「一ノ木会報」 ~ 雑記版 ~

タイトルは昔某サークルから発行されていた、部員の部員による部員の為の会報の名前。このブログは私の私による私の為のブログ。

「ビッグバン宇宙論 上・下」

2006-08-17 02:00:13 | 本・漫画・アニメ
サイモン・シンの新作「ビッグバン宇宙論」を本屋で見かけた。
「今、ビッグバンなのか?」とも思ったが、「フェルマーの最終定理」があまりにも面白かった為、結局上下巻とも購入。

内容は期待してた通り、「フェルマーの~」の同様、難しい数式等はいっさい使わず、ビッグバン理論そのものよりも、古代の宇宙観、地球観から始まり、ビッグバン理論が新たなパラダイムとして定着するまでの歴史を中心に書いている。
なので、最新の宇宙論やビッグバン理論自体の詳細等を知ろうと思って読むと、全くと言っていい位違う内容なのでご注意を。

コペルニクス、ケプラー、ガリレオ、アインシュタインなど、ポピュラーな科学者も多く登場し、また、コペルニクスが唱えた地動説が受け入れられなかった理由の一つが、彼の著作が恐ろしく読みにくい文体が、400ページも続くものだったからとか、「ビッグバン」と言う言葉は、反ビッグバンの立場を取っていた科学者が発した言葉だったと言うエピソード等、知らなかったエピソード、聞いた事もなかった人物もふんだんに盛り込まれ、天体観測や天文学の簡単な歴史を知るのには、良い1冊なのではないかと思う。
定常宇宙論とビッグバン宇宙論のせめぎ合い等、読み応えも充分。

またこの本の中で繰り返しうたわれている
「科学は検証可能でなければならない。」
と言う科学の重要な要素を表す言葉は、私がほんの短期間ながら教えを受けた方が、口が酸っぱくなる位おっしゃってた言葉なので、その点も共感が持てた。

この人、他に「暗号解読」と言う本を出している。
この本が凄い読みたくなってきた!

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