
「暮らしの手帖」に「ワンピースのおんな」という連載がある。
毎回、お気に入りのワンピースを着た女性のポートレイトと、
略歴(既婚、結婚暦1回子供あり、結婚暦なし/40年来の恋人あり、など)、
自らの人生についての数行のコメントで構成されるシンプルなページ。
この連載が好きで、毎号目をとおす。
大体が60歳前後の、主にアメリカやヨーロッパの女性が多く、
職業も人生の背景も様々。
けれど一様に佇まいは自信に満ちており、その人しか身につけ得なかった
存在感をまとい、そして少し色っぽくかわいらしい。
最近はよく、「60歳、70歳になったときに自分はどうなのか」という想定をする。
老後の心配、という意味ではなくて、女性としてどう在りたいか、ということ。
まだまだ先ではあっても、今のこの「現在」がそこへ繋がっていることは確かで、
「どう生きてきたか」が大いに影響する。
まず、姿勢と立ち振る舞い方。そして顔の表情の癖。
身に着けるものの選別基準。「食べるもので体はできている」という意識。
大切なものを、全力で大切にすること。人生における優先順位。
言葉遣いと、話し方。
ポイントは、たくさんある。
そしてこれらは、現在の暮らしにそのまま必要なものでもある。