地方議会の議員に求める政策

多摩爺の「時のつれづれ（卯月の３５）
地方議会の議員に求める政策

統一地方選挙・前半戦（知事・政令市長、府議・県議・政令市議）の投開票が先週末行われた。
その結果はと言えば・・・　捉え方は様々だが、ざっと全国の状況を見渡して、
政権与党（自民党・公明党）は堅調、立憲民主党は微増だがイメージ的にはジリ貧、共産党は退潮、
国民民主党はジリ貧そのもの、れいわは見向きもされず、元気が良かったのは維新だけだった。

まっ、それはそれで結果なので、外野席がどうのこうの言っても仕方がないが、
一つだけ気になったのは・・・　府知事選挙に挑んだ女性候補が、
「男性型の選挙に、女性が参入するハードルがある。」と敗戦の弁を述べたことだろう。

大変申し訳ないが・・・　選挙に性別は関係ないんじゃなかろうか？
自らの政策と、訴求力が有権者に刺さらず・・・　支持されなかっただけであり、
敗戦の弁は「私の不徳の致すところでした。」のひと言だけで済むのに、
わざわざ男女差別を持ち出して、責任を他人に押しつけるから支持されないのである。

２００万票を超える大差になったのは、
まさに、それを見透かされた結果だと思うが・・・　如何なものだろうか？

私が住む東京郊外の北多摩では、後半戦の市議選はあるので、
来週からは騒がしくなると思われるが、前半戦は選挙カーが走るわけでもなく平穏だった。

私の政治に対する立ち位置は、真ん中（いわゆる中道だが、ちょい右かも？）で、
思考はリベラル（現在の野党のようなリベラルではなく、言葉が意味する本当の自由主義）だが、
地方選挙への投票基準は、身近な政策が最優先であり、
尚且つ、困ったことがあれば、気軽に相談できそうな、近所の候補者に一票を投じている。

地方のことは、そこに住んでる人々が決めれば良いことなので、
結果をとやかく言うつもりは、全く持ってないものの、４年前にも同じことを書いた気がするが、
地方選挙でいつも気になっているのは、候補者はお金（予算）の使い方の話しはするが、
お金を儲ける（税収増）話しや、町が元気になる話しをする候補者が、極めて少ないことである。

自治体が自ら商売をやってるわけじゃないので、儲けるといってもピンとこないかもしれないが、
一般的には、企業の工場や施設などを誘致したり、
空き地を整備して宅地やマンションを誘致したり、子育て支援策を充実させて人口を増加させ、
税収の増を見込む案などが考えられる。

もう一歩踏み込めば、他の自治体が誘致を嫌がる、
社会生活に不可欠な公共サービス（ゴミ焼却、火葬場など）を推進し、
他の自治体から、仕事を請け負って稼ぐこともできるだろう。

大阪で当選した知事や、市長に挑戦した女性候補はＩＲを論点にしたかったらしく、
ギャンブルだけは許せないと言って横浜で市長選挙に勝った、
ハマのドンにあやかり、柳の下の二匹目の泥鰌を狙っていたのではなかろうか？

これも私の持論だが、カジノがダメでパチンコはＯＫという理屈が私には分らない。
まさか・・・　パチンコには既得権があるなんて云わないと思うが、
まずはカジノの前に、そこんとこの整理をして欲しい。

横浜では、ハマのドンの息がかかった大学の先生が市長になられたが、
新たなビジネスが生まれたり、税収増につながったのだろうか？
あれだけ強い口調で「オレの目の黒いうちは・・・　」なんて言ったんだから、
きっとなにかあるんだと思うが・・・　それがどんな事業だったのか、私は知らない。

話しが彼方此方に飛んで申し訳ないが、
大阪に作ろうとした森友学園では、用地を破格の値段で売却したことが問題となり、
完成間近で、ほったらかしにされてしまったまま、だれもその後のことを追求しないが、
あの学園は・・・　いま、どうなっているのだろうか？

あの後・・・　町は活性化したのだろか？
よもや・・・　手つかずの、廃墟になってないだろうか？

利活用されてない固定資産が、なにかに形を変えて、
お金（税収）を生み出しているのなら・・・　あの追求は大成功だったと思うが、
財務省の責任（叩き売り）を追及して、計画を潰したまま、
その後の利活用については「良きに計らえ。」は、ないんじゃなかろうか？

森友とＩＲを、同じ土俵で論じることは出来ないが、
巨大プロジェクトを潰す提案をするなら、その後のことまで併せて提案しないと、
磨けば光る玉でも、磨かなきゃ瓦礫であり、
瓦礫の維持管理に、無駄なお金をかけることになると思うが・・・　如何なものだろうか？

個人的には仕事が増えて、税収増につながるのであれば、
カジノの利用になんらかの規制をかけることを前提に、ＩＲは勧めるべきだと思っている。
それがどうしても嫌だったら、
ゴミの焼却場とか、産業廃棄物の処理場とか、火葬場するぐらいの思い切った提案がほしい。

近隣に住む人々は、土地や住居を含め、町の資産価値が下がると言いだして、
きっと、大騒ぎになると思うが、
社会生活には、必要不可欠な行政サービスであることを忘れてはならない。

稼いだお金で、光熱水道料など、公共料金の一部を補助すると提案すれば、
あんがい、理解が得られるかもしれないし、
それをトリガーにして、棚ぼたで人口増につながるような気がしないでもない。

地方議会に立候補する方々には、お金の使い方も大事だが、
どうやって儲けて（税収を増やし）、どうやって町を元気にするのか、
是非とも、そんなワクワクするような話しを聞かせて欲しいと思うが・・・　如何なものだろうか？

市会議員の候補者が、朝っぱらから駅前でマイクを握って、
ご苦労なことに「防衛費」や「平和憲法」について、いくら強い口調で訴えても、
有権者には刺さらないし、喧しいだけである。
大変申し訳ないが・・・　「君ら、闘う土俵が違うよ。」と申し上げたい。

追伸
少し思い込みが強過ぎる文章になってしまったが、
あくまでも個人的な思いであって、
このことについて議論するつもりはないので・・・　ご理解いただければありがたい。