手と目とあたま

まずは手を動かすこと。そして、目でよく見る。頭を使って考えるのはそのあとだ。重要なのは、順序とバランス。

Artist in Residence 2009 作品3

2010-01-12 | 作品




箱の側面の内側に鏡をむかい合わせるこの手法は、
「無限」という視覚を生み出します。
気の遠くなるような連なり、そしてこの先も続いてゆくであろうつながり。

Artist in Residence 2009 作品2

2010-01-12 | 作品



枝や落ち葉は、「季節の亡骸」を意味しています。

季節の循環は、亡骸すべてを土に還すことができる。

そのシステムは、私たち生命が再生できるということ、
回復できるのだという勇気を与えてくれます。

Artist in Residence 2009 作品1

2010-01-12 | 作品
太陽光のさす窓を背景に吊るしたこの展示方法は、
以前からやってみたいと思っていたことの一つです。
天気や時間帯によって光の角度が変わるので、
14枚の絵の見え方・透け方は、常に変化します。

Artist in Residence 2009 美濃 紙の芸術村 作品展

2010-01-12 | 作品
Artist in Residence 2009
美濃 紙の芸術村 作品展 

2009/12/4~2010/1/11
美濃和紙の里会館

Jeanne Jaffe(U・S・A)
Anja Marais(South Africa)
土井川まり(Japan)
Marlis Killermann(Germany)
五十嵐義郎(Japan)



作品タイトル「循環・ギフト」
[Circulation and gift]

暑い夏に美濃に来て、やがて山が色づき葉が落ちて冬になるという
まさに季節に沿うようにして制作した三ヶ月間でした。

めいっぱいに茂った葉をバサバサと落とす木々。
あんなに沢山いたのに身を隠してしまった生き物たち。
確実に変化してゆく雲のかたち。空気の質。
日々遅くなる朝焼けと、どんどん足早になる夕日。

冬へと向かう時間の流れに身を置くことは、とても感傷的でもあり、
同時に「天に沿い生き延びるための生命の知恵」を目の当たりにするようでもあって、
それらを作品のテーマとして置いたことは、
「表現したかった」というより、「無視できなかった」という言い方が正しいように思います。

そしてそいうった季節の循環は、そのまま私の「生命観」に直結しているのだと思います。

「和紙」というと、厚くてモッタリした紙、というイメージがありましたが、
美濃和紙はとにかく薄くてしなやかで繊細です。
中でも私は「典具帖和紙」に魅せられてしまい、今回の作品には全て典具帖和紙を使いました。