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サイクリングチーム・bicinoko.comの活動報告

全日本シクロクロス選手権

2008年12月15日 14時37分23秒 | シクロクロス
12月14日(日) 全日本シクロクロス選手権(長野県飯田市) 天気:曇り

シクロクロス競技の日本一を決める「全日本選手権」。
シーズン中、最も重要でステイタスのある大会。今年は長野県飯田市の
天竜川河川敷で開催されました。
今回は、元MTB選手である鈴木雷太氏がコースをプロデュース。
河川敷を使用し、泥区間、草地、階段、砂利道、芝、という路面レイアウト。
前日は晴れていたので、勝負どころ、抜きどころが少ない感じがしていた
のですが、夜に降った雨の影響で路面状況が一変。当日は、非常に重い
路面となり、特に泥区間は進まない状態になりました。結果、タフでパワー
が必要なコースになりました。

今回、bicinoko.comチームからは、男子エリートクラスに伊藤翔吾選手が
参加。前日に十分な試走も行い、万全の体制でレースに臨みました。

レース当日、午前9:00にホテルを車で出発。
約30分ほどで会場に到着すると既に駐車場は満杯状態。近くにキレイで
新しい電車の無人駅があったので、その駅前に駐車。
早朝まで雨が降っていたのだが、会場に付く頃には止んでいた。しかし、
非常に気温が低く寒い。伊藤選手もローラー台を出しウォーミングアップの
準備をするが寒くて、とてもじゃないがアップにならない。
仕方なく無人駅の待合室にローラー台と自転車を持ち込みアップ開始。
この待合室、風が全く入って来ないので超快適。スタート前までここで
しっかり身体を温めて、マッサージも行いスタートラインへ。

私は青年一号とピットエリアへ移動。スタートラインでは藤井選手が待機。
今日は泥で自転車が重くなる事が予想されたが、大きな水溜りもあるので
ここを通る事で、ある程度の泥は落ちてくれる。タイムロスを考えて、出来る
だけバイク交換は無しという方向で走る事にする。
前日のライダーズミーティングでスタート順は、前年度の全日本の成績と
世界戦セレクションシリーズのポイント順となり、伊藤選手は3列目の並び
となってしまう。シクロクロスにおいてスタート順は非常に重要。これだけで
伊藤選手には大きなハンデとなってしまうが、致し方ない。

一瞬の静寂が会場を包み、震えがくる程の緊張感の中、レースがスタート。


伊藤選手は一気に前に出ようと試みるが、思うように前に出る事が出来ない。
最初の階段セクションに走る時点では、まだ30番前後の位置にいる。



ここから芝のキャンバーセクションと土手の砂利道で大きく順位を上げて
12番目まで上がる。レース中盤にはもう一つ順位を上げるが、徐々に疲れ
が見え始め、後半に失速。後を走っていた選手達にも抜かれるが付いて行く
事が出来ない。





先頭では辻浦選手(アンカー)が独走。一周が2,5kmと短いこともあるが、
後続の選手をドンドン周回遅れにしてリタイアに追い込んでいる。
伊藤選手は完走出来るかどうかギリギリのところで頑張っている。しかし、
先頭がラスト2周回に入る前に急に役員に降ろされてしまう。
「まだ走れるはず」と本人も我々も思っていたのだが、役員の判断が曖昧
で、残念ながら途中リタイアとなってしまった。




判定には不満が残るが、全日本選手権は日本一を決めるレース。つまりは
優勝者独りを決めるレースなので、完走者を多く出す為のレースではない。
もちろん完走を目標に走っている選手もいるのだが、周回遅れになりそうな
位置を走っている時点で、ダメだという事。
弱い奴が何を言っても、それは負け犬の遠吠えにしか聞こえない。

結果だけ見れば、完走出来ずにリタイアとなってしまったが、伊藤選手の
現時点での持てる力は出し切ったと思うし、良く頑張ったと思います。
応援していただいた皆さんには結果が残せず、申し訳ない気持ちで一杯
なのですが、伊藤選手は全力で走りました。最初からソコソコの順位、完走
だけを狙って走る事も出来たのですが、伊藤選手が目標としているのは
そんな位置ではありません。完走狙いではなく、少しでも前、少しでも上の
順位を狙って最初から全開で走ること。一見、無謀で馬鹿な走りに見えます
が、私はそういう走りをしなければ絶対に強くなれないと思っていますし、
伊藤選手も同じ思いで走っていたと思います。
悔しい気持ちは、伊藤選手自身はもちろん、サポートしていた私や青年一号
藤井選手も同じです。応援して頂いている方達の為にも来年リベンジです。
今後とも、bicinoko.comチームへの応援・ご支援よろしくお願いします。


前日(12/13)土曜日には、女子L2クラスが行われました。
bicinoko.comチームからは藤井絵理選手が参加。
本来は翌日の全日本選手権に出場させるつもりだったのですが、昨シーズン
のL1クラス参加実績が必要との事で参加出来ませんでした。


藤井選手には、L2クラスだけど全日本のつもりで走れ!と指示を出しました。
他の参加選手のレベルが低かったこともあり、独走で優勝。
最低限の目標はクリア出来ましたが、私の目から見れば、まだまだ不満。
もっと踏めたと思うし、もっと追い込めたはず。仮に全日本選手権を走って
いたとすれば、優勝の豊岡選手に周回遅れにされていたでしょう。



藤井選手本人も、全日本選手権の豊岡選手の走りを見て、色々と感じる
ことがあったようです。口だけでなく、やる事をキチンとやる。藤井選手に
言えるのはコレだけ。これから死ぬ気で努力すれば、きっと来年の全日本
では全く別人の藤井選手がスタートラインに立っているはずです。

★今回の画像は、bicinoko.com関西支部・横尾さんにご提供頂きました。
 ありがとうございました。

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