雲呑（わんたん）麺

多摩爺の「こりゃ美味い（その５４）」
雲呑（わんたん）麺　支那そば屋　こうや（四ツ谷・しんみち通り）

クソ暑いというのに・・・　「ホントに好きだねぇ。」と言われると思うが、
朝早くから明治神宮野球場に出かけ、高校野球の準決勝を観戦してきた。
観戦後、女房に電話したら「お昼ご飯を食べて帰ってきてよ。」ということで、
さて、どこに行くかだが、信濃町駅から一駅先の四ツ谷の町中華「こうや」に行くことにした。

現役時代は、いつも四ツ谷駅でＪＲから地下鉄に乗り換えていたので、勝手知ったる街で、
四ツ谷界隈でなん度か痛飲したこともあり、
「こうや」の雲呑（わんたん）麺は、〆のラーメンにはちょっと重いが、
昼メシなら申し分のないボリュームで・・・　知る人ぞ知る、至極の美味でもある。

また、「こうや」は、かつて「笑っていいとも」で、
お馴染みのタモリさんが好きな町中華として有名だった人気店だが、
すでに昼下がりだし、外はクソ暑いので、
テーブル席にも、カウンター席にも空きがあり・・・　すんなり座ることができた。

注文は、迷わず一番人気の「雲呑麺（１,１００円）」である。
なぜ・・・　人気なのか？
それは食べてみなきゃ分からないが、タップリの具材（肉）を大きめの衣で包まれていて、
包んだ衣の先っぽが、けっこうな大きさで垂れている。
箸で摘まむと、濃いめのスープから出てきた雲呑は・・・　まるで羽根付き雲呑で、
しかも、スープをしっかり吸っているので、美味いのなんのって・・・　チョー美味いのだ。

ラーメンは中細のストレート麺で、大きめのチャーシューが２枚、これだけでも満足なのに、
羽根付き雲呑が５個だから、食べ応えもあって、腹の足しどころか、
雲呑麺一杯で、腹一杯になるといっても過言ではない。

「こうや」に辿りつくまでに、すでに汗びっしょりだったのに、
全部食べ終わったら・・・　汗ダラダラで、お冷やを３度お代りしたぐらいだから、
暑いときには、熱いものが美味いなんて言う人も居るようだが、
歳を考えれば・・・　すでに手遅れだが、少し残した方が良かったかもしれない。

「こうや」で雲呑麺を食べたのは・・・　何年ぶりだろ？
少なくとも１０年近くは経ってると思うが、昔と全く変わらない昭和の雰囲気が漂っていた。

一つだけ変わっていたのは、注文を聞く店員さんと、後片付けをしていた女性の店員さんが、
２人ともアジア系の方だったことぐらい。
ちょっと前までは、学生さんのバイトだったのに、こんなとこにもと言っちゃ大変失礼になるが、
飲食系サービス業の人手不足は・・・　ホントに深刻なようである。

これが１番人気の「雲呑麺（１,１００円）」、お団子のような雲呑が５個見えるが、
箸で摘まむと、スープの中から羽根が出てくるから、初めての人はマジでピックリするだろう。

ＪＲ四ツ谷駅を出て、新宿通りと並行する路地（しんみち通り）をちょっと歩くと、
そこだけ昭和のような、飾り気のない町中華「こうや」さんが見えてくる。