プロローグ:構想
メニューで「7.0h END」の文字を見て小さくガッツポーズしてしまった。なぜなら5時間までならほぼ知ってる道でしか構成できないけど、6時間を超えると未知の冒険をしないといけないからだ。7時間なんてなってくるとどこを走ろうかと地図を見て思い描いてガーミンでコースを作ってみて長すぎるな。とか足りないな。とかを繰り返して行く前からワクワクしてしまう。
そんなわけで昨日も7時間エンデュランストレーニングを行った。
Ep.1:箕面脱出!
最初は、箕面駅から高山公民館を目指す北摂の定番ルート。ツールドフランスと夏休みの2連コンボでこの時期はサイクリストが多い。高山公民館にも何人もサイクリストの方がいて止まりたかったが、私はまだ止まる時ではないので羨望の眼差しだけを向けてスルーした。
Ep.2あくまで冷静です。
続いて下りきってすぐに目の前に見える妙見山を登った。登り慣れた道だが、7時間の長旅を想像してペースが上がりそうだが、指定された強度に抑える。妙見の中腹を曲がって、野間峠を下ってるり渓を目指す。加舎の里からるり渓を登る。この登りはかなりお気に入り。頂上までで20分のSSTができる。とはいえ、気持ちよくなってそんなペースで登ると後に響きそうなのでペース維持。今回の旅では大きな峠を7個超える。つまり平均1時間に一回ビッグクライムをする。しかも峠は全て少なくとも15分以上。妙見山以外は20分以上だ。なかなか登り甲斐のある良いコースだと我ながら満足していた。
Ep.3るり渓トリオ
るり渓を越えて篠山方面に下る。山の麓のコンビニで第一休憩。アイスと水分の補給を中心に行う。そこから、折り返して天王峠を登ってるり渓に向かう。地元の方ならわかると思うが、るり渓には3方向からの登り方がある。昔はもう一つあったみたいだけど、封鎖されていた。封鎖がなければ行く気だったので残念。今回はその3方向を全て登る。
天王峠からの登りを登りきったということは、もう一方も登るわけだ。こちらもなんとか登りきる。そろそろ体力の限界を感じてきたが、まだ3時間半くらいしか走っていなかったのを見て元気になって回復。そこからは、少しの丘と平坦区間をこなして杉生へ、ここでコンビニに寄っておく。実はこの旅はここからが超級山岳2連続でさらにコンビニがないからだ。捕食とアイス、水分をまたしても補給。杉生に到着。さてここから。
Ep.4ちまこっぴ
大野山という山がある。頂上に天文台がある。とは言っても標高が高いというよりは周りの山より高いというだけ。北摂は山脈の範囲が広いだけで、特別高い山はない。高さで言えば南大阪の高野山とか金剛山、葛城山には及ばない。とはいえ、北摂の中ではトップクラスにきつい山だと思う。何が一番きついかというと斜度だ。本格的に登る後半区間が2.89km平均勾配10.9%というイカれ具合だ。しかも、一方通行で道もすごく悪い。ちなみに一方通行というのは、登りも下りもあるが、ただ上に登るためだけの道ということだ。一つ目の超級山岳はこいつ。木陰の中を走るイメージだったから涼しいと期待したが、なぜかすごく蒸し暑かった。しかも頂上に行くと日差しがモロに当たって暑くて全く涼しさは享受できなかった。でも景色は特別良かった。
暑いから長くは滞在せずすぐに下る。25分くらいかけて登ったのに、1分も滞在せず。すごくコスパが悪い。しかし、暑さには変えられない。やはり下界の方が涼しかった。なぜだ。そこから、最後の難関に向かう。猪名川道の駅の少し先の道を左に曲がってしばらく行った先に才ノ神峠というのがあるらしいというのを知った。どうやら激坂らしい。行きたいと思うのは当然だ。いざ到着すると、すごく狭いアスファルトというよりコンクリートの道だった。道幅はギリギリ軽自動車が通れるかどうかくらい。基本は歩くか自転車かバイクだろうな。という道だった。この道も期待を裏切らない激坂で、1.19km平均勾配13.2%だった。途中22%の表示をガーミンに見た時は思わず笑った。歯を食いしばらなければ登れないほど急でむしろダンシングすると後輪が滑ってしまう。ただ一つ言えるのは160kmくらい走ってきてから登る峠ではなかった。しかし、ラストにこれを持ってきた判断は正しかった。すごく楽しかった。
Ep.5帰路
そこから、坂井峠を越えて一庫ダムから帰った。川西市内に入ってからの小さな登りが壁に見えるほど足はすっからかんだったが、なんとか帰りついた。
171km3354mup満足だった。
自転車っていいね
自転車本来の面白さは冒険にあるなと思う。オフなんかに時間も特に決められてないフリーの日には、適当に曲がってこの道どこに行くんだろうって走って結局行き止まりなんてことをたくさん繰り返した。でも、思いがけない場所に抜けられたりしてすごく面白い。
先がわかっている道のりを走るのも良いけど、何にも見えないわからない場所に飛び込んでみるのも悪くないよな。と思う。