略奪

州軍は略奪者に発砲で対処も＝米ルイジアナ州知事 (ロイター) - goo ニュース

　阪神大震災からだいぶ経ち、当事者でない人の記憶からは年々薄れつつあると思う。それでも震災のあった日になると特番が組まれたりするが、「あ、もうそんなに経ったんだ」と思うくらいになった私がいる。東京ならまだしも、神戸/大阪という物理的距離が大きいのも原因かもしれない。

　さて、その阪神大震災があったとき世界的に驚かれた点があった。それは“略奪”が発生しなかったこと。まったく発生しなかったかと言えば疑わざるを得ないが、それほど、少なくとも今回のアメリカやスマトラ沖地震ほどではないのは間違いない。略奪とはいわゆる火事場泥棒だが、盗もうと思えば盗めるから盗むという論法としては非常に単純なもの。残念ながら新潟大震災では若干発生してしまったようだが、世界のそれと比較するとそれですら軽微と言えるものだ。
　これで思うのは“日本人”というのが非常に豊かなのだろうと言うことだ。豊かとは金銭面ばかりではなく、物やこころの面でもである。また、日本と言う国がとある目標事項に関して、奪わなくともちょっと頑張れば手に入ったり到達したりすると言うことなのだろう。それだけ各個人の差は諸外国と比べれば少ないと言うことか。

　そもそも国の成り立ちを考えると、他人から奪うことで育ったアメリカと、他国からの干渉をできるだけ避け助け合いながら育った日本と考えることができると思う。他人の隙を見つけたり騙したりということを頻繁にやってきた国と、そうでない国の差は、災害などの非常に出てくるのかもしれない。

　日本も略奪など発生ないような国に育っていってほしいものだ。