チャオプラヤ河岸の25時

ビジネスマンの日記帳

平壌オリンピック

2018-01-22 17:06:19 | インポート

 韓国の信じ難い政治レベル、その低質さが明らかとなり、平昌オリンピックはすっかり平壌オリンピックに変質してしまった。開催国が自国国旗を掲げず、統一旗を使用するのだという。他にも北朝鮮の云うなりに妥協を重ねている。平和の祭典は無残にも北朝鮮の政治宣伝の場になってしまっている。全く盛り上がらなかったオリンピックが俄かに注目を浴びることになり、北は今後、韓国に感謝し援助せよと迫ることだろう。得意満面な金正恩の顔しか思い浮かばない。この韓国国論を分断し泥沼の対立を煽るシナリオ、それは愚かにも韓国がオリンピック招致を決めた時には既に出来上がっていたはず。まったくの平壌ペースだ。
 北朝鮮は昨年、中国に派遣したモランボン楽団が核ミサイルや金正恩を讃えるステージの背景映像を中国から禁止され、前日に公演をドタキャンして北朝鮮に戻させている。あくまでも政治洗脳を目的とする「芸術」なのだ。団長は今回の派遣団と同じ金正日の愛人であった玄松月、つまり、韓国が少しでも「分不相応」な態度を見せれば祭典を何時でも台無しにすることができる、という恐喝付きの楽団や選手派遣である。これを受け入れる韓国、最早主権国家の資格はない。
 興行的に成功させねばならないIOCはこの得体の知れない北朝鮮の参加を認め、平和オリンピックの成果だとして歓迎した。一体どこが平和なのか意味不明だ。20万人とされる強制収容所の政治犯、拉致被害者、とてつもない人権無視の統治、それら全てを無いことにした局面だけの平和とは無責任な話だ。
 IOCのバッハ会長はドイツ人であり、アジアのことになどそもそも全く関心がない。注目が集まり観客が増え、TVの放映権料が値下がりしなければそれで良し、のスタンスだ。昨夏以降は愚昧な文大統領とノー天気な南北対話計画を練っていたことだろう。国際社会へのとてつもない裏切り行為として長くこのことは記憶されることになる。彼等が破壊したものは、他でもない政治利用を禁止するオリンピック憲章と、人類の目指す普遍的な正義と公正の価値観念である。
 平壌の意のままのオリンピック、これは正しく平壌オリンピック、若しくは金正恩オリンピックとでも呼ぶべきものだ。早晩、平昌の名は人々の頭からは消え去るに違いない。何とも無様な姿になった。親中従北の事大主義者の文大統領、彼は李朝末期の自国史から何も学んではいないただの無教養な亡国の人に過ぎない。右とか左とかではなく、かつての民主党政権時の鳩山由紀夫や菅直人と同様に救えない愚昧、と云うことだろう。この政治民度の成長なしに半島の不幸に終わりはない。

                                
                                         
                                        川口




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