時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

独裁者は自由の風を嫌う。

2022年02月26日 | 時のつれづれ・如月 

多摩爺の「時のつれづれ(如月の21)」
独裁者は自由の風を嫌う。(強国ロシアが、狂国に変貌した。)

ロシアがウクライナに侵攻して3日目、首都キエフの陥落が秒読みになってきている。
こんな暴挙を本当に許して良いものだろうか?
ロシアの国民は、ウクライナで多くの人々が亡くなり、血を流していることを、
テレビで見て・・・ なんとも思わないのだろうか?

ロシアの首都モスクワで、街角インタビューに応える人々の映像が流れたいた。
それがロシア国民の、胸の内かどうかは分らないが、
若者たちは、ウクライナ侵攻を批判し、
年長者たちは、ウクライナ侵攻を支持していたように見えた。

あくまでも街角インタビューを見て感じたことなので、それを素直に信じるのは早計ではあるが、
もし反戦だと応えたところを当局に見つかれば、問答無用でお縄になるような国なので、
堂々とインタビューに応えてくれた、若者たちの正直なコメントに、
まだまだ捨てたもんじゃないなと・・・ ほんの少しだが、安堵することができた。

とはいえ、戦場に向かう可能性という一点にフォーカスすれば、
若者は真っ先に派兵され、年長者が戦場に向かうことは、まずもってあり得なく、
そのことを逆に質問されたら、それでも若者たちは批判し、抵抗を示すことができただろうか?
そこんとこを、もう少し掘り下げて聞いてみたいような・・・ 気がしないでもない。

一方で東西の冷戦下で働き盛りを過ごし、旧ソビエト時代の考え方がしみついている年長者は、
その時代が共産党による恐怖政治で、辛い思いをしていたにも拘わらず、
出世を望まず、言われたことさえやっていれば・・・ 普通にメシが食えていたわけであって、
スキルが求められ、稼ぐのに苦労した、ソビエト連邦崩壊後の方が辛かったと思えば、
言い過ぎかもしれないが、多くの年長者は若いときにすり込まれた、社会主義時代を懐古することで、
今回のような侵略行為に、違和感すら持たなくなっているのかもしれない。

若者たちは、本籍も現住所もロシアだが、
年長者たちの本籍はソビエトであり、前住所もソビエトで、現住所だけがロシアなのである。
ソビエト連邦は約30年も前に崩壊しているが・・・ なにかしら、ややこしい事案が起こると、
思考の起点が、社会主義に戻ってしまうのかもしれない。

そうでないと・・・ 目の前のテレビ画面で町が破壊され、血を流している人々の姿を見て、
戦争を支持するといった、人道から外れた思考はあり得ない。

インタビューに応えた人々のなかには「ウクライナはロシアのものだ。」といった年長者もいた。
トップの発言が詭弁だと薄々分っていながら、このような身勝手な発想に至るということは、
ソビエト時代の思想教育が未だに抜けきれず、頭のなかにこびり付いていないと、
とてもじゃないが、口をついてでるような言葉ではなく・・・ 可哀想にすらなってくる。

かつてこの国にも、先の大戦において神風特攻隊や、人間魚雷回天といった、
狂気的な思想教育をもとにして編成された部隊があったように、
改めて思想教育の恐怖を・・・ 思い知らされた気がしてならない。

いつの世であっても・・・ 独裁者というものは、
自国にない異国の文化を極度に嫌う傾向にあり、
なかでも、異国に吹いている自由という風については・・・ 嫌うどころか、目の敵にしている。

その自由の風が、隣国に吹き始めたんだから・・・ 堪ったもんじゃないのだろう。
まさにそれが、いまのロシアであり、
不気味なほどに静観し、密かに爪を研いでいる中国だろう。

天安門、ウイグル、チベット、香港、アフガン、グルジア(ジョージア)、ウクライナがそれであり、
自由の風が吹き始めた途端に、国際社会からの非難をものともせず、
独裁者が武力にものをいわせて・・・ 鎮圧してきた歴史が厳然としてある。

その国の暴力装置(軍隊)が、独裁者に掌握され、どうしようもないのは分るが、
独裁者が倒れるパターンは二つあって、
その一つは、交戦相手がなんらかの手立てで・・・ 息を吹き返すことであり、
もう一つは、明智光秀が織田信長を討ったときのような・・・ 謀反(内乱)である。

独裁者が核兵器の使用も辞さないと、暴言を吐いていることも踏まえて、
NATOは、加盟国ではないウクライナに派兵しないとしたし、
アメリカ軍が出兵してくる可能性もなく、
起死回生の対抗策(軍事作戦)は期待が持てず、時間をかけて後者を頼るしかなくなっている。

この国には・・・ 必殺仕事人とか、ゴルゴ13といった闇のスナイパーがいるが、
彼らに仕事の依頼は、まだ届いてないようである。

冗談はさておき、とっても地味な作戦になってしまうが、
兎にも角にも・・・ ロシア国内での反戦活動に期待するしか、手立てはないようだ。
SNSを駆使して、世界の後方支援とともに大きなうねりを作り、
内乱(政権打倒を掲げた大がかりなデモ)に発展することを願うしかないだろう。

また、そういったうねりが、ロシアの国内で起こらなければ、
自分たちさえ良ければ、それで良いと考える、
とっても恥ずかしい国民だと思われても・・・ 仕方がないのではなかろうか?

侵攻から3日経って見えてきたのは、おそらく現政権の中枢を拘束するか抹殺して、
ロシアの息がかかった人物を立てた新たな政権を作り、
ウクライナという国を残したまま、傀儡政権を樹立し、ロシア軍を駐留させる魂胆だと思う。

早かれ遅かれ・・・ そこまでは進むのは、残念ながら致し方ないのかもしれない。
とはいえ、一段落して傀儡政権が樹立しても、ウクライナに投資する海外の企業はないだろうし、
仕事を失ったウクライナ国民の生活は早晩行き詰まり、そのしわ寄せに難儀をすると思われるので、
戦いに勝ったとしても・・・ 民心を得られるかどうかは、甚だ疑問と言わざる得ない。

その後、ロシア国内において、制裁がじわりと効いてくるだろう。
ビジネスのみならず、文化や、芸術、スポーツでも、世界から外方(そっぽ)を向かれることから、
ロシア国民が、ストレスを溜めに溜めることは間違いなく、とっても時間がかかってしまうが、
その時になって、今回の侵攻が間違っていたことに気づくのだと思う。

独裁者の末路が、哀れなことは世の常であり、
世界が期待を持って待ってるといったら、不見識だと言われるかもしれないが、
大量殺戮を指示した人殺しの末路こそ哀れでなければ、
不幸にもロシア軍の攻撃で亡くなった人々は・・・ うかばれないのではなかろうか?

ロシアのトップを含めた政権幹部とその家族は、
自業自得とはいえ・・・ 自国から外にでることが困難になるだけじゃなく、
常に背後を気にする生活を送らねばならないだろう。

なにをほざいても、なに一つ役に立つことのない爺さんの戯言だが、
腹が立って、腹が立って・・・ 仕方がないのだ。

追伸
それにしても・・・ ロシアも、ウクライナも、オミクロン株は大丈夫なんだろうか?
私が心配したからといって、どうなるものでもないが、戦う相手が違うと思うし、
武器を持つよりも先に、やらなきゃいけないことがあると思うが・・・ どうなんだろうか?

ミサイル打つより・・・ ワクチン打つ方が先だろ!
プーさん、あんたやっぱり・・・ 狂ってるよ!


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4 コメント

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Unknown (いげのやま)
2022-02-27 11:36:04
ロシアの国民も、兵隊の中にも戦争には反対の気持ちの人も多いかも、プーチンさん長年の独裁政権でついに暴走してしまったのかも・・・
自国を守るためと言いながら、強い各国の制裁などで
ロシア国民も困ることに・・・
ウクライナの多くの平和な生活が壊されて・・・
子供たちが一番可愛そう~
戦争や侵略は独裁者の犯罪とも思います・・・
しかし許せない気持ちです・・・・

ちょっと通りすがりにコメントさせて頂きました
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Unknown (多摩爺)
2022-02-27 15:57:19
いげのやまさん、コメントを頂戴しありがとうございました。

彼は完全に狂ってると思います。
きっとロシア帝国の皇帝にでもなりたいのでしょう。
悪いのはプーチンであって、ロシア国民は悪くないという意見もありますが、
未だに60%台の支持率があるというのですから、ロシア国民の問題でもあると考えなきゃ、事態の解決は難しいでしょう。
世界はロシアに制裁をしようとするなか、反戦の声を上げているロシアの方々を、ロシア人だからと一括りにしたいわけじゃないが、
海外で活躍するロシア人に対して、在留許可の剥奪するなどの厳しい措置を取って、
現実的にロシア人が困ってる姿を見せてやらない限り、彼には痛みが分らないでしょう。
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Unknown (kazzdokk)
2022-03-01 22:47:26
皇帝プーチン、心底怖いです。
自分が経験したことのない恐怖が迫ってくるのではと感じます。

ニュース番組のハシゴで、このところ飲み過ぎ➕寝不足です。
あれ
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Unknown (多摩爺)
2022-03-02 06:25:44
kazzdokkさん、おはようございます。

プーはホントになにをするか分りませんね。
我が国の隣国でもあるので本当に恐怖です。
バカは死ななきゃ治らないとは、良く言ったものです。
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