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自民党相次ぐ疑惑

2024年08月09日 20時50分26秒 | 一言
カネへの感覚まひ 首相に責任
 公職選挙法違反の容疑のかかった堀井学衆院議員に続き、秘書給与を国からだまし取っていた疑いで広瀬めぐみ参院議員も家宅捜索を受けました。自民党の所属議員が相次いで強制捜査の対象になる異例の事態です。違法・脱法行為に手を染める政治家が後を絶たない背景にあるものは何か―。国民の常識から遊離し、堕落した自民党の体質そのものを厳しく問う必要があります。

 広瀬氏は2022年から23年にかけて、公設第1秘書の妻を公設第2秘書として届け出ていました。しかし、この妻に公設秘書としての勤務実態はなく、国から支給された秘書給与をだまし取った疑いがもたれています。詐取した金額は計数百万円に上るとされています。

 広瀬氏は今年3月、秘書給与をめぐる疑惑が週刊誌で報じられた際、第2秘書はリモートワークや盛岡市の地元事務所で事務作業をしていたとして「勤務実態があった」と述べていました。公金詐取が事実なら、虚偽の説明を行っていたことになり、この点でも責任は重大です。

■無責任な体質
 自民党では、堀井氏が選挙区内の有権者に秘書を通じて香典を配ったとして家宅捜索を受けたばかりです。堀井氏は政治資金パーティー収入を裏金化していた安倍派議員の一人で、その裏金が香典などの原資になった疑いもあります。

 さらに、自民党の鬼木誠防衛副大臣が、海上自衛隊の砕氷船「しらせ」が採取した「南極の氷」を自身の選挙区内で児童や保護者に配っていた事実も本紙のスクープで明らかになっています。入手困難で希少価値の高いものを選挙区内で配ることは公選法が禁じる「寄付行為」にあたる疑いがあります。

 自民党派閥による裏金事件で国民の厳しい視線が注がれているなかでも、カネをめぐる不祥事が後を絶たない背景には、自民党の無責任な体質があります。

 政治家が疑惑を招いた場合は、徹底して事実解明を行い、厳しく責任を問わなければなりません。ところが、自民党は不祥事が起こるたびに身内をかばって解明に背を向け、政治家の責任をあいまいにして幕引きをはかってきました。

 裏金事件をめぐってもいまだ真相が明らかにされず自民党総裁である岸田文雄首相自身は何の説明責任も果たしていません。疑惑を隠し、ほとぼりが冷めるのを待つ。政治家のカネへの感覚まひを助長してきた大きな要因にはこうした自民党のやり方があります。

■膿を出し切れ
 岸田首相は裏金事件を契機に自ら本部長を務める政治刷新本部を創設し、「自民党がみずから変わらなければならない」とアピールしながら、一連の事件を受けての動きはありません。自民党議員の疑惑の連続で問われているのは、総裁としての岸田首相の責任です。

 自民党の政治家のカネへの感覚まひを根本から改めさせ、疑惑の膿(うみ)を出し切るには、まず岸田首相が徹底した実態解明を指示し、結果を公表すべきです。堀井、広瀬両氏は、自民党を離党しましたが、これで幕引きとすることは許されません。


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