ジャパリ星雲 トキワの国

好きな時に好きなことを語るブログ

「映画ドラえもん のび太と空の理想郷」感想

2023-03-12 22:52:00 | ドラえもん
今年も映画ドラえもんを観てきた。
前2作はいずれも公開が延期されてしまったため、予定通りに公開されるのは実に4年ぶりになるようだ。
以下、感想を列挙する。一応、ネタバレ注意。




全体の感想としては、1本の作品としてよくできていただけでなく、「これぞドラえもん映画!」と強く感じられるものだと思った。
2019年の「月面探査記」は、F先生の描く物語に近く感じこれもとても良かったのだが、本作はそれに加えわさドラの個性、わさドラらしさというものも感じ、それらの"いいとこ取り"を実現していたと思う。新しくありつつ、間違いなく「ドラえもん」じゃないとできない作品であり、好印象だった。
巧みな伏線や意外性のある展開、「理想郷」というテーマを活かしたメッセージ性など、単体の映画としても見応えは十分だった。

今回はただの非日常世界での冒険にとどまらず、レギュラーメンバー各人の個性や関係性に改めてスポットが当たったものとなっている。ここでの「理想郷」の実態が明かされていき、いつもの彼らからかけ離れていく様はこちらもやはり不安を感じるもので、そこからの巻き返し(?)展開に強い説得力を持たせていた。前評判で、のび太とドラえもんの友情描写が良いという旨のことを聞いており、それも間違いなかったが、いつもの5人全員にそういった見せ場があったのが良かった。

5人の描写にも力が入りつつ、本作のメインゲストキャラたるソーニャとの描写も疎かになっておらず無理なく挿入されていたのも上手かった。彼については一貫して味方側のキャラクターというわけではなかったことも、最後に自らを犠牲にして散っていくことも(あのシーンはやはり圧巻だった)驚いたが、それで終わらず最終的な落とし所としてはとても納得のいくものだった。エンドロール中の描写の意味を完全には汲み取れないのはちょっと悔しいが。


キャラクター面ではソーニャ以外だとやはりマリンバが強く印象に残っている。今回の事件の動向においてはなくてはならないポジションで頼もしさもあり、賞金稼ぎという立場に徹するワイルドなかっこよさ、テントウムシ形態の愛らしさなどキャラクターとしての魅力は十分で物語中においても良いアクセントとなっていた。


今回の映画のテーマは、自分にも響くものになっていた。僕は何かと、「自分はダメだ」という考えに陥りやすい人間だと思う。過信したり、何も考えずにいたりするのも違うが、あまり理想を高く持たず肩の力を抜いて、ありのままの自分を受け入れるというのも大事かもしれない、と感じられた。

今回は、映画ドラえもんとして非常にスタンダードな楽しさと感動をもたらしてくれる作品だと感じた。ただそれ故にやや平凡さも感じる部分はあるが、それでも他人に勧められる作品であるとは思う。
来年はまたオリジナルのようだ。見た感じだとこれまで意外とありそうでなかったテーマを扱っているようなので、どんな作品になるか今から楽しみだ。

「ロボコン」シリーズを語る

2023-03-02 19:06:00 | 特撮
僕は特撮が大好きだ。

ウルトラシリーズがメインであるが、戦隊やライダー等も、ちらほら観ている。
そして、3年前の2020年以降、これらに並んで、自分の中で非常に重要なジャンルになった特撮作品がある。
それが、「ロボコン」シリーズだ。

ロボコン。
石ノ森章太郎先生原作による、特撮コメディ作品である。
昭和の「がんばれ‼︎ロボコン」に始まり、平成、そして令和とそれぞれに作品が制作されている。

今や僕は、ロボコンの虜といっていいほどにこの作品を気に入っている。
そして今年になって、平成の「燃えろ‼︎ロボコン」の視聴が完了した。このタイミングで、各作品を振り返りつつ語ってみたい。
作品紹介というよりは自分の感情や思い出を書き綴るのがメインになりそうなので、どんな作品か知りたい、予習したいという方には物足りない可能性がある。ご了承ください。


がんばれ‼︎ロボコン



(2021年9月、全話視聴後に描いたイラスト)


1974〜1977年に放送。全118話で、これは単一タイトルの特撮番組としては歴代最多となる。

ロボット学校から派遣されたG級ロボット・ロボコンが、大山家(後に小川家)に居候しドジをしつつも成長するため奮闘していく物語。

僕が視聴したのは、2020年7月〜翌9月のYouTubeの公式配信からである。
特撮はずっと好きだったので、ロボコンについてもずっと存在は把握していて関心もそれなりにあった。その上、当時は後述の「がんばれいわ‼︎」も控えていてロボコンへの関心がさらに高まっていた時期で、この機会に観てみよう、となった。

しかし…実際作品を観てみると、イメージしていたものとのギャップがすごくて驚いたものだ。
そう、「がんばれ‼︎ロボコン」は実を言うと視聴する中で結構しんどい部分のある作品だった。元々僕は、オバケのQ太郎のような安心して楽しめるほのぼの系ギャグ作品を想像していたのだが、ロボコンは違った。ロボコンは基本的に悪意はないながらも相当にストレートに周囲に迷惑をかける存在であり、大山家のパパさんママさんからもかなり疎まれながら(ロボコンを追い出すという話題が度々出るほど)無理矢理居座っているという構図であった。これが、観ていてなかなかきついものがあった。
尤もこれは回を追うごとに改善されていった部分ではあり、ロボコンは目に余るようなドジは減り、大山家にもだんだん馴染んでいったと思うし、大山家が一度引っ越して居候関係が一旦区切られ、美容院を始めて再び住まわせるようになった時点で「無理矢理居座っている」という関係は終わったと思っている。
しかし、ここで安心するのは甘かった。
その後大山家とお別れして新しい居候先・小川家が登場し、ここでは殆ど疎まれているような描写はなかったのだが、しばらく経ってから最後の難関、ロボチャンが現れるのだ。
ロボチャンは本当に嫌悪感しか募らないような、まさに悪意の塊のようなキャラクターだった。一応、終盤に決着・改心のエピソードはあったからこれも区切りはついたわけだが、それがあってさえ悪いイメージが極めて強く染み付いており、もしそのエピソードすらなければ本当に悪い意味で伝説になるところだったと思う。(改心したから印象が良くなったなどということはなく、それまでが散々過ぎたので寧ろこれくらいのエピソードはあって当然と解釈している)

このようにしんどい部分がありつつも118話分完走したのは、やはりそうした不快感以上に作品に大きな魅力を感じていたからに他ならない。
僕は作品を好きになる上で、キャラクターの魅力というのは非常に大きなポイントとなることが多いがその点でロボコンは強かった。主役のロボコンは見た目も愛らしく、またヘマは多いが頑張り屋で仲間思い、そんなロボコンに対する「がんばれ‼︎」の気持ちはずっと変わらなかった。個性豊かなロボット学校のメンバーたちにも、とても惹かれていた。ロボパー、ロボイヌ、ロボカーあたりが好きです。
さらに、特撮コメディ作品としてもやはりよくできていたように思う。これはさすがに、ヒットするだけのことはある。
ただコメディとして面白いだけにとどまらず毎回の採点のようなこの作品ならではの独自要素、楽しみどころがあったのも良かった。ロボコンじゃないと、味わえないものだ。

全話視聴後から後述の「燃えろ‼︎ロボコン」を観始めるまでの間にも度々思い返したし今でも大事な思い入れの強い作品ではあるものの、既に観たのが結構前になっていること含め様々な事情から、118話全部をしっかり覚えているわけではなく記憶が曖昧な部分もかなりあるようには思う。「燃えろ‼︎」を経た上で観たらまた違った魅力も感じるだろうしおさらい視聴をしてみたいという気持ちがないわけではないが、118話はあまりに膨大な上やはり観返す上でもしんどい部分はあるので全話おさらいはなかなかハードルが高い。まぁ、断片的にでも、また観れる機会が訪れたら嬉しいなとは思う。

燃えろ‼︎ロボコン


(2023年2月、全話視聴後に描いたイラスト)


1999〜2000年に放送。全51話。
前作終了から22年の時を経てのリメイク。
現在に至るまで続いている平成→令和仮面ライダーの始祖たる「仮面ライダークウガ」の前番組で、石ノ森章太郎先生没後の石ノ森作品の映像化は本作が初となる。

ロボット学校から人間の世界にやってきたロボコンが、抽選で選ばれた栗原家に居候して、A級ロボットになるべく奮闘する物語。

「がんばれ‼︎ロボコン」を配信で観終わった後も、僕の頭にはずっと「ロボコン」のことが残っていた。「がんばれ‼︎」も、後述の「がんばれいわ‼︎ロボコン」も視聴済みの僕にとって、しばらく「燃えろ‼︎」のみが未知、という状態が続いた。
「がんばれ‼︎」視聴後半年ほど経った頃、僕は"「がんばれいわ‼︎ロボコン」ミュージック・コレクション"をレンタルした。昭和、平成、令和それぞれの世代のロボコンの楽曲を収録した3枚組CDだ。このうちディスク3は、「燃えろ‼︎」の当時発売された「ロボコンクリスマス」をほぼそのままに収録していた。これは歌を中心にしつつもドラマ仕立ての内容になっており、「燃えろ‼︎」の世界観や雰囲気をたっぷり味わうことができた。これで、それ以前は「がんばれいわ‼︎」のDVDで第1話のみ観た程度で殆ど未知の存在だった「燃えろ‼︎」に対する関心や観たいという感情が、飛躍的に大きくなった。もちろん、「がんばれ‼︎」「がんばれいわ‼︎」含めた様々な楽曲を聴いて、ロボコンというコンテンツ全体に対して自分の中で再び盛り上がりが出てきたからというのもある。そんな折に、YouTubeで公式配信が始まるとわかった時には、それはもう飛び上がるほど嬉しかった。

あらすじからもわかる通り、物語の大まかな構造は旧作をなぞっている。この、「どこを残して、どこを新しくするか」というバランスが絶妙で、また個々のエピソード単位で見ても、「がんばれ‼︎ロボコン」のリメイク作品としての出来はかなりのものだったと思う。その上、単体の特撮コメディ作品としてもとても面白くよくできており、時にはとてもいい話もあったりと、非常に楽しめる作品となっていた。
また旧作と違い、ロボコンは叱られることはあっても「疎まれながら居座っている」という様子は基本ずっとなく栗原家の人たちからは(居候を始めて以降)最初から概ね受け入れられており、それ以外にも観ていてしんどくなるような要素がほぼなく、元々自分で想像していたロボコンのイメージは旧作よりこちらの方が近いと言える部分もあり、より安心して楽しめる内容になっていた。

そう前半までは。

後半、ロボボスとロボゲタが2期生のひとりロボイドの優秀さに嫉妬して、という流れで「不良化」して周囲の邪魔ばかりするタチの悪い悪役と化してしまう。2期生としてメンバーも増えた中で霞まないためのテコ入れだったのかもしれないが、これは余計だろう。
純粋にその所業は見ていて不快だった上、両者(特にロボゲタ)前半と比較してのキャラ崩壊という点でも辛かったし、設定・脚本面での破綻も感じられた。また最後まではっきりとは改心も更生もしないまま終わったのも引っかかる部分だった。結局、旧作のような不快要素ができてしまったことになり(そんなところは継承しなくていいのに!)これさえなければもっと手放しに高評価できたのにと思うと本当に残念でならない。悪に染まったわけではなく一部エピソードでは救いもあったのだが、結局最後まで完全に受け入れることができなかったポイントだった。

とはいえ、逆に言えば強いて挙げるような明確な不満点はほぼそこだけであり、そんな変化があった中でも話の面白さ自体は殆ど損なわれていなかった。僕がこの作品を非常に気に入っていることは変わらない。

ロボコンとロビーナちゃんを除けば好きなロボットはロボビン、ロボデジあたりです。


ここでちょっと気になってたことをやってみる。
「ロボコンの点数を集計してみた」
全51話から、明確に数字が出たもののみを集計。

-100点1回
0点24回
10点2回
20点3回
30点2回
50点4回
75点1回
90点2回
99点3回
100点6回

平均29点
最頻値0点
中央値0点
…ミスがあればご一報ください。


がんばれいわ‼︎ロボコン

2020年7月31日劇場公開。正式なタイトルは「がんばれいわ‼︎ロボコン ウララ〜!恋する汁なしタンタンメン‼︎の巻」。
同時上映「人体のサバイバル!」「スプリンパンまえへすすもう!」。
前作終了から20年の時を経て突如復活したロボコン。

中華料理店「全中華」に派遣されたお手伝いロボット・ロボコンが、ドタバタを巻き起こす。

僕は実際に観た順番としては一応「がんばれ‼︎」が先にはなるが、当時は確かまだ数話分しか観ておらず、2020年以降の自分の中でのロボコンヒストリーはこの作品が起点になっている部分は大いにあり、また唯一リアルタイムで楽しんだロボコン作品としても自分の中では特別な存在であるように思う。

上映時間は23分ほどで、現状令和の「ロボコン」はこれ1本のみ。ここからもある程度察しはつくかもしれないが、過去作と比較すると予算面含めてかなり制約のある中での新作となっている。ロボコンのキャラクターやガンツ先生、ロビンちゃん(ヒロイン)、採点シーンなどロボコン作品としての要点はしっかり抑えており一部スタッフやキャストが「燃えろ‼︎」から続投しているなど、紛れもなく正当なロボコンシリーズの作品ではあるのだが、内容としてはどちらかといえば「ロボコンのパロディ」と言われてもあまり違和感のないものとなっている。

そう、その内容はといえばかなりインパクト大。
非常にカオスかつぶっとんだ内容で、脚本・浦沢義雄氏と監督・石田秀範氏の個性が存分に発揮された作品に仕上がっている。まさに百聞は一見にしかずで言葉で的確に表現するのが難しい世界が展開されているが、当時の僕は「9割くらいテンションで成り立っている作品」「ストーリーを見る作品というよりはギャグと動きを楽しむ作品に近い」などと表現していた。かなり好き嫌いは分かれるだろうが、好きな人はとことん好きになるはず。
前述の通りかなり制約のある中での新作なので、「ならはっちゃけよう」となるのは間違った選択ではないと思うし、短い時間でこれほどのインパクトを残すのはむしろ大正解だとも言える。実際、この作品は多くの人の脳裏に焼きついていることだろう。

僕自身としては、やはり貴重な令和のロボコン新作としてのありがたみという点もあるが、その強烈な内容は他では味わえない刺激があるし純粋に観ていて楽しい映画であるとも思うので、気に入っていることは間違いない。このロボコンだけの利点として、前2作にはあったような不快要素がないのは地味に大きいと思う。(その隙がなかったともいう)
やはり、令和のロボコンがこれ1本きりというのはもったいないと思わざるを得ない。前2作にはいたたくさんのロボコンの同級生たちは本作にはいなかったのも気になるし、いい意味でちゃんとしたロボコンも観たい、とも思う。是非とも続編を観たいし、パンフレットではプロデューサーも続編に対して前向きなコメントを残していた。しかし、公開からもう3年が経過してしまっている上、公式サイトもドメイン売却とやらで消滅してしまったようで、これはもはや絶望的と言わねばならないかもしれない。それでも、一抹の希望は持ち続けて…いたい。



以上、昭和・平成・令和の各ロボコンについて、ざっと語ってみた。もっとこんな話を聞いてみたい、教えてほしい、等あれば喜んでお応えするのでよろしければどうぞ。
実を言うと、ここに書いたTVシリーズ全話と映画1本は観てはいるんだが、まだ観ぬロボコン作品というのはまだある。「燃えろ‼︎」配信が終わってからロボコンが新しく観られない退屈さ寂しさは感じてしまっているので早いところ観てしまいたいが、いつになるかわからない。
そしてやはり、現代にて新作をもっと観たい…。

後から知ったのだが、「燃えろ‼︎ロボコン」は全話を収録したDVD・Blu-rayは出ていないというではないか。かなり気に入ったので手元に置きたい気持ちが働き、調べてみたら少し驚いてしまった。
「がんばれいわ‼︎ロボコン」が1本きりで続編がない件も含めて思う。もっとロボコンの魅力を知ってくれる人が増えたらいいなぁ…。

別れ

2022-12-14 19:20:00 | 日記
12月8日、愛猫のマロンが永眠した。
15歳だった。






少し前から病気になり、一時入院もしていた。休みが来るたびに、僕は実家に戻って様子を見つつ、残された時間を一緒に過ごした。1日でも長生きしてほしかったが、ついに時が来てしまった。4日の日曜日に会ったのが最後になった。

最初に親からその連絡が来た時は意気消沈し嗚咽も起こり、しばらく動けなかったが、やはりどこか実感が湧かないような感覚もあった。
10日に実家に戻り、綺麗で安らかな顔のまま冷たくなり全く動かない状態で籠の中で横たわるマロンを見て、「ああ、本当に亡くなったんだ」ということを実感した。涙を堪えることができなかった。

次の日曜日、家族揃ってマロンの火葬に行った。これからこの可愛い綺麗なマロンの体がなくなるんだ、今度こそ本当にお別れなんだ…と思うと、ここでも涙が止まらなかった。こんなに泣いたのは、いつ以来だろうというほどだった。


いつかは必ずこの時がやってくる。
そしてそれはもう遠くない。それはわかっていた。
僕にとってそれは、最も経験したくない別れだと言っても過言ではなかった。
でも、そう思えるほどにマロンからたくさんの幸せと思い出をもらったのも事実。

マロン、今まで本当にありがとう。


マロンが我が家に来たのは、僕がまだ小学校3年生の頃。
当時まだ生後2ヶ月弱だったマロンを我が家で引き取り、家族の一員になった。
うちに来たその日のことは、今でもよく覚えている。

それから、マロンとの日々が始まった。

はじめの頃は、可愛いと同時に「怖い」とも思っていた。猫と一緒に暮らしたことなんてなかったから。
でも、慣れてしまえばもう、愛情が深まっていくばかりだった。


マロンが大好きだった。
マロンの全てが愛おしかった。



僕は本当に、他の誰でもない、マロンという存在が大好きだったのだ。

マロンはそこにいるだけで、僕に、僕たちに、幸せをくれた。

小学校、
中学校、
高校、
大学…

僕はマロンと一緒にここまで育ってきた。

マロンはいつも僕の近くにいてくれた。
家に帰れば、必ずそこにはマロンがいた。ずっと、それが当たり前だった。

社会人になり一人暮らしをすることになった時、色々に期待や不安もありつつ、一番つらかったのが「マロンと離ればなれにならなければならないこと」だった。
それでも、心にはいつもマロンがいたし、度々実家に戻ればそこにはいつも通りのマロンがいて、変わらない様子で僕に甘えてきてくれたりもした。


そんなマロンとの日々が、終わりを告げた。


こんなに身近で、大事で、大好きな存在の死を経験するのは初めてと言っていい。
まだまだ悲しいし、現実を完全に受け入れられるようになるまでにも時間がかかりそうである。
もう実家に帰っても、世界のどこに行ってもマロンには会えないし、これから「マロンのいない世界」を生きていかなければいけないということも、辛くて仕方がない。

しかし、やっぱり、15年間でマロンからもらった計り知れないほど大きな幸せ、数えきれないほどのたくさんの思い出…これらは間違いなく「本物」なのだ。
マロンとの日々を、思い出を、マロンと過ごした幸せを無駄にしないためにも、これからも頑張って生きていきたい。
僕の心にはこれからもマロンがいるし、心の中でマロンは生き続けてくれると思う。


マロンに出会えて、本当に良かった。

うちに来てくれたのが、マロンで本当に良かった。


マロン、バイバイ、そしてありがとう。


引っ越しました

2022-10-08 19:42:00 | 日記
落ち着いてきたのでご報告。

この度、転職の上でお引っ越ししました。

これもご存知の方はご存知かと思いますが、僕は昨年から仕事の関係で北陸に住んでおりました。
これからは大阪で暮らすことになります。
出身自体は兵庫になるのですが、一応、関西へ戻ってきた形になります。

念願の大阪住みというステータスを得ることができて色々便利になるし、良くなった部分も多々ありますが全て改善したわけではなく転職のため課されてしまった試練(?)もあったりして…頑張らないとな。

ともあれ、今後はまた関西圏には行きやすくなるかと思います。

今回はご報告だけであまり話すことはないのでこのくらいで。
質問などあれば可能な範囲でお答えします。それではっ。

誕生日記念・これがニャロメだ!

2022-07-17 20:44:00 | 赤塚不二夫
7月17日は、赤塚不二夫作品のキャラクター「ニャロメ」の誕生日!

そこで今回は、皆さんにニャロメのことを知ってもらうべく、徹底解説します!


これがニャロメだ‼︎





《概要》
ニャロメとは、赤塚不二夫の漫画作品に登場するネコのキャラクターである。

「もーれつア太郎」のキャラだが、その他の作品にも多く登場しており、赤塚作品を代表する人気キャラの1人である。

赤塚キャラの人気ランキングでは、2008年の「これでいいのだ‼︎赤塚不二夫伝説」と2015年の「赤塚不二夫80年ぴあ」のいずれでも3位にランクインしている。
連載当時、「もーれつア太郎」はニャロメの登場でその人気に拍車がかかったとも言われている。

ニャロメはア太郎たちの近所に住むノラネコで、基本的には毛虫の「ケムンパス」やカエルの「べし」と共に空き地で暮らしている。
人間の言葉を話し、二本足で立つことができる。


《設定など》
初登場した時は四足歩行で顔もかなり違っており、「ニャロメ」という変わった鳴き声のネコというだけで、青山という飼い主もいた。
後にノラネコになり「ニャロメ」と言ってすぐに引っ込むキャラへと変わり、さらに時間が経つと立って喋るようになった。
初めて立って喋ったのは、外伝「花のデコッ八」のエピソード「花のガードマン」で、ア太郎本編では「ココロの花はウーツクシイ」が最初となる。

いつも元気で、イタズラ好き。おまわりさんをからかったり、ア太郎たちをだましたりすることもしばしばだが、彼自身も純粋・単純なところがあるので、イタズラされる側になることもある。

ネコなので、人間に裏切られたり踏みつけにされたりすることも多いが、めげずに頑張るバイタリティの持ち主。
レギュラーキャラクターのア太郎たちからもいじめられたり酷い目に遭わされたりすることが多いが、誕生日パーティーを開かれたり、時には手を組んだり、不利な立場にあるときにはかばわれたりするなど心底嫌われているわけではない。

銭湯で体を洗う、バスに乗る、逮捕される(!)、人間と同じものを食べるなど、ネコらしからぬ部分が多い。彼自身、自分を「ニャンゲン(人間)」だと主張するシーンもある。

ネコでありながらメスネコには興味がなく、人間の女の子が大好き。いつか結婚することを夢見ている。
カワイコちゃんを見つけると、「おれとけっこんしろニャロメ‼︎」「シャーワセにするニャロメ‼︎」などと求婚することが多い。ただし本気の恋の時にはコツコツとアプローチする。
しかしその恋が実ったためしはなく、大抵は冷たくあしらわれたり、酷い目に遭わされたりして失恋してしまう。奇跡的に良い雰囲気になっても最後に何らかのどんでん返しがあり、完全に恋が実ることはないのである。
ただし、「もーれつア太郎」以外の作品ではネコのガールフレンドがいることもある。

「ニャンゲン」に対する感情は、憧れであったり、裏切りに対する恨みであったり、女性に対する恋心であったりと様々である。いずれにせよ、強い関心と感情を抱いている。

ア太郎たちに無理矢理押し付けられきつくあたっていた汚いノラネコにさりげなく食べ物を分け与える、お金を落として困っている姉弟に自分のことも顧みずお金を渡す、べしを食べたがる富豪にお金を突きつけられてもべしを守るなど、根は非常に優しい心の持ち主である。

文字は「し」「の」「く」の3つだけを書くことが出来るが、読むことは基本的には出来ない。
反面、カルタとりが得意な一面があり、その実力は相当で、大会で優勝したこともある。

経歴については各所で様々に語られており、それぞれに食い違いがある。本編では前述の通り当初は青山という飼い主が登場していたが、誕生日が判明したエピソードでは「冬目」なる人物の家で生まれたことになっており、さらに当時の雑誌記事では「昭和16年3月3日佐渡で生まれる」とされているもの、「ボウフラから生まれてネコになった」とされているものもある。キャラクターソング「ニャロメのうた」では「生まれた時から野良猫ニャ」とある。

誕生日の7月17日についても、原作のエピソード「ニャロメにも誕生日があった」にて、「ニャロメと鳴くネコが生まれて近所の評判になっている」という記事が載っていた新聞の日付が7月17日だったことから、ア太郎とデコッ八が判断したものである。
これに関して、「新聞が夕刊なら僅かながらその可能性があるが、生まれてしばらく経って噂が広まった上で新聞に載ったと考えるのが妥当」とする指摘もある。
しかし公式には7月17日がニャロメの誕生日ということになっているので、ここでは新聞が夕刊だったものとし誕生日を7月17日として採用している。
ニャロメの本編における設定として最も重視すべきなのも、冬目さん宅で生まれたとするものであると考えられる。

前述の通り、「おそ松くん」など他の赤塚作品にも多く登場しているほか、赤塚キャラの中でもマスコット的な扱いを受けることが多く、「ニャロメのおもしろ入門シリーズ」や「赤塚不二夫のさわる絵本」などでは主役を務める。


《アニメでの変遷》

もーれつア太郎(第1作)(1969〜1970)
声:大竹宏、田の中勇(登場初期一部の回のみ)

基本的な設定や性格などは原作とさほど変わらない。「ニャロメ」と鳴くだけのネコとしてデビューしていつしか二足歩行で喋るようになるのも共通。第24回が初登場だが、第11回にも一瞬登場している(当該回の予告にも登場しているがそこでの声は野沢雅子氏の可能性がある)。
登場してからしばらくは甲高い声で、また一部の回では田の中勇氏が演じたこともあった。後に定着した声が初めて出たのは第41回から。これに関して大竹宏氏は、「聞き取りにくいのかな、もうちょっと普通の声に戻したほうがいいのかな」などと思い、自然と演じやすい声に収まっていった、と語っている。
体の色は、モノクロでは白系だが、第78回のカラー移行後は赤。
本作ではニャロメの誕生日は放送日にあわせて12月12日となっている。
「新聞の日付」しか書いていなかった原作とは異なり、こちらは「生まれた日」が明記されていたので確実。

おたのしみアニメ劇場(1970)

「祭りだ!ワッショイ!」という番組の1コーナー。当時の歌謡曲に合わせたオリジナルアニメを流すというもので、バカボンのパパやイヤミらと共にニャロメも登場していた。

元祖天才バカボン(1975〜1977)
声:緒方賢一

ニャロメは「天才バカボン」「天才バカボンのおやじ」にゲスト出演しており、それを忠実にアニメ化しての登場。体の色は黄色。

ぼくらマンガ家 トキワ荘物語(1981)
声:大竹宏

多数の赤塚キャラと一緒に登場。
体の色は赤。

ニャロメのおもしろ数学教室(1982)
声: 小島一慶

3回にわたって放送された、実写とアニメが合わさった教育番組。ニャロメは原作と同じくメインのナビゲーターとして登場。体の色は赤。

おそ松くん(第2作)(1988〜1989)
声:千葉繁

全編にわたってレギュラー出演していた。しかし元がおそ松くんのキャラクターではないためメインを張ったことはなくあくまでサブキャラに徹していた。場面転換などで狂言回し的に登場することも多い。
二足歩行で喋るのは変わらないが、本家よりはネコらしく扱われている部分もある。
本作に登場するキャラクターの殆どに共通することだが、話によって様々な役回りが振られる。「文句あっか!」という口癖がある。体の色はオレンジ。

もーれつア太郎(第2作)(1990)
声:神谷明

原作や第1作とは異なり、第1回から登場。元々デコッ八の実家の旅館の近辺に出没していたが、デコッ八が上京する時に荷物に紛れて一緒に来て、そのままア太郎たちの近所に住み着いたという設定。
神谷明の演技により原作や旧アニメ以上にお調子者でテンションの高いキャラになっている。自身を「ニャンゲン」だと主張する様子もやや強調されている。
キャラデザは目が大きく手足が短いなど、より可愛らしいものになった。
女好きも変わらないが、本作ではアニメオリジナルキャラのモモコにも惚れている。彼女からは「ニャロメちゃん」と親しみを込めて呼ばれるが、図々しさや強引さを煙たがられている部分もあり、第32回では盛大にフラれている。
原作では発覚した時点で年齢は28歳となっていたが、本作では20歳となっている。
体の色は赤。

アニメ週刊DX!みいファぷー(1998〜1999)
声:西村朋紘

「こっちむいてみい子」「ふしぎ魔法ファンファンファーマシィー」「ヘリタコぷーちゃん」を1つの枠で放送していた番組で、ニャロメはべし・ケムンパスと共に進行役として登場。担当者が同じであるためキャラデザはア太郎第2作に近い。体の色は赤だが、ア太郎登場時より若干ピンクがかっている。
当時の雑誌記事では「ちょっと でしゃばりな ネコだニャロメ!」と紹介された。

ニャロメ2008(2008)
声:大竹宏

NHK BShiで放送された「赤塚不二夫なのだ‼︎」という番組内の短編アニメ。ニャロメが松尾スズキを相手に過去やほかのキャラたちの現在を語る。サングラスと服を着用しているが、最後のみお馴染みのスタイルになる。体の色はオレンジ。

これでいいのだ‼︎映画★赤塚不二夫(2011)
声:浅野忠信

アニメとして合成で多くの赤塚キャラと共に登場した。ニャロメのモデルとなったとされるネコについての話題でイメージ映像でも登場した。体の色は赤。

バカと科学でバ科学なのだ‼︎(2015)
声:大竹宏

世界のおもしろ映像を科学的に分析する番組。ニャロメはバカボンのパパと共に解説役として登場した。近年の公式イラストほぼそのままの姿で、オレンジ色の体で口の中は黄色い。

《その他》

「ニャロメ」というのは元々、漫画家・タイガー立石氏による造語で、氏の作品で度々使われていた。氏と交流のあった赤塚先生がそれにインスパイアを受け、ネコのキャラクターに「ニャロメ」と言わせたのがニャロメ登場のきっかけである。

ニャロメは当時流行語にもなり、東宝怪獣「ガニメ」のネーミングモチーフになったほか、学生運動のシンボルになるなど、多数の影響があった。「ドラえもん」にもパロディが複数ある。

ニャロメのキャラクターソングとしては、原作のイメージソングとして「ニャロメのうた」「おれと結婚しろニャロメ」「ニャロメのマーチ」
アニメでは「ニャロメのうた」(第1作)(上記のものとは別曲)、「ニャロメのROCK」「星を見つめるニャロメ」(第2作)といったものがある。



皆様、ニャロメのこと、知ってもらえたでしょうか⁉︎
「もっとこんなこと知りたい!」などあれば、可能な限りお答えします‼︎