Tak's 雑記帳

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つばめ

2006-06-16 23:39:14 | その他
 つばめと言っても、年上女性の愛人や九州新幹線のそれではない。鳥のつばめの話。余談だが、調べたところ、つばめはスズメの仲間らしい。

 我が家は農家のため、大きめの小屋がある。母屋を改築する際に一時的に住んだほど(今となっては考えられない、考えたくもないが・・・)である。そこには毎年つばめがやってきて、卵を産み、雛が生まれ、そして巣立っていく風景が見られる。何とも心が和む風景だ。
 つばめがその年初めてやってくると、「また今年も帰ってきた」と言う表現を使う。つばめに発信器をつけたり、区別できるような印を付けているわけではないので、本当に去年巣立った、もしくは子育てをしたものかどうかは定かではない。しかしながら、近年は同じ巣を継続して使い、毎年“増築”するのだ。さらにここ数年、つばめ同士で三角関係が発生しているようで、つがいにちょっかいを出す1羽がいる。そんなこともあって、同じつがいか、その子どもが帰ってくるのだろうと考えるわけだ。
 今年は巣の増築度が希に見るほど高く、下から巣を見上げても親鳥や雛がいるのかどうか分からない位だった。だから、いつ卵を産んだかわからず、いつの間にか家周辺で飛び方の練習をする雛を見ることとなった。
 つばめの雛は、飛べるようになるとまずは巣の周辺で危なっかしく飛び方を練習する。ある程度上達すると、山の方へ向かう。何をしているか定かではないが、恐らくえさの取り方でも習得するのだろう。親はそれらを教えるとまた巣に戻って、再び卵を産む。多いときで、3回産んだことがある。そうやって夏の終わり頃には、南下を始める。

 つばめは基本的に益鳥ではあるが、巣を作るために泥を活用して家や小屋を汚す点や、雛が生まれたときの驚くほどフンの量が多いこともあり、あまり歓迎されない場合が多い。水田のそばに建てたある家は、軒下をぐるっと泥だらけにされ、網を張って寄りつかないようにしたくらいである。我が家も昔はそうであった。巣は雛が一度巣立てば取り壊し、出来るだけ寄りつかないようにしていた。が、私や弟が生まれつばめが来ることを大変喜んだのか、今では好きにさせている。フンが落ちる巣の直下にはちょっと厚めの紙を敷き、コンクリートにフンがへばりつくのを防いでいる。あくまで農作業をするための小屋なので、やたら綺麗にしてもすぐ汚れてしまうため、ある程度綺麗であればよい。だから、つばめが来るのを許している面もあると思う。
 つばめのすごい点はいくつかあると思うが、小屋に入るときが私はもっともすごいと思っている。つばめがもっとも楽に入れるのは、シャッターなり扉なりが大きく開いているときだ。だが、家から人が不在になるときに開けっ放しは何かと不用心。そこで、窓を開けておくのだが、幅にして10センチもないところをぶつかることなく、何度もすり抜けるのだ。これが結構なスピードで、「すごい!」の一言。巣を作るための泥や、雛へのえさなどを口にくわえ日に何度も行き来する。

 今年の雛第一期生はもう巣立った。おそらくもう少しすると、親つばめは再び卵を産みに来るだろう。たくさんの子どものうちどれだけ、来年帰って来るか分からない。それでも嫁さんか婿さんを引き連れ、また我が家の小屋に来てもらいたいと思うのである。


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