げぼ。
さて、このゲームの画期的なシステムといって過言でない、
装備システム
に関することを少々ふれておく。
すでに前回までに何度も話題としている「ふきや」などは、
きわめて典型的なものといえる。
「こうしんさんのむら」の武器屋で110両で買えるものであるが、
「こうしんさんのむら」からスタートさせる「だいかく」が装備したとき、
「ちから」ステータスの上昇値は、+4である。
一方で、この「ふきや」を、「けの」に装備させたとき
「ちから」ステータスの上昇値は、+72である。
つまり、このゲームでの装備は、
同じものを装備したとしても
キャラによって使いこなせる度合いが違う
ということなのだ。
1993年、私がこのゲームを(礼)スタートではじめてクリアしたとき。
「けの」に「ふきや」を装備させた瞬間のよろこびは忘れられない。
それまで、何をどうしたらいいのか分からず、
ちっとも強くならない味方と、
ちょっと遠出すると出現する強敵と、
いろいろなものにフラストレーションを感じたものであるが、
それまで「だいかく」に装備させていた「ふきや」を、「けの」に装備させた瞬間に、
世界は大きく様変わりした。
攻撃力が、段違いに高くなったのだ。
多くのロールプレイングにおいて
「攻撃は最大の防御である」ということが体現される。
戦闘をできるだけはやくおわらせられれば、
それだけ、仲間たちが死ぬことはなく、全滅する可能性がなくなる、
それには、攻撃に決定力が必要なのである。
別の角度からいうと、
このゲームでは回避率が「はやさ」ステータスをもとにしているだろうと考えられる。
「けの」は、八犬士のなかでかなり「はやさ」ステータスがたかいので、
「ふきや」で攻撃力をたかめれば、相手を確実に倒しやすい、ということにもなる。
これで、ぐっと、楽になる。
そして、武器とキャラには相性がある、という事実が発見できたことが、大きな前進となったのである。
お金は、大事だ。
最大で8人の装備を買わねばならぬのに、
装備品はたかい、敵からはたいした金額を得られぬ。
なので、いろんな武器を試して確かめる、ということが、難しい。
しかも、
いちいち「みる」コマンドで、ひとり、ひとり、最大で8人、確認しながらやらねばならない。
いま、ひとつ武器を買い、
その出した金額より多くの利益をうむのは、いったい、だれか?
コストパフォーマンスの極値、最低限の金額で、最高の効率を出せるのが、8人のなかで誰なのか?
キャラの性質、
こいつは学者なのか侍なのか百姓なのか、ということと照らし合わせながら、最適な武器を見つけるという行動が、実に有意義で面白いものである。
もっとも
序盤~中盤、ほとんどの最強(専用)武器は、武器屋で買いそろえずに済んでしまう。
いろいろ試す間もないうちに、あれよあれよと色んな人が色んなものをくれるので、武器は買って試すものではないようだ。
防具は、どうか。
こちらはほとんど買い揃えるものとなるが、
軽装備である「そうすけ」「けの」をのぞき、その他のキャラは全員最強の防具は同じものである。
(「まもり」ステータスの上昇値に差はあるが、キャラそれぞれで一番上昇するのは同じものである)
……熱烈に、装備品の取捨選択を語ったのがバカらしくなる。
あーでもないこーでもないと、少ない所持金で効率を考えることが楽しい部分があるのに、
結局、そこらへんの楽しみは、最強(専用)武器を、ぽいっと渡され、ゲーム性がなくなるわけである。
この、アンバランスがどうにも。
げぼ。
である。