乗馬、ずっとしてみたかった。
保険料とレンタル料だけで、乗馬体験ができるというので、やってきたのが「クレイン乗馬クラブ」。
郊外にある。とは言っても、仙台中心部から30分くらいかな。
けっこう近い。
こんなに近くに馬が50頭もいるなんて…驚きだ。
私が乗せてもらった馬は「ハピネス」という、15歳のあしげの男の子。
北海道生まれで、もともとは競走馬だったそうだ。
でも思うような成績が出なくて、ここにやってきたらしい。
指導員の方がいうには、とてものんびりとした性格で、「競走馬より、ここが合ってる」。
そっかー。よかったね。
いざ、馬を近くで見ると、とにかくでかい!
そして乗ってみると、想像以上に高さがあって不安定だ。
大人しいというハピネスだけど、寄ってくる虫を嫌がって、止まっていると常にしっぽを振り、足を振る。
体を支えているものは申し訳程度の鞍の背もたれだけなので、頼りない自分の足とたずなを握る手に力が入る。
すると、指導員のお兄さんは「はい、力抜きましょう」と言う。
…ここは、ハピネスとお兄さんを信じるしかない!
ふぅと深呼吸をして、肩の力を抜いて、その申し訳程度の鞍にもたれるように背筋をのばしてみた。
すると、不思議。
体が安定して、楽に歩けるようになった。
なんだ、私が悪かったのか?やればできるじゃん!
高さにも慣れて、すっかり楽しくなってきた頃、「ちょっと走りましょう」と言われた。
なんでもOK!いっちゃってください!
いい気になってみたところ、ハピネスは急に上下に激しく揺れながら走り出した。
いたた!お尻が痛いです、先生!
「はい、痛いですね」
まじ痛いです!
「では2拍子のリズムで、お尻をあげてみましょう」
あー、なんか見たことある、そのお尻あげながら走ってるとこ。
馬の上下に合わせてお尻あげるんだよね…こんな感じかな?
「それじゃ跳ねてるだけですねー」
やっぱり。
「跳ねた瞬間に、ぐっと力を入れてみましょう」
1、2のリズムで、跳ねたところにグッ!お尻が重いから、なかなかあがらないよー。
「いやー上手ですよ!初めてでこれだけできれば十分です」
…またまたうまいな、お兄さん。
なんて思いながらも、すっかりいい気になってしまった。
一時間も乗らなかったと思うのだけど、気が付くとすごい汗。
あっという間!とにかく楽しかった。
ハピネスの写真が撮れなかったのが、とても残念。
「ハピネス」なんて、いい名前だね。
とっても幸せな時間でした。