時のつれづれ(北多摩の爺さん)

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運も実力のうちだが・・・

2023年08月22日 | スポーツ観戦

多摩爺の「スポーツ観戦(その44)」
運も実力のうちだが・・・ (熱闘! 甲子園 2023)

勝負事には「勝ちに不思議の勝ちあり。」とか、「運も実力のうち。」なんて、
思いがけない出来事によって・・・ 勝利を手にすることがある。

105回を迎えた夏の甲子園「全国高校野球選手権大会」が、昨日準決勝を終え、
昨年の覇者で連覇に挑む、宮城県代表「仙台育英高校」と、
1916年以来、107年ぶりに夏のテッペンを目指す、神奈川県代表の古豪「慶應義塾高校」が、
中1日の休養を挟んだ明日・・・ 深紅の優勝旗を懸けて相まみえることとなった。

「熱闘! 甲子園」に相応しい、見応えのある熱戦に期待したいと思うものの、 
決勝に挑む両校には・・・ 冒頭で記したような、
明らかな誤審によって勝利を引き寄せた、ありがたくない試合結果があり、
選手たちには全くもって関係ないが、複雑な思いをして観戦する人も多くいるのではなかろうか?

終ったことを蒸し返しても、その結果が覆ることはないが、
あくまでも個人的な視点になるが・・・ その詳細を記させてもらうと、
昨日の準決勝第一試合、神村学園と仙台育英との試合、1対1の同点で迎えた3回、
仙台育英は一死3塁から、サードの前にセーフティスクイズを仕掛けた。

3塁走者は、上手く回り込んでベースタッチを狙うと、
キャッチャーはコリジョンルールを意識してホームベースを開けて、走者にタッチをした。
タイミングは微妙だったが、追いタッチとみた主審はセーフのコール
しかし・・・ 主審とは反対から捉えた映像は、ベースタッチの前に走者の肩口にタッチをしていた。

誰の目から見ても・・・ 明らかな誤審である。
しかし、高校野球にはビデオ判定がないので、判定が覆ることなく仙台育英がリードを奪うと、
気落ちした神村学園の投手は、その後暴投が出て1点、さらにツーランホームランで2点を加えられ、
試合の流れは一気に仙台育英に傾き・・・ リードを保ったまま、6対2で試合は終了する。

勝負事にタラレバはないし、誤審が起こることも含めての高校野球だから、
いまさらだけど、あのセーフティスクイズがアウトになっていたら、試合はどうなっていただろう。
地力的には仙台育英に一日の長はあったように見えたが、あの回を無失点に抑えていたとしたら、
勝ち負けまでは分からないが・・・ その後の流れは、神村学園に傾いていたかもしれない。

そして・・・ 甲子園ではないが、
甲子園への出場を懸けた神奈川大会の決勝戦、慶応義塾高校と横浜高校が対戦した試合でも、
塁審の判定を巡って、想定外の出来事が起こっている。

5対3で横浜がリードして迎えた9回表・・・ 慶応義塾最後の攻撃で、
先頭打者がヒットを打つが、続く打者はセカンドゴロ、だれもがゲッツーかと思いきや、
セカンドからの送球を受けたショートが、ベースを踏んでないと判定されセーフ、
さらに1塁もセーフとなったことから、二死走者なしかと思った場面は、無死12塁となっている。

その後、慶応は犠打で走者を進めて一死23塁とし、一打で同点の場面を作ると、
ここで想定外と言っちゃ失礼だが、スリーランホームランが飛び出し、
同点どころか、土壇場で大逆転のどんでん返し、
そのまま慶応が押し切って・・・ 甲子園へのチケットを掴んでいる。

横浜のショートは・・・ 果たしてホントに、ベースを踏んでなかったのだろうか?
その映像は微妙だったが、ベースを踏んだ、踏んでないの判定は、
一番近くで見ている塁審に任せるしかないし、それについては全くもって異論はない。

とはいうものの、こういった場面で下されている・・・ 昨今の判定基準は、
野手と走者が交錯して、怪我することを防ぐために、
送球が逸れたり、落球でもない限り、
タッチの正確さはさておいて、タイミングで判定する場面をよく目にしている。

地方大会では「あれっ?」というような場面を、目にすることもけっこうあるが、
それについて異論を唱える選手や、ベンチを私は見たことがない。
そりゃそうだろう・・・ そもそも、判定した審判にその理由を聞くことはできても、
判定を覆すような異論を、ぶつけることは出来ないのである。

その後、逆転のホームランまで繋がったかどうかは結果であって、
誤審だったかどうかは、判定を下した塁審の胸の中に秘められ、
きっと、墓場まで持って行かれるのだろうが、

流れを変える判定になったことだけは・・・ 間違いないだろう。

勝負事にタラレバはあり得ないが、もしも両校が遭遇した判定が逆だったら、
もちろん、選手やベンチには、なんの問題もないことから、
そのことを後から蒸し返されることは・・・ 不愉快の極みなんだと思うが、
明日、両校が深紅の優勝旗を賭けて戦うことはなかったかもしれない。

「勝ちに不思議の勝ちあり。」とか、「運も実力のうち。」なんてことを云う人もいるが、
それは、
イレギュラーバウンドによるファンブルや、
太陽が目に入ってボールを見失ったり、強風に流されての落球であって、
不思議の勝ちや運という言葉に、誤審を含めるべきではないと思うが・・・ 如何なものだろうか?

誤審、誤審といっても、そんなに度々あるわけではないが、
たまたま遭遇してしまった誤審が、選手の将来(進路)に影響することだってある。
そう捉えれば、そんな視点があることも、忘れてはならないと思う。

半世紀以上も前の、元高校球児の1人として、
いまも地方球場で行われる予選に足を運ぶ、現役の高校野球ファンの1人として、
ひょっとしたら、対戦することがなかったかもしれない両校には、熱い闘いを期待したい。

さて、夏のテッペンはどっちだ。
どっちも、どっちも、どっちも・・・ ガンバレ!


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (keiko(けいこ))
2023-08-22 07:17:37
おはようございます。
本当に、、おっしゃる通り!!

実は今大会 身内がお世話になっている高校が出場してましたので 余計 いろいろ思うところあります。
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Unknown (多摩爺)
2023-08-22 09:03:13
けいこさん、おはようございます。

終わったことを蒸し返す必要はありませんが、
高校野球は、いまや多くの国民が熱狂する大イベントなので、
地方大会では球場環境から無理だと思いますが、
プロ野球仕様の甲子園では、ビデオ判定を取り入れても良いと思っています。
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