時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
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風評被害の元凶はどこにある?

2023年08月24日 | 時のつれづれ・葉月 

多摩爺の「時のつれづれ(葉月の44)」
風評被害の元凶はどこにある?(福島第一原発の処理水について)

「風の便り」とか、「風の噂」など・・・ 発信元が、どこの誰だか分からない情報は、
その内容にもよるが、時の経過はあるものの、概ね正しいとされているが、
さて、「風評被害」って・・・ そもそもなんなんだろう?

ネットで調べてみたら・・・ 「ウィキペディア(フリー百科事典)」に、次のように記されていた。
風評加害者らとマスコミによって拡散された、科学的根拠に基づかないデマによって、
経済的な被害を受けることとあり、その原因は、国内外の政治家や、マスコミ、市民団体などが、
政治的な利益を狙って行うパフォーマンスや、デモに起因しているとあった。

この説明を見て気になったのは・・・ 風評被害の拡散は、
蓄積された情報の検索が無限に可能となった、ネット社会においては、
消えたはずの火が、いつまでも小火として燻り続け、忘れかけた頃に何度となく炎上を繰り返す、
マッチポンプの状態に陥るということだった。

福島第一原発の処理水(汚染水を浄化処理して、放射性物質をほぼ取り除いた水)について、
今週に入ると、海洋放出に向けての話し合いが一気に進展し、
あっという間に・・・ 放出予定日(24日)が決まったようである。

先週末、外遊から帰国した総理は、週明け早々から地元の関係者や、漁業関係者と会談を行い、
IAEAが出した科学的なデータを基に、「安全」への理解が進んでいることを確認すると、
風評被害については、この先なん年かかっても、政府が面倒見るとのお墨付きを出したもんだから、
今日(24日)にも・・・ 放出のゴーサインが出そうな雰囲気になってきている。

本件で最後までネックになり、解決を見てないものがあるとすれば、
それは「安全」と「安心」の受け止め方の相違だと思うが、
そもそも、科学な根拠(数値)を基にした「安全」と、人々の口伝(風評)を基にした「安心」は、
セットものであって、分けて論ずることはできないということではなかろうか?

なぜセットものなのか・・・ それは単純明快で、
「安全」は科学的な数値を確認することで、納得できる明解な答えがあるが、
口伝によって起こる「安心」を脅かす風評は、大陸のような独裁国家の指導者が大号令をかけるか、
なん年もの歳月をかけて、人々の頭の中から自然消滅しない限り、解決に至る答えがないからである。

そもそも「安全」があれば、「安心」はセットでついてくるものであり、
「安全」が先にあってこその「安心」だと思うが・・・ 間違っているだろうか?

数値化されたデータを基に、納得を導き出す「安全」を無視して、明解な答えがないまま、
頭の中から「不安」の二文字が消えるまで、ゆっくり待たねばならない「安心」は、
21世紀の社会では、あまりにも非現実的だと思うが・・・ 如何なものだろうか?

よって、納得できる落としどころを探すのであれば、「安全」を優先することがマストであり、
逆に「安心」を優先して議論を行うと、この問題に対する答え(思い)は幾つもあって、
それこそ、収拾が付かなくなってしまうことが・・・ ハッキリと見えている。

禅問答のようになったが、この問題をややこしくしているのは・・・ 論理的な数値ではなく、
対案を示さないまま、風評だけを声高に訴える野党の政治家たちがいて、
プラカードを持って、パフォーマンスやデモに汗を流す市民団体がいることであり、
国連の機関でもある、IAEAが出した安全宣言を・・・ 冷たい視線で無視し、
明解な答えがない正論をかざして、不毛な堂々めぐりを繰り広げる、メディアがあることだろう。

百歩譲って・・・ 市民団体が思いを主張することは、自由の範疇だと思うが、
そういった人々から票をもらい、選ばれた議員とはいえ、
曲がりなりにも政治家ならば、まず対案を出すべきであって、
ただ反対するだけなら・・・ 私にだって、その仕事は出来るだろう。

そして、最重要視しなきゃならないのは・・・ 中立であり、公平であるべきメディアが、
賛否の両論があるにも拘わらず、一方に特化して偏向した報道をしていることだろう。
これはもう、風評被害を煽っているとしか思えないが・・・ 如何なものだろうか?

中立で公平であるならば、賛否の両論を報道すべきであり、それができないのであれば、
風評被害の元凶は、メディアにあると言われても・・・ 仕方がないだろう。

「ウィキペディア(フリー百科事典)」では、風評被害の原因は、
政治家、市民団体、マスコミが関与している、パフォーマンスやデモにあるとされている。
これを見たとき、「えっ、メディアは中立じゃないの?」と思ったが、
どうやら・・・ そうではなかったということだろう。

春先には、放送法に関して、政府が圧力をかけたと言って、
鬼の首を取ったかのように、大騒ぎしていた野党議員がいたことを、なに気に思いだしていた。

圧力は以ての外だが、あまりにも偏った報道番組があるのも事実であり、
風評加害になってる元凶に、メスを入れるのであれば、
そういった番組に行政指導があっても・・・ それが圧力だとは思わない。

この国のメディアは、この国をいったいどこに向かわせようとしているのだろうか?
年寄りが心配するような、ことではないかもしれないが、
防衛費を心配することよりも・・・ そちらの方が気になっている。

さまざまな思考があることは・・・ 私だって理解しているし、承知もしている。
とはいえ、国民をいとも簡単に誘引することができる、計り知れないパワーを持ってるメディアは、
けっして風評被害の元凶になってはならず、
どこまでも中立であり、公平であるべきだと思うが・・・ 間違っているだろうか?

さて、風評被害の元凶は・・・ いったい、どこにあるのだろうか?
「ウィキペディア(フリー百科事典)」に記載されているとおりだとすれば、
彼らは自らの政治的な目的を達成するために、漁業関係者を犠牲にする愉快犯としか思えない。

閑話休題
自国のことを棚に上げて、他国へのイチャモン付けに余念がない、お隣の半島と大陸だが
半島では、風評被害で福島の漁師に補償をするなら、自分たちにも補償しろと云うんだから、
びっくりするぐらい、みみっちくて・・・ 思わず笑ってしまった。

また大陸では、魚介類の輸入を制限すると鼻息が荒いが、
それを云うなら・・・ まず先に、この国の近海で漁をするのを、真っ先に止めてもらいたい。

大陸から大型船でやって来て、サンマを片っ端から捕っていくもんだから、
近年、秋の味覚が不漁で高騰し・・・ 年金生活者の口に入らなくなっているのだ。
まず、言ってることと、やってることの整合性を取るべきではなかろうか?

最後になるが、ここに記したことは、あくまでも個人的な思いであって、
本件についてコメントを頂戴しても、議論するつもりはないので、了知していただければありがたい。


コメント (6)    この記事についてブログを書く
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6 コメント

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Unknown (しゃちくん)
2023-08-24 08:32:56
あるブログのタイトルに「風評加害者」という文言があり納得できましたよ。
福島第一原発の処理水は海洋放出しても問題なしとIAEAのお墨付きを頂いても「汚染水」と不安を煽るだけの一部の人こそ風評加害者なのでしょう。
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Unknown (多摩爺)
2023-08-24 09:51:23
しゃちくんさん、おはようございます。

一部の野党議員は、未だに処理水を汚染水と言ってます。
もうこれだけで、彼らは明確な風評加害者だと思います。
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賛成 (手賀沼日記)
2023-08-24 15:13:31
趣旨に賛成。云われる通りです。
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こんにちわ (力丸ママ)
2023-08-24 15:18:24
対案も出さないで反対をわめきちらす野党は言われる通り風評加害者です
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Unknown (多摩爺)
2023-08-24 16:00:37
手賀沼日記さん、こんにちは

反対意見があるのは当然で、それが悪いと言ってる訳ではありませんが、
中立で公平な立場であるべきメディアが、両論を取り上げることなく、片方に肩入れしていては、
どうみても・・・ 風評加害者だと思います。
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Unknown (多摩爺)
2023-08-24 16:03:35
力丸ママさん、こんにちは

議員たる者が対案を出さずに、
他国と一緒になって批判するんだから、情けないにもほどがあります。
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