典虚てん手古舞

我が為の日々の記録! 74歳

本質的にものを考える

2009年09月11日 | <歴史>
 生徒たちには、後半年もすれば私は定年
退職すると告げて
います。そして、学校にはもう勤める気はないので、君たち
がわたしにとって、最後の生徒だと・・・。

 怒鳴ったりせずとも、授業のチャイムと共に着席・・・。

 始まりの挨拶は「お願いします」が学年の人たちが決めた
ことですが・・・。 
 「起立」と「礼」だけで十分やと、いつも苦笑いをしてい
ます。
 まあ、わたしもだれた雰囲気で授業は始めたくないので、
軍隊調で「気をつけっ!」と<喝>いれますねぇ。
 挨拶は、気持ちの切り替えやと思うので・・・。

 でも、今日の2組さんでは・・・。
 私のもちこんだ<クッション>をみた生徒が、好奇心丸出
しで、「せんせ、それ何やぁ」と来たので、ちょっとばかり、
「これなあ、まあお楽しみや、何やと思う?」と少し話を
した後、
 「さあ、挨拶しようか」でした。

 暑くもないのに茶道の扇子をだして、クッションのスポン
ジを見せて、生徒に気をもたせてから、普段どおりの授業に
入りましたデス。

 授業ってのは、落語家さんの高座とおんなじやというのが
私の信念です。
 マクラとオチも起承転結・・・。
 生徒らの空気を読みながら、場合によっては、予め頭の中で
用意してきたストリーを組み替えたりもするやね。

 面白い話には耳を傾ける。嫌いじゃない人に対しては、大人
子ども関係なく、心を開くものです。

 「人間が生きていくのに必要なものは何や」と問うと、今で
は、「お金」と答える生徒はもういませんね。
 「水と食べ物」です。

 今日のこのクラスの授業のメインは<作物が育つ条件の違い>
でした。
 <果樹は日当たりと水はけのよい扇状地や山の斜面が適地>

 「水はけ」ってどんなこと?生徒たちに自分はどれくらい、
わかっているのか、ボディランゲージで、答えてもらいました。
 ・分かっている→まっすぐ手を挙げる。
 ・何となく、わかっているような気がする→手は肩まで・・・。
 ・ピンとこない→腕を組んで、首を傾げる。

 私は小学校教師を8年くらいしています。

 「この中で、朝顔を育てたことのない人は、手を挙げて!」
 当然、手を挙げる子たちは一人もいませんよね。

 植木鉢の底に小石を入れてから、土をいれた・・・というこ
とは、みなすぐに思い出してくれました。
 ただ、小石というか砂というか、的確な言葉がみつからない
ので、迷う場合が多いようです。
 「石」でいいのです。小さな石で!

 水はけが悪いと<根っこが腐る>に「なぁるほど」
だけでもいいのですが・・・。

 逆説的思考を働かせて、<水稲>、稲の育て方に触れておき
ました。
 小学校低学年の内容だけれど、地理だけでなく、いやそれ以上に
歴史の理解には必要ですから・・・。

 ああ、クッションのスポンジは、一人用ソファをばらして、
つまり外側を剥がしてみたら、平たい碗の形のものが出てきた
ので、これを<山>みたてよう!に使いました。

 ハサミを入れてもこれが<沢><谷>、そして扇子を使って
扇状地・・・。ちょっとした遊び心でありました。
 
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