個人的には「それでも高価」

ソニー、ＰＳ３に５万円切る販売価格を設定 (ロイター) - goo ニュース

　PLAYSTATION 3の価格が発表されて、Impress-PC WatchやASCII-ASCII24　Reviewなどを見た。どこも「価格が高すぎる」という評価であったのは当然であると感じた。

　「これは切り口の問題で、PS3をゲーム機と捉えれば62,790円は高すぎる。しかし、この性能を持ったPCとして売れば、ずっと安い。」これはImpress-PC Watch内の記事の一部を要約したものだ。パソコンなら数十万するであろう性能のコンピュータが6万円ちょっとで購入出来るのだから、はるかに安い。が、ゲーム機にとして考えた場合、やはり遊ぶ中心に子どもがいることを考えれば高すぎるおもちゃである。
　XBox360で次世代ゲーム機の先鞭を付けたMicrosoft、任天堂のWii、そしてSCEIのPS3とこれまでテレビゲームをしなかった人、もしくは離れてしまった人を取り込みたいという考えは一緒だ。「PS3を買って、今までしたことがなかったテレビゲームをはじめてみようかな？」と思う人が、6万円を超える価格で果たして購入するだろうか？疑問だ。これではますます市場を小さくしかねない。新規に集まるとは到底思えないのだ。ただ、武器もある。ソニーが推進する次世代メディア、ブルーレイディスクを読める点だ。PS2でDVDが爆発的に普及したように、ソフト数がそろえば上手く化けるかも知れない。ただ、HD-DVDとの競合もあり、Xbox360用のHD-DVDドライブが外付けながら発表された。消費者は死に逝く規格は踏みたくないという理由で、発売されてもしばらく見守るという意見が多い。

　このたび、発売もしていないPS3は値下げを敢行した。それでも5万円だ。PS2の初期バージョン販売価格がが4万円（39,800円）であったことを考えても高い。

　SCEIはPLAYSTATIONというものを、ゲーム機とはせず、家庭の中心あるコンピュータにしたいと思っている。実はPS2の時にも同様のことを述べている。が、実現しなかった。ブロードバンドネットワークの普及が思いの外遅かったためだ。このときは予測がはずれた。そしてPS3も予測がどんどんはずれている。

　すばらしい性能があれば、お金に糸目をかけない人間は多くない。SCEIがどう思おうが、大半の人はPS3をゲーム機かBDプレーヤーとしか思っていない。
　PS3はいったいどういう向きに転ぶのだろうか？