時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

正義(福岡・久留米椿)

2022年02月28日 | 四季おりおり

多摩爺の「四季おりおり(その25)」
春の予感 正義(福岡・久留米椿)

核保有国のロシアが、ウクライナに侵攻を始めてから・・・ おおよそ一週間が経った。
戦況は奇襲戦から市街戦へと移り、
残念で堪らないが、罪のない多くの市民が犠牲になり始めている。

この侵攻を指示したロシアのトップは、核の使用をチラつかせながら、
ウクライナでは、ロシア人に対するジェノサイドがあり、ロシア人を守る戦いだと、
フェイク情報をバラまき散らして強弁したが、
いま目の前で起こっているのは、ロシア軍によるウクライナ人に対するジェノサイドであり、
言ってることと、やってることが逆なんだから・・・ やっぱり狂ってる。

そんなおり・・・ 我が家のルーフバルコニーで育てられている、鉢植えの椿が開き始めた。
その名は「正義」と書いて、「せいぎ」ではなく「まさよし」と読むが、
ロシアが大義のない戦争を仕掛けたタイミングだけに、
私的には正式な名称とは違って・・・ 「せいぎ」と読みたい気分だ。

深紅に純白のまだら模様が入った花びらを、レンゲ咲きで開いた八重の大輪は、
見栄えもさることながら・・・ 重厚であって、迫力を感じ、
季節の移ろいを待ち構える桜に、バトンを渡すため、
タイミングを計って開いたかのような、なんともいえない使命感を感じている。

「正義(まさよし)」は、江戸時代に福岡の久留米界隈で品種改良された久留米椿として、
椿愛好家の人々には・・・ けっこう広く知れ渡っている。

また、十九世紀の頃に、オランダ陸軍の軍医として来日した、ドイツ人医師シーボルトによって、
ヨーロッパに持ち帰られたとの逸話もあり・・・ 海を渡った国産第一号の椿でもある。

21年前にマンションを購入して始めた・・・ ルーフバルコニーでのガーデニング、
最初に育てたのはエビネランだったが、10年ぐらい前の猛暑で総て枯らしてしまったので、
次に育て始めたのが椿で、紅白のものを中心に増やしていって・・・ いまでは8品種に至っている。

もう10年以上が経ってるが・・・ マンションで楽しんでいる鉢植えなので、
5年ぐらい経つと、さすがに草花とは違って背丈が伸び、大きくなり過ぎてしまうので、
4~5年を一つのサイクルとして・・・ 挿し木で後継種を作り、
花芽が付くか付かないかのタイミング(2年後ぐらい)で、入れ替えをしている。

今年から来年にかけてが、2度目の入れ替えなんだが・・・ 一つだけ困ったことがあって、
入れ替えしなきゃならない椿を、だれかにもらってもらわなくちゃならず、
もらい手が見つからなきゃ、枯らすしかなくて、
植物とはいっても・・・ 生き物だけに、さすがにそれは辛すぎる。

前回の入れ替えの時は、北九州に住む妹のところに持って行って、庭に植えてもらったが、
今回(おそらく1~2年後)は植え替えの数も少し増えてるし、
実家か、女房の実家か、それとも義妹に頼むしかなく、
今夏の帰省では・・・ その話を恐る恐る切り出して、相談せねばならない。

草花なら、庭に植えるだけで済むが、
椿は草じゃなくて木なので、厄介なことに毎年成長して大きくなるので、
土地のスペースだけじゃなく、空間のスペースも占領してしまうため、
そのことをキッチリ理解してもらわないと、あとから迷惑をかけてしまうので厄介なのである。

大変だが・・・ 植物を育てるって、そういうことだから、
毎朝の水やりのときにも、時々だが声かけをするようにしているが、
女房や娘から見たら、朝っぱらから、なにかしらブツブツ言いながら水やりをしている、
変なオジサン(お爺さん)に見えるらしい。

その昔・・・ 「花とおじさん」という、花を愛する心優しい人のことを歌った歌があったが、
女房と娘からは「花とおじさん」じゃなく「花咲かじいさん」と呼ばれている。
確かに「おじさん」じゃなく、「爺さん」の方が正解なんで違和感はない。

私が可愛がる椿は・・・ いまが真っ盛りである。
暖かくなり始めると、枯れる速度が急に速くなり、あっという間に落ちてしまうので、
見ごろは、あと1ヶ月弱で・・・ 春分の日ごろになるだろう。

明日からは三月であり、季節も一つ先に進み、七十二候でいえば・・・ 草木萌動にあたる。
開くまで1年待っていたんだから、いささか寂しくもあるが、
寒いよりは、暖かくなる方が良いに決まってるから・・・ 文句はいわない。
毎年この繰り返しだが、これが四季の国で決まった営みだから、それを楽しむことにしようと思う。


深紅に純白のまだら模様で、大輪の八重咲きが特徴の久留米椿「正義(まさよし)」

開き始めは、ちょっと長細い円柱のようで、ここまで開くと翌日には一気に開いてくれる。


コメント (4)    この記事についてブログを書く
« 独裁者は自由の風を嫌う。 | トップ | うちの孫もスケドノ »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (けいこ)
2022-02-28 06:15:17
おはようございます。
いつも為になるお話ありがとうございます。
ロシアのトップにこの椿を見せたい!、
ロシア語わからないから、英語ジャスティスと書いて(^_^;) 
でも 理解しない人でしょうね。。

いつもありがとうございます。
返信する
Unknown (多摩爺)
2022-02-28 07:02:00
けいこさん、おはようございます。

何年か前に、警視庁の警察官募集ポスターに、とっても大きく「ジャスティス」の文字があったことを思い出しました。
武力を行使することが容認されている組織に、正義と信頼は・・・ 絶対に欠かせない決め台詞だと思います。
ロシアの狂人統治が、一日も早く終わることを祈念しています。
返信する
Unknown (kogetagaku)
2022-03-01 23:26:24
突然のコメント申し訳ありません。
爺と申します。
神鳴り3のぴこさんについてご意見を伺いたくて、失礼ながらご連絡をしました。
自分のブログの最新の記事の下に、今までの経緯と関連するブログのリンクが貼られています。
もし、ご協力頂けるならご一読頂き、ご感想を頂戴したいのです。
ぴこさんをかなり悪く書いていますが、皆様から頂いたご感想につきましては、自分の参考にさせて頂くだけで、感想の糾弾は致しません。
よろしくお願い申し上げますm(_ _)m
返信する
Unknown (多摩爺)
2022-03-02 06:43:26
kogetagakuさん、おはようございます。

そもそもブログは、だれかに読んでもらって感想やコメントをいただくことはあっても、
感想やコメントを求めるものではないと思います。
よって、あなたのブログに感想を求められても、ご自身で判断してくださいとしか、言い様がありません。
返信する

コメントを投稿

四季おりおり」カテゴリの最新記事