中村計の「甲子園が割れた日」。
明徳義塾×星稜の松井の5打席連続敬遠についてのノンフィクション。夏の甲子園まっただ中の今の季節にピッタリな本。
この試合はリアルタイムで見てて、確か当時は松井と勝負しなかった明徳を腹立たしく感じ、そう言えばこれについての後日談的なものって読んだ事も見た事もないなぁと思い買ってみた。
因みにこの本を読む前は「明徳の作戦すげー」って感じに変わっていたんだけどね。
で、読んでみると知らないエピソード、忘れてたエピソードてんこもりでひじょうに楽しめた。
特に印象に残ったのが
・敬遠した投手はマスコミの「勝負したかった」と言わせたい姿勢に一番腹が立ってた事
・明徳のある選手が、言っても無いのに「甲子園になんか来なければ良かった」とマスコミに書かれた事
・星陵の監督の試合後の発言が、同郷の野球人から反感を買ってた事
・プロまたは社会人野球の経験者は、概ね明徳の作戦を批判してない事
・明徳は続く広島工業との試合で、悪役覚悟でグランドに出たら声援が多くて逆に拍子抜けした事
・その広島工業の父母会が、応援に先立ち、ルールに則って試合を行った明徳の選手に罪はないと、選手を責めないようビラを配ると言う配慮をしてた事
一言で言うとマスコミは今も昔も糞だなぁ~、とw
一方広島工業側の話なんて正にイイハナシダーですよ。
まぁでもマスコミのミスリードに導かれるまでもなく、自分も試合後は明徳の作戦を酷いと思ったんだけどね。高校野球らしくないと。
ただじゃぁ「高校野球らしい」ってどう言うの?と言う事を考えると。
高校野球っつったって、選手、チームは勝つ為に厳しい練習に耐えてきた訳であって、その勝つ為の作戦の一つとして5敬遠があっただけではないかと。
そしてむしろその作戦を高校レベルで完璧に遂行した明徳は、実は凄いんじゃないかと。
そんな思いを持ちながらこの本を読んだんだけど、結局は「高校野球観」の違いで意見が分かれるって事に自分も同意。どっちがいい悪い、正しい正しくないではない。価値観の違い。
自分も高校野球には高校野球らしさみたいなものがあると思うのだけれども、5敬遠が正々堂々として無い作戦とか、卑怯な手とか、モラルやマナーに反してるとは思わないんだよね。
対松井個人で見たら逃げなんだろうけど、試合として考えたら無条件でランナー5人献上して、決してローリスクな手じゃないんだし。勝つ為の逃げと言うか、何でもかんでも猪突猛進すりゃ賞賛される訳でもないし。
この辺は人によって意見が分かれるのだろうが、5敬遠否定派は、「自分の考えこそ正しい」って感情をゴリ押しして、肯定派の意見をはなから聞こうとしない人が多い気がするんだよな。
蛇足だが「大観衆やファンの事を考えると勝負して欲しいかった」とか言う解説者がいたけど、それはあまりにも的外れでしょ。ファンの為ってプロじゃないんだから。
まぁこの試合とロス五輪柔道の山下×ラシュワンは、アマチュア精神みたいなのを論じる時、ある種のリトマス試験紙みたいなものになるんだろうな。
因みに自分は負傷した足を攻めなかったラシュワンを甘いとも思わないし、それを誇りにしてるラシュワンを否定しないが、仮にラシュワンが足を攻めて勝ってても非難しない。
と言いつつ、リアルでそれを見た直後はきっと卑怯者扱いするだろうけどねw
とどのつまり明徳×星陵の一部始終で何が一番悪かって、メガホンとかゴミを投げ入れ、校歌の間中罵声やカエレコールをした人々、明徳側に嫌がらせをしたり「殺すぞ!」とか脅した人々、そして公平的でないどころかねつ造や誘導尋問的な報道をしたマスコミなんだと思う。
こっちこそマナー違反でありモラルも何もあったもんじゃなく、ルールすら守れてないんだから。
明徳義塾×星稜の松井の5打席連続敬遠についてのノンフィクション。夏の甲子園まっただ中の今の季節にピッタリな本。
この試合はリアルタイムで見てて、確か当時は松井と勝負しなかった明徳を腹立たしく感じ、そう言えばこれについての後日談的なものって読んだ事も見た事もないなぁと思い買ってみた。
因みにこの本を読む前は「明徳の作戦すげー」って感じに変わっていたんだけどね。
で、読んでみると知らないエピソード、忘れてたエピソードてんこもりでひじょうに楽しめた。
特に印象に残ったのが
・敬遠した投手はマスコミの「勝負したかった」と言わせたい姿勢に一番腹が立ってた事
・明徳のある選手が、言っても無いのに「甲子園になんか来なければ良かった」とマスコミに書かれた事
・星陵の監督の試合後の発言が、同郷の野球人から反感を買ってた事
・プロまたは社会人野球の経験者は、概ね明徳の作戦を批判してない事
・明徳は続く広島工業との試合で、悪役覚悟でグランドに出たら声援が多くて逆に拍子抜けした事
・その広島工業の父母会が、応援に先立ち、ルールに則って試合を行った明徳の選手に罪はないと、選手を責めないようビラを配ると言う配慮をしてた事
一言で言うとマスコミは今も昔も糞だなぁ~、とw
一方広島工業側の話なんて正にイイハナシダーですよ。
まぁでもマスコミのミスリードに導かれるまでもなく、自分も試合後は明徳の作戦を酷いと思ったんだけどね。高校野球らしくないと。
ただじゃぁ「高校野球らしい」ってどう言うの?と言う事を考えると。
高校野球っつったって、選手、チームは勝つ為に厳しい練習に耐えてきた訳であって、その勝つ為の作戦の一つとして5敬遠があっただけではないかと。
そしてむしろその作戦を高校レベルで完璧に遂行した明徳は、実は凄いんじゃないかと。
そんな思いを持ちながらこの本を読んだんだけど、結局は「高校野球観」の違いで意見が分かれるって事に自分も同意。どっちがいい悪い、正しい正しくないではない。価値観の違い。
自分も高校野球には高校野球らしさみたいなものがあると思うのだけれども、5敬遠が正々堂々として無い作戦とか、卑怯な手とか、モラルやマナーに反してるとは思わないんだよね。
対松井個人で見たら逃げなんだろうけど、試合として考えたら無条件でランナー5人献上して、決してローリスクな手じゃないんだし。勝つ為の逃げと言うか、何でもかんでも猪突猛進すりゃ賞賛される訳でもないし。
この辺は人によって意見が分かれるのだろうが、5敬遠否定派は、「自分の考えこそ正しい」って感情をゴリ押しして、肯定派の意見をはなから聞こうとしない人が多い気がするんだよな。
蛇足だが「大観衆やファンの事を考えると勝負して欲しいかった」とか言う解説者がいたけど、それはあまりにも的外れでしょ。ファンの為ってプロじゃないんだから。
まぁこの試合とロス五輪柔道の山下×ラシュワンは、アマチュア精神みたいなのを論じる時、ある種のリトマス試験紙みたいなものになるんだろうな。
因みに自分は負傷した足を攻めなかったラシュワンを甘いとも思わないし、それを誇りにしてるラシュワンを否定しないが、仮にラシュワンが足を攻めて勝ってても非難しない。
と言いつつ、リアルでそれを見た直後はきっと卑怯者扱いするだろうけどねw
とどのつまり明徳×星陵の一部始終で何が一番悪かって、メガホンとかゴミを投げ入れ、校歌の間中罵声やカエレコールをした人々、明徳側に嫌がらせをしたり「殺すぞ!」とか脅した人々、そして公平的でないどころかねつ造や誘導尋問的な報道をしたマスコミなんだと思う。
こっちこそマナー違反でありモラルも何もあったもんじゃなく、ルールすら守れてないんだから。