金髪先生

十年をひと昔と言うなら、

この話は三昔も前の事やと思う。

とある校内暴力に明け暮れる私立高校があった。

ここの教師達は、

毎日のように、

顔にアザを作りながらも、

必死で、

生徒たちの生活指導を行なっていた。

そんな折、

英語教師として、

金髪のアメリカ男性がやってきた。

そして、

すぐに、

ここのワイルドな生徒たちと、

仲良くなった。

先生たちは、

親しく、

このアメリカ人教師に、

金髪先生と言うあだ名を付けた。

金髪先生は、

マルチン・ルーサー・キングやマハトマ・ガンジーの非暴力の思想を崇拝していて、

先生たちにも、

その素晴らしさを語った。

金髪先生は言う。

シンの勇気は、ところ構わずに暴力を振るうのではなく、むしろ、暴力に訴えようとする自分を抑えることにある。

それこそ、人間の尊い美しさである事を。

生徒たちは、

深い感銘を受けた。

そんな時、

ある白髪頭の男性が、

自分の家の前を歩く生徒たちに悪態をついた。

普通なら小競り合いになるところなのに、

生徒たちは、

この白髪男の暴言をシカトした。

そしたら、

この白髪男は、

生徒たちに水をぶっ掛けた！

なのに、

生徒たちは、

非暴力に耐えた。

そんな生徒たちを不憫に思った金髪先生は、

この白髪男こと福タユウの家に訪問した。

福タユウは、

金髪先生と対面するや否や、

金髪先生の腹部に蹴りを入れて、

ズボンの後ろポケットからペン型プラスドライバーを取り出して、

金髪先生の額を刺しまくった。

挙げ句に、

タユウは、

金髪先生の額の傷口に噛み付いた！

金髪先生の黄金色の髪が赤く染まった❗️

ここで、

金髪先生は、

いつもの信条である、

キング牧師やガンジーの非暴力の思想で耐えて、

警察に任すべきやった。

が、

あまりの傷口の痛さにガチギレした金髪先生は、

福タユウに蹴りを入れてしまった！

そして、

タユウがひるんだ隙に、

ドライバーを奪い、

タユウの額を刺しまくり、傷口に噛み付いた！！

タユウの真っ白な髪が鮮血に染まった❗️

タユウは、

ポケットから、

白い粉が入ったビニール袋を取り出して、

金髪先生の顔にぶっ掛けた！

更にキレた金髪先生はタユウと取っ組み合い、

互いに、

首を絞め、

噛み付き合った！！

その時、

制止に入った通行人七人程が、

二人の巻き添え噛み付きを喰らった！！

この大げんかの結果、

金髪先生は懲戒解雇。

福タユウは、半年間の精神病院への強制入院となった。

ケイジロウ、

非暴力の思想は、

幻影なんやろか😩😩😩