローダウンの兆候を見せるも終盤にはしっかり反撃するあたりはさすが。
9R ラウンド全般をワルーエフがプレッシャーをかけジャブを当てる。ルイスもタイミングのいい右を2度3度返す。微妙だが多くを支配したワルーエフに。
10R クリンチの際上から押さえつけたワルーエフ、ルイスの首を極めるような形になり減点1。またも微妙だが最後の左フックでわずかにルイスか。
11R 小さなルイスがビッグパンチを振るい、大きなワルーエフがショートで応戦。よく当てたのはワルーエフ、見栄えはルイス。
12R ルイスの体は流れ気味でワルーエフのほうがまだ余力はありそう。経過は11Rと同様だがより明確にワルーエフの的確性が勝ってたように感じた。



・両者の1戦目より見てて面白い試合だった。採点が難しいRも多かった。7R:5Rでルイスの勝ちまでは許容できるくらい。
・ワルーエフの巨体のせいもあるのかもしれないが、それにしてもリングが若干小さいように感じた。
・ワルーエフは膝を柔らかく使いジャブを良く出していた。ダブル、時にはトリプルまで。ボディへも散らしこのパンチが勝利を引き寄せた。
・接近されると右アッパーを繰り出し、これがルイスの望む状況下での接近戦へ引きずり込まれるのを防いだ。ちょっと出しすぎた感もあるが。
・自ら仕掛けた打ち合いではいいタイミングでのボディ打ちも目立った。スタミナも35にして以前より伸びていたように思えたほど。
・ルイスもしぶとく打ち合いを望み単発ながらクリーンヒットも奪った。しかしやはり体格差で体が伸びきった状態での手打ち気味のものが多かった。
・右クロスで飛び込むことが多かったが、左フックから入った際には意外なほどうまくいってたのでこちらをもう少し多用してもよかったのでは。
・ジャブ、ワンツーなどワルーエフの注意が薄かった左をもう少し使えばより守勢をとらせることが出来たかもしれない。たまに出すから当たったのかもしれんけど。
・ワルーエフが190センチで230ポンドくらいの標準的ヘビー級だったらどこといったとり得もない中堅だっただろうが、そんなボクシングをあの巨体でやれるのがすごい。
・技術的にはまだ伸びてるようだし、体力の衰えも感じさせない。次は前座でKO勝ちしたミハーンかな?まだしばらくはトップシーンに留まりそう。
・来るべきチャガエフ再戦でも今日見せたアッパーは大きな武器となろう。ただやはり体格で勝ちあがってきてる面は否めないので体力負けしないビッグマンには苦しい。
・対立王者クリチコとやればパンチの戻しの遅いところを痛打されて仕留められてしまうのでは。

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