前回「ふしのみ」という使用アイテムに言及したので、
今回はそのほかの使用アイテムについて考えることとしよう。
の、まえに、
「どうぐ」システムについて考えておくことにする。
知っておかねばならぬのは、
仲間同士で「どうぐ」の受け渡しは不可能である、ということだ。
装備品の場合
「どうぐ」→「つかう」→だれに?
となるので、誰が持っていても問題はない。
使用アイテムについても
「どうぐ」→「つかう」(→だれに?)
なので、特段と問題はないように思われる。
しかし、戦闘コマンド「つかう」では、
そのキャラの持っている道具しか使用できない。
もちろん、そのキャラがもっていないなら使うことはできない。
このことはしっかりと考えておく必要があろうと思うのである。
道具は、買うなりして手に入れると、
仲間の先頭から順に所持することとなる。
ちなみに、仲間の順序は、仲間にしてしまうと入れ替えはできない。
(仲間に「する」順序である程度は操作ができるが)
最大で8個まで、道具は持つことができ、
八犬士のもつ珠は道具の扱いにならず、
装備品は装備していれば所持品とは別の扱いになる。
(装備していなければ所持品である)
スタートキャラのアイテムが8個埋まらないと、
次の仲間がアイテムを持つことはない。
(仲間にした時点で道具を持っている者を除く)
たとえば、
攻撃が弱く、戦闘中は「ふしのみ」を使うのを専門にしよう、
と、思うキャラがいたとして、そのキャラの仲間にした順番が遅いと、
アイテムをなかなか持てない、という事態が発生する。
たとえば、
そのように考えたキャラが、もしも最後尾であるならば、
その前の7人に、無駄アイテムなりをもたせてアイテム欄を埋めておかねばならぬのである。
8人目が新たなアイテムを持つには、
56個のアイテムを既に持った状態にしたときにはじめて、
ようやくお鉢がまわってくる、というわけである。
と、いうわけで、
目的のキャラに道具を持たせたいなら、
仲間にする順番や、アイテム欄を埋めておく道具を考えておかねばならぬということである。
さて、道具であるが、
はっきり言って、役立たずなものがあまりに多いことを知っておかねばならぬ。
何個でも買えるが、何個も買う意味のないものもある。
さて、一番値段の安いアイテムがあれば、
上記の「アイテム欄を埋める」という動作にとても有利に働くことはお分かりいただけると思う。
一番安価で手に入るものは
「きつねのけがわ」(すばるのさと:ぼうぐや)0両
である。
前にも述べたが、
そうすけの最強のよろいである。
アイテム欄を埋めるのに最強よろいを0両で大量購入
という、もはやワケが分からない世界が展開されるが、
そこらへんは、もう、このゲームがこのゲームたるゆえんである。
さて、よろずやで手に入るものを考えると、
・やくそう 15両 生20回復
・さらそうじゅのは 105両 生50回復
あたりは、宿屋のが効率が良い。
念のため持っておいてもよいといえばよいのだが、それほど必要性を感じないものである。
・ふしのみ 250両 死者完全復活
に関しては
前回の通り、れべる5以上の者を生き返らせるのに重宝する。
・ほうおうのはね 500両 一度行ったことのある町や村に瞬間移動
いわゆる、キメラのつばさである。
同じ効力のじゅもんに、そうすけの「きこうてん」があるが、
「きこうてん」の燃費がすさまじく悪いので
いざというときのために2、3持っておくとよいかもしれない。
それ以外は、基本
無意味で
無価値である。
たとえば、
・どくけし 15両 このゲームに「毒」というステータスはない。
・みがわりじぞう 480両 なんの効力も発揮しない。
・てんぐのはな 55両 なんの効力も発揮しない。
・えんまく 100両 戦闘から逃げられることがある(成功率は「はやさ」に依存、「にげる」と大差はない)
ここらへんは、もはや、なんだこれ、の世界である。
雰囲気だけつかめばそれでよいものと受け流していただきたい。
その一方で
まれに、よろずやで、
「ストーリーを進めるのにどうしても必要なもの」
が、売られている。
村や町に行ったら、チェックを怠らずにいてほしい。
ちなみに、このフラグアイテム、
金さえあればいくらでも買えるという点も、意味不明である。
次の三つである。
・つうこうてがた 2500両 箱根の関を通るのに必要
・ほん 500両 からくり商人たちの父の墓をあばくために必要
・どうかせん 3両 ばくだんを使うために必要
ただし、この三つは、このゲームの終盤でしか必要がなく、
序盤に無理に買う必要はないものと思う。
のちのち必要になるから買っておいて、
生き返らせるのに金がなくなったときには担保にする、
ということもできなくはないのだが、
それだったら「ふしのみ」を持っていたほうがよいような気がする。
どこに売っているか、ということだけは覚えておくことが望ましい。
「つうこうてがた」に関しては終盤にならないとたどり着けない町にあるが、
「ほん」と「どうかせん」は、序盤に目にすることができるのである。
最後のほうになって、
「どうすりゃいいんだ?」となる。
それなりにヒントはあるにはあるのだが、
まさか普通に「よろずや」にそんな重要アイテムが売っているとは思わずに
しかも何の役にたつものか分からないのですっかり意識から抜け去り
進めなくなる、ということがある。
役にたたないアイテムと
役にたたないとみせかけてのちのストーリーで必須のアイテムと
迷彩のように「よろずや」には並んで売られているのである。
村人からの情報で必要アイテムを見抜くのは無理がある。
なぜ、こんなことで難解なゲーム性が追求されているのか、
いや、追求ではなかろう。
おそらく、このゲームは、製作が途中で打ち切られたのだ。
考えてみると、1989年12月発売のこのゲーム。
どうも1989年1月に発売された「里見八犬伝」という別ゲームと
肩を並べるつもりであったのではないかと思われるふしがある。
なぜかこの年、1989年は、
なんだかやたらと八犬伝が流行っていたような雰囲気を感じるのである。
「アイドル八犬伝」とかいうのもこの年であったし……
不思議な一時代を感じなくもない。
ともかく、
どうぐは、このゲームのなかで、未開発な部分であったようだ。
こんな状態でも、プレイヤーさえいれば、
いろんな意味でゲームにはなるものであると思い知るのである。
たとえ、
キーアイテムがよろずやで売られていても。
げぼ。