24年度予算案に222億円 戦場化の恐れ拡大
防衛省は2024年度予算案に、沖縄をはじめとする九州や北海道、京都などに計14カ所の弾薬庫を新設する建設費222億円を計上していることを本紙に明らかにしました。政府は安保3文書に基づき、敵基地攻撃能力の保有や「継戦能力」の強化のために弾薬庫を増設する方針。弾薬庫は攻撃対象となるため、全国が戦場化する恐れが高まります。
特に沖縄・九州と北海道に集中しています。陸上自衛隊沖縄訓練場(沖縄市)に5棟、奄美大島の瀬戸内分屯地(鹿児島県瀬戸内町)に3棟、大分分屯地(大分市)に3棟、えびの駐屯地(宮崎県えびの市)に2棟を新設。鹿児島県さつま町にも新設(棟数未定)します。
北海道では、陸自多田分屯地(上富良野町)、白老(しらおい)駐屯地(白老町)、近文台(ちかぶみだい)分屯地(旭川市)、足寄(あしょろ)分屯地(足寄町)、沼田分屯地(沼田町)、日高分屯地(日高町)に新設。棟数はいずれも未定としています。
このほか、海自大湊地方総監部(青森県むつ市)に4棟、陸自祝園(ほうぞの)分屯地(京都府精華町)に8棟、舞鶴地区(同舞鶴市)に3棟を新設します。
保管する弾薬の種類は「答えられない」としましたが、沖縄・九州を中心に、敵基地攻撃能力の一環である長射程ミサイルが配備される恐れがあります。防衛省は32年度までに大型弾薬庫130棟を建設する方針を示しています。
大分分屯地と大湊地方総監部では、すでに大型弾薬庫2棟にそれぞれ着工しています。大分市やむつ市、沖縄市などでは弾薬庫の建設中止を求める市民団体が立ち上がり、「住民が巻き込まれる」「戦場にする準備だ」などと声を上げています。
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