時々盛り上がる私の万年筆熱が高まっている。無性に欲しくなるのでこればかりはどうにも止められない。先のエントリにも書いたとおりモレスキンの手帳にはすっかり馴染み、いよいよ「書かれるモノ」から「書くモノ」へと物欲がレベルアップしたと言えよう。
これまでも何本か万年筆には手を出してきた。しかしながら、使い続けているものはない。最大の要因は、私が買うときと買った直後はモノを愛する割りに、しばらくすると愛着が薄れ、容易に紛失するためであるが、本当に良いと思ったものはそこそこ愛用し続けていることを考えると、やはりこれまでの万年筆に私の心を鷲掴みにするほどの魅力に十分でなかったことも理由の一つだ。
これまでの私の万年筆ヒストリーを考慮すると、私が万年筆に求める要件は以下のようなものである。
1.汁がしっかり出ること
・万年筆はモノを書くためのものである。その割に汁の出が悪いものが少なくなく、そうしたポンコツ万年筆はシャカシャカ書いている途中で汁が途切れてしまう。腹立ちまぎれにペンをシコシコ振っていると字を書くための量どころか、突然目覚めたように汁が先端よりほとばしる。それで洋服など汚そうものなら死刑なのである。よって、安定的に必要なだけ汁が出てくることは最低限の要件と言えよう。
2.汁の一回の充填量が十分であること
・万年筆の中には細い3~4センチくらいの換え汁カートリッジを使うものがあるが、まったくダメだ。特にペン先が太く汁使用量の多いものだとあっという間に汁が枯れ果て、紙の上でスキュースキューと乾いた音を立ててしまう。やはりインクボトル系でドクドク充填できるものが必要だ。
3.汁はコッテリ油性系であること
・本当に油性なのかどうかわからないが、汁質には天下一品よろしくコッテリ系とアッサリ系がある。どうも水性っぽいシャビシャビの汁は書いた内容までシャビシャビした印象で好みではない。
4.本体はシンプルであること
・万年筆には常にオッサンの印象がつきまとう。ましてや本体表面に金ピカの素材が使われていたり、ヘンな模様が付いていては加齢臭が払拭できない。できれば普通のペンの様でいて、ペン先だけが万年筆でした、といった雰囲気のものがベストである。
5.あんまり高価でないこと
・私はそれはもうペンをよく紛失する。その割に誰のものかわからないペンを知らないうちに手にしていることもあるのだが。いずれにせよ、かなりの確率で紛失するであろうことを考えると高すぎるものは危険だ。せめて1万円以下といったところだろう。
そんなこんなでインターネット上で物色してみると最近は意外とオッサン臭少なめの若者向けっぽいものが結構ある。ズバリ欲しくなったのは2点。1つ目は「ラミー社製 サファリ」。お値段が4,000円前後とお値打ちなのとスケルトンが良い。2つ目は「ペリカン デモンストレーター」。値段は1万円前後と決して安くはないがスケルトンが良い。「お前スケルトンが好きなだけちゃうんけ」という厳しい外野の声は気にせずいっちょサファリでいってみようかの。ところで、なんで万年筆がアマゾンのカテゴリで「エレクトロニクス」なん?