英語生活ノおト 第4巻> 英語ご異見板> 70年間書店に並ぶ「英文構成法」(佐々木高政)
初版が1949年、5訂新版が1973年で、いまだ書店に普通に並ぶ佐々木高政氏の英文構成法。大学受験の参考書と思っていましたが、学生時代に買ったことはありません。今回いざ手に取ってみるととてもそのレベルではありません。
佐々木高政氏の有名な3部作は、すでにご紹介した「和文英訳の修業」とこの「英文構成法」、そして「英文解釈考(新訂)」。易しい順に「和文英訳の修業」、「英文構成法」、「英文解釈考(新訂)」。「英文解釈考」は書店で見かけましたが、高度な内容のため、果たして書評できるか、考え中。
まず、初版の「はじめにあたって」より。
このささやかな本で私が試みたのは,私なりにまとめ上げたごく初歩のwriting knowledge of English をできるだけ系統立てて述べることであった。英文を綴る第一歩として「どのような語をどのように並べる」のかを説いたのである。これは「英作文として教えうる、また教えて効果のあるのは、ある一定の型に従えばだれでもまず正しい文が書ける部分、いわゆる基本文型の範囲内である」というかねがねの私の考えに基づくものである。
本書の特徴は何といっても構成要素によって英語の文型を24に分けたこと。突き詰めれば英語は5文型に集約されるとは思いますが、そして概念的にはそれで正しいと思いますが、一度細かく分析して、様々な気づきに触れることは大切ですね。その結果として5文型に集約されることに納得できればいいのではないでしょうか。
以下、ふたつほど紹介します。
2. 幼い子供にあまり厳しくしすぎるのはいけない。
* 'in dealing with'のそれである.
3.彼が同意しようがしまいがかまやしない。
4.事態は悪化する一方のように私には思われた。
Cf. Things seemed to me to be going from bad to worse.
ごく少数の特殊な自動詞に限って、その主語が Infinitive またはNoun Clause である場合, , SVの順に並べると福助頭にてん足といった格好となって坐りが悪いので、It'を仮主語として文 頭に置き,次に動詞そして最後に本物の主語を据える、という文型。(後略)
👉いまなら差別用語だと非難されそうですが、ユーモアセンスはさすが。まあ、それはともかく、このように説明されると納得しますよね。
1. 雪(晴れそうな)模様だ。
* *It looks like being a fine day. (よい天気になりそうです)などともいう。
2. そんな振舞いは彼らしくもない.
Cf. It is not like him to behave that way.
3. 彼女は四十よりも五十に近いのです。
Cf. She's on the wrong side of forty. / She's in the [her] late forties.
4. 彼の現在の収入は以前の倍になっている。
Cf. He now earns twice as much as he used to.
5.その本は一読の価値が十分ありそうだ。
形容詞は名詞の前または後につくだけでふつう他の語をみずから牽引する力はないがlike [unlike], near, worth, double'などは例外で目的語的なものとして「名詞・代名詞・動名詞・名詞節」をつけることができる。本項ではそうした形容詞を補語とする場合を取り扱う。
Cf. You look like your brother. (君は兄さんに似ているね)
Don't look at me like that. (わたしをそんな風に見つめないで下さい)(後略)
👉別段この例外的な形容詞を丸暗記する必要はないと思います。そういうのがあるということを納得することが大事だと思います。
初版が1949年、5訂新版が1973年で、いまだ書店に普通に並ぶ佐々木高政氏の英文構成法。大学受験の参考書と思っていましたが、学生時代に買ったことはありません。今回いざ手に取ってみるととてもそのレベルではありません。
佐々木高政氏の有名な3部作は、すでにご紹介した「和文英訳の修業」とこの「英文構成法」、そして「英文解釈考(新訂)」。易しい順に「和文英訳の修業」、「英文構成法」、「英文解釈考(新訂)」。「英文解釈考」は書店で見かけましたが、高度な内容のため、果たして書評できるか、考え中。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/fe/87ff5e0c76fd0cf914698f64356beeb0.jpg)
まず、初版の「はじめにあたって」より。
このささやかな本で私が試みたのは,私なりにまとめ上げたごく初歩のwriting knowledge of English をできるだけ系統立てて述べることであった。英文を綴る第一歩として「どのような語をどのように並べる」のかを説いたのである。これは「英作文として教えうる、また教えて効果のあるのは、ある一定の型に従えばだれでもまず正しい文が書ける部分、いわゆる基本文型の範囲内である」というかねがねの私の考えに基づくものである。
本書の特徴は何といっても構成要素によって英語の文型を24に分けたこと。突き詰めれば英語は5文型に集約されるとは思いますが、そして概念的にはそれで正しいと思いますが、一度細かく分析して、様々な気づきに触れることは大切ですね。その結果として5文型に集約されることに納得できればいいのではないでしょうか。
以下、ふたつほど紹介します。
第3型
主語がInfinitiveまたはNoun Clauseで'It'を先行させる。
主語がInfinitiveまたはNoun Clauseで'It'を先行させる。
It | Verb | Real Subject |
1. It | never pays | to buy cheap things. |
2.It | doesn't do | to be too strict with* very young children. |
3. It | does not matter | whether you will consent or not. |
4. It | seemed to be | that things are going from bad to worse. |
意味
1. 安物を買っても決して引き合わないものです。2. 幼い子供にあまり厳しくしすぎるのはいけない。
* 'in dealing with'のそれである.
3.彼が同意しようがしまいがかまやしない。
4.事態は悪化する一方のように私には思われた。
Cf. Things seemed to me to be going from bad to worse.
特色
ごく少数の特殊な自動詞に限って、その主語が Infinitive またはNoun Clause である場合, , SVの順に並べると福助頭にてん足といった格好となって坐りが悪いので、It'を仮主語として文 頭に置き,次に動詞そして最後に本物の主語を据える、という文型。(後略)
👉いまなら差別用語だと非難されそうですが、ユーモアセンスはさすが。まあ、それはともかく、このように説明されると納得しますよね。
第8型
Objectをとる形容詞が補語
Objectをとる形容詞が補語
Subject × 'Be'類 | Adjective × Its Object |
1. It looks | like snow (clearing up*). |
2. Such behavior is | unlike him. |
3. She is | nearer fifty than forty. |
4. His income is | now double what he was. |
5. The book seems | well worth reading. |
意味
1. 雪(晴れそうな)模様だ。
* *It looks like being a fine day. (よい天気になりそうです)などともいう。
2. そんな振舞いは彼らしくもない.
Cf. It is not like him to behave that way.
3. 彼女は四十よりも五十に近いのです。
Cf. She's on the wrong side of forty. / She's in the [her] late forties.
4. 彼の現在の収入は以前の倍になっている。
Cf. He now earns twice as much as he used to.
5.その本は一読の価値が十分ありそうだ。
特色
形容詞は名詞の前または後につくだけでふつう他の語をみずから牽引する力はないがlike [unlike], near, worth, double'などは例外で目的語的なものとして「名詞・代名詞・動名詞・名詞節」をつけることができる。本項ではそうした形容詞を補語とする場合を取り扱う。
Cf. You look like your brother. (君は兄さんに似ているね)
Don't look at me like that. (わたしをそんな風に見つめないで下さい)(後略)
👉別段この例外的な形容詞を丸暗記する必要はないと思います。そういうのがあるということを納得することが大事だと思います。