goo blog サービス終了のお知らせ 
goo

サタンはもと天使だった(映画:コンスタンティン)

2006年02月27日 | よしなしごと
少し前に封切られた映画で、キアヌ・リーヴス主演の「コンスタンティン」というのがあり、DVDを借りてきて見ました。

天国と地獄と現世がパラレル・ワールドのように描かれ、結構面白い。ただ、よりよく理解するためにはキリスト教(特にカソリックなど)における天国と地獄、天使とサタンの関係を理解しておいたほうが良いでしょう。

カソリックの考えでは天使にも階級があるようで、ガブリエルはその最上位。実はルシファー(ルシフェル)、つまりサタンも、もともとは天界の住人で、位はガブリエルと同様の最上位。神が人間にあまりにも寵愛を注ぐので、嫉妬した彼は同じく天界に不満を抱く下級天使たちとともにクーデターを起こし、天界を乗っ取ろうとするのですが、見事に失敗。

ルシファーはその名前を剥奪され、反乱に加担した下級天使たちとともに天国を追放され、その落ち着いた先が地獄。彼はサタンと名乗り地獄の支配者として君臨するわけです。名前こそ剥奪されましたが、霊力はそのままのため、サタンはガブリエルと同等の力を持っているわけです。ですから地獄のほうが天国より勢力が弱いとはいえない。(ついでですが、神は天国、地獄両方の究極の支配者ではあります。)あくまで拮抗した力で人間に挑みかかる。善が絶対勝つとはいえない。そういう力の拮抗関係を理解していると、また観方も違うというものです。ある意味ではきわめて現実的で怖い。

いきなり話が変わりますが、マトリックスやチェーンリアクションなど、アクション俳優と思われがちな彼ですが、「恋愛適齢期」とか、いくつかロマンティックな映画にも出ていますね。管理人が見た映画では「雲の上で散歩」(原題A Walk In The Cloud)が最高でしたね。10年ほど前の映画ですが、ぶどう園に霧が降り立ち、いぶし火を叩いてそれを追い払うシーン(大勢の人が大きな羽を着けて風をおこしながら火の間を歩く)、そこからつけられた名前ですが、幻想的な風景と、夫と死別れた(と記憶しますが)妊娠中の女性にいちずな愛情を注ぐキアーヌ・リーブスの演技が光りましたね。

管理人、飛行機の中で原語で見たのですが、なぜか別のフライトでも同じ映画をやっており、都合2回見ました。多分DVD、手に入ると思うのですが。レンタルはどうでしょうか。

余談ですが、一緒に観た息子(小学生)、キアヌ・リーヴスみたいにカッコイイ叔父さんが欲しいそうで。実際の叔父達、比較されてはたまったものではありませんね。
 
コメント(10/1 コメント投稿終了予定)
 
 
 
よく似た話があるものだ (瑠葉)
2006-02-28 20:35:40
コミックで似たようなものを見ました。

もと天使だったが、世界がより厳しい状況に

陥ったために自分は悪に下り世界を救うとかいう

話でしたね。

あ、ストーリーは全然違いますね。

でも堕天使でしたよ。
 
 
 
Unknown (てっちゃん)
2006-03-01 06:08:40
そのコミックは知りませんが、天使が下界に降りてきて騒動を巻き起こしたり、あるいは人を救う、はアメリカ映画のお得意のテーマのような。以前アメリカのテレビドラマでA Stairway to Heaven(ツェッペリンの曲と同じ名前)という、天使が地上で人々と感動的な交流を繰り返すというストーリーのものもありました。すでに物故した有名な俳優ですが、名前忘れた‥‥
 
 
 
Unknown (saint)
2006-03-03 15:54:33
この映画面白かったですね。

仰るように、宗教、神、悪魔という知識がないと本当の意味で楽しめないかも。日本人は欧米の人ほど宗教が日常の中に入り込んでいませんからねえ。

うちの学生に聞いたら、「良くわかんなーい。」って言ってました。^^;)



キャストも良かったですね。

特にガブリエルがもうイメージぴったりで、大笑いしました。サタンもなかなか素敵で。
 
 
 
Unknown (てっちゃん)
2006-03-03 19:03:29
「良くわかんなーい。」……でしょうねえ。私はサタンが一番かっこよかったかな、と思っていたりして。



ジョンが天国に召されそうになって、慌てて肺からタールを取り除き、延命させる、なんて、いいですよねえ。
 
 
 
Unknown (Ash@VRS)
2006-03-05 16:26:27
コンスタンティンは見てませんが、天使と悪魔でわたしが思い出すのはエヴァンゲリオンですね。

原罪を購うための人類補完計画とか、キリスト教衒学とか、アニメ・特撮パロディとか、とにかく異彩を放つアニメでした。



あとは、石ノ森氏による原作でギルガメッシュ叙事詩を基にしたアニメのGilgameshも面白かったです。
 
 
 
Unknown (てっちゃん)
2006-03-05 23:09:54
エヴァンゲリオンは聞いたことがありますね。「原罪」というのは日本人にはない概念なので、ある意味ではカッコイイのかも。

宗教の怖さというのは、この「カッコよさ」とか「新鮮さ」に酔っちゃうこと、自分がそうだと思ってしまうとこですね。だから麻薬?

宗教界に限らず、何処の世界に身をおいても本質をつかむことは難しいですね。
 
 
 
Unknown (Ash@VRS)
2006-03-06 19:44:44
本来宗教とか神といったものは必要悪というかまあ人間の精神の構造上生じてしまう概念(というか隙間?)だと思うのですが、それの捉え方は欧米と日本では違っているでしょうね。



エヴァもロボットもののフレーヴァとして使っているし、ゲームの女神転生シリーズ(主人公がコンピュータで悪魔を使役し、神や悪魔に戦いを挑む)なども欧米では決して出てこないようなテーマでしょう。



エヴァについては、一見の価値はあると思うのでお奨めしておきます。

(ヤフー会員であれば5話までただ見できます)

http://eva.yahoo.co.jp/douga/index.html

 
 
 
Unknown (てっちゃん)
2006-03-07 00:26:52
人間の精神構造上生じてしまう概念、というのは、当たっている面があります。もちろん、宗教者は別の立場をとりますが‥‥つまり人間を最上級の存在としてとらえるか、それ以下のものとしてとらえるかの違いですね。

ヤフーの会員ですので、観ることが出来ます!情報ありがとうございます、時間を見つけて観てみます。
 
コメントを投稿する
 
現在、コメントを受け取らないよう設定されております。
※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。