本屋タカクラの日記

野良(放浪)書店員の日常 25年あちこちの書店で働いた元書店員で現在ライターのタカクラミエです。

神様がやってきた

2016-01-03 13:17:31 | 日常
それは年末の慌ただしい時間の中でだった

リビングのiMacはだいたい立ち上げっぱなしに
なっており、Facebookも開きっぱなしだ

用事の合間に覗いたモニターから目に飛び込んできた
「伊勢」の文字

見てみると、知人が伊勢に初詣に行くという

知人というのは
ブックオカがらみの宴会の果てに
ワタシが泥酔して行き着くところで
なぜか遭遇する
カオリちゃんとワタちゃん夫妻のことだ
だいたいいつも泥酔してるので
何回も会ってるのに
ほとんど何を喋ったか覚えてない

で、その夫妻が
なんかわからないけど
地下足袋をはいて伊勢参りに行くらしい

伊勢のおはらい町には
高校時代の親友カンちゃんが
カフェをやっている

高校を卒業してからは
カンちゃんが九州までやってきたり
ワタシが伊勢に行ったり
カンちゃんのダンナのトノちゃんが
京都でライブをするのを
聴きに行ったり
で10年に1度くらいのペースで
しか会えてないのだけれど
大事な友達の一人なのだ

それでとっさにコメントを書き込んだ
「おはらい町にあるカフェカップジュビーは友人の店です
開いていたら寄ってみてください」

そしたらば
なんと、その翌日に
カップジュビーに行って
友人家族の写真を撮って
「いったよー」との返信が
FBを通じてカオリちゃんから
あったのだ
カンちゃんから預かり物をしたと言う

福岡に戻ったら届けるねー
なんてコメントをもらったけれど
同じ福岡市と言っても
歩いていける近所に住んでるワケじゃない
おたがい呑んだくれて会うだけ
(いや、呑んだくれてるのはワタシだけ)
なので、家を知ってるワケでもない

だから
福岡に戻ってきたカオリちゃんから
「もってくから住所教えて〜」
というメッセージが届いたときに

本当なら、ワタシがカオリちゃんところまで
取りに伺うのがスジなんだが
前回書いたような事情で
ポンと外出できる状況ではないので
本当に申し訳ないし失礼なのを承知で
着払いで送って欲しいと
メッセージの返信をした


「もう向かってるよ〜」
散歩の口実を作ってくれてありがとう
と、お礼まで添えて返事

カンちゃんからの
贈り物と

お伊勢さんで
カオリちゃんとワタちゃん夫妻が
ワタシと同居人のために買ってくれた
「月讀宮」と「月讀荒御魂宮」のお守りを

玄関先で頂戴した


「読むっていう字があったから」
と、選んでくれたお守り

カンちゃんがワタシの名前を
聞いたときの驚きようを身振りで
伝えてくれたワタちゃん(さん)

なにもかもが
神様の贈り物のようだ

などと利いた風なことを書きそうになるが

そうではなくて

カオリちゃんとワタちゃんが
カンちゃんを連れて
1月2日の我が家(の玄関先)に
やってきてくれた神様なのだった

神様など信じない
と、高校生のときに思ったのはワタクシですが
そのワタクシの横で
「なんか、ぜーんぶのものに何かがいてはる気がするわ」
と、ピアノや靴や草やペパーミントゼリーなどにも聖霊が
いるようなことをフツーに言ってたのがカンちゃんで
(ペパーミントゼリーとはカンちゃんがいろいろ作って
くれたお菓子のなかで、忘れられない逸品で
なぜ忘れられないかと言うと、それがゴムのように
硬かったからです。なので、そのゼリーには
神様はおらんやろ的なことを言って死ぬほど
怒られた。カンちゃんに。)

そんなカンちゃんは
神様だらけの伊勢に住み

神様など信じないタカクラは
「有り難いもの」に遭遇する日々に住んどります


二日酔わない元旦

2016-01-01 08:25:51 | 家族
新年あけまして
おめでとうございます

2016年がやって参りました。
なんと
一切酔っ払わずに年越しをしまして
何十年ぶりかの
二日酔わない
元旦でございます

一昨年、2014年の11月10日
同居人こと夫が、脳梗塞の治療中に脳出血する
というおおごとになりまして
開頭血腫除去術という舌をかみそうな
ものすごい外科手術(4時間越え)を経て
生還いたしました

意識不明の重体から
入院加療リハビリを経て
昨年の6月末になんとか退院し
自宅療養(リハビリ)生活に入っています

さまざまな後遺症と格闘しながらの
リハビリ生活ではありますが
幸いにも(幸いにもなのか!?)
病気前の毒舌と俺様な
性格は全く変わっておらず
(言葉の発声ができないので
透明な文字盤を使って視線で
意思伝達しています)
文字盤で口げんかする
までに回復してきております

「あほか」
と自分を罵倒する言葉を
文字盤で読んであげる
という、人が見てたら
コントのような毎日です

というワケで
酔っ払って正体を無くしてたら
ちょっと洒落にならないような
事態を引き起こしかねないので
飲酒をやめております

書き始めたら
何週間も書いていられそうな
くらい、いっぱいいろんな体験を
させていただきました

たくさんの方に、ご心配ご迷惑を
おかけもいたしましたが
RKBラジオこだわりハーフタイムの
「サンセットライブラリー」
サンデー毎日の「私的本屋賞」
毎日新聞の「ちゃんとして 母ちゃん!」
は、いろいろご配慮を賜りながら
続けさせて頂いており
そうした
昨日と地続きの自分
世界と繋がっている自分
というものがあったればこそ
へし折れそうな日々も
へなへなしながら
やってこれたように思います

公には何もお知らせして
おりませんでしたが
お見舞い励ましを頂いたり
言葉を頂いたり
また、言葉にならない思いを
頂いたり

頂きっぱなしの1年でした

子らも、中1と高1という
なかなかの思春期でしたが
おそらくは大変な不安、心配と
戦いながらも、明るく楽しく何かと
気遣ってくれていて
それも本当に支えになりました

同居人の会社、同僚の方には
倒れたその日から
言葉に尽くせぬほど
手厚くしていただいており
これは同居人が回復して
自身が仕事という形で
お返しするよりほかにお礼のしようが
ないと思っています

なんの連絡もないまま
年賀新聞がぶつっと来なくなったなと
心配している方々に
少しく状況をお知らせしたく
書いてみた次第です

まだまだいろいろは続きます
思っていた後半生とは
違ったものになってきそうですが
これもまた人生

なのでありましょう

今年も
なにとぞよろしくお願いいたしまする

最後になりましたが
これを読みました皆様にとりまして
楽しきことの多い年でありますように
お祈り申し上げます

ま、祈るだけですけど