本屋タカクラの日記

野良(放浪)書店員の日常 25年あちこちの書店で働いた元書店員で現在ライターのタカクラミエです。

ニフティの自転車会議室

2010-10-30 08:54:31 | 日常
昔、まだインターネットがこんなにも普及していなかったころ
パソコン通信なるものがあり
掲示板みたいなものと思って貰えばいいんだけれど
その中のひとつニフティサーブというものを利用していて
主に自転車の会議室にどっぷりはまっていた時期があった
1990年代の後半頃のこと

自転車という大きなくくりの中に、ロードやマウンテンバイクなどと
細分化された括りの会議室があり、地域別の会議室などもあった
パソ通自体もそんなに誰もがやってるものでもなく
ましてや若い娘(27歳~30歳くらい)はもっと少なく
パソオタ気味のおっさん中心の会議室の面々に
まあ可愛がって貰っていたわけだ
当時から新聞連載を持っていたので
多少は文章が書けた、というのも理由かもしれんが
何しろテキストベース、顔は見えない世界だ
27歳女子だ、かわいがるだろう普通

自転車の会議室なんで、そのうちツーリングしようという
オフ会話が盛り上がり、実際に会議室のメンバーに会った後では
サルというあだ名がつけられたタカクラの位置は微妙に変わっていた
そんな事はもう忘れたが

そんな会議室で、飛び抜けて面白い文章を書く人がいた
年の頃は同じくらいの女性だ
面白いだけでなく時折会議室で持ち上がる議論にも加わり
ずばっと自分の意見を述べたり、歴史に詳しかったり
いったい何者なんだろう1?と思うくらい、その人の書き込みは
燦然と輝いていたのだった

そして会ってみるとイマドキ(当時のね)のボディコンスーツに
身を包んでバシっとメイクも決めた美人で巨乳のお姉さんだった
こちらはスッピンのモンチッチ
年はひとつしか違わないのに
あんな面白い文章書いて、そのうえオシャレ人間(BY 海月姫)
なのにそのオシャレ人間の中身はサバサバとしていて漢(おとこ)だった
そりゃあ憧れるだろう普通
会議室では彼女のことを姉と呼んで慕い尊敬していた
そしてちょっぴり憎んでいたのだった

やがて彼女が名古屋に嫁いで
私も結婚し自転車の会議室からも遠ざかったけれど
彼女がたちあげたミステリ書評サイトでの活躍は
眩しく見つめていたのだった

その彼女の初の著書が何日か前に紹介した


「脳天気にもホドがある。」
サブタイトルは
「燃えドラ夫婦のリハビリ日記」
(東洋経済新報社)
著者は大矢博子さん

彼女のダンナさんが脳出血で倒れ
その後の1年間をまとめた本だ
帯の背表紙部分に書かれている通り
「お笑いリハビリ日記」
である

彼女のダンナさんは筋金入りの鉄オタ自転車オタ
パソオタ、ドラゴンズオタだ

脳出血の後遺症で失語症になったダンナさんは
嫁の名前は言えなくても
「クモハ」という電車の名前は出て来るという

そんなような介護エピソードも笑いが満載で
あと夫婦でドラゴンズファンだから
ドラゴンズの動向も頻繁に挟み込まれる
どんな介護日誌やねん、である

同様の脳卒中関係の患者さんやご家族には
とっても役に立つ実用知識もたくさんあり
何より元気になれると思います

名古屋の書店ではドラゴンズのコーナーに置かれてるらしい
(もう一度、どんな介護日誌やねん)

おすすめです

ブックオカ2010開催!

2010-10-14 18:29:41 | 
いよいよ第5回目となるブックオカ2010
10月20日からいろいろイベント始まります。

ブックオカ公式サイト


詳細は上記でご確認を!

角田光代さん、谷川俊太郎さん
永江朗さん、加藤貞顕さん(もしドラの編集長)
がいらっしゃいます

一箱古本市10月31日は
まだ箱募集大丈夫みたいです
でも急いでください

いろいろな書店さんで
「ブックオカ激オシ文庫アワード」
も20日から始まります
今年は3つのテーマで
20点ずつのフェアで
「舞台はフクオカ!」部門
「大切な人に贈りたい一冊」部門
「わが10代のサイコー傑作!」部門
福岡の書店員や編集者が選びました

良い、本との出会いを!

携帯のデータ消失

2010-10-06 16:32:08 | 日常
アドレスのグループ編集をしてて
どこをどうしたかア行のデータを40件ほど
消失させた

鼻血が出そうです
すみませんが、タカクラと携帯番号やメルアド交換して
いる方で、名字がア行の方、メールを頂けると助かります
宜しくお願いします

勿論、いい機会だから消したままにしといて
と思う方はメールをくれなくてもいいです


彼岸花

2010-10-05 23:47:58 | 日常
走るコースは川沿い海沿い色々だけど
彼岸花があちらこちらに満開だ

今日は久しぶりの長袖にロングタイツでジョギング
曇り空で、寒くなく暑くなく
実に快適に7.5kmを走ってきた

なんで暑さって人をあんなにも消耗させるのだろう
と、同じ距離を猛暑の中走ってたときの記憶をたぐる
サクラの木一本分の日陰が嬉しかったことや
ドームまで往復10kmの復路1kmくらいを
あまりの暑さにヘバり、悔しいけれど歩いたら
「歩くのって、すっごい楽ちん」
と、その楽ちんさに感動したことなど

あと、川沿いの遊歩道は水はけが悪いとかで
整備のための工事を長らくしてたのだけど
終わってみれば、確かに水はけは良くなっていたけれど
ベンチの仕組みが、ことごとく横になれない構造になっていて
勿論ベンチは坐るものだから
3人掛けられるベンチに一人が寝てたら
腰掛けたい2人が掛けられないから
という意見もあるわけだけど

そのベンチに誰も行列してないし
整備する前にも、そんなに非常識な人は
いなかったし

なんだかこのところ
「ホームレスの人がぜったい眠ったりしないように
工夫されたデザイン」
の椅子を目にする度に、がくーーーーんと
する

そんなように工夫された椅子と
舗装された道路を
走ってる自分にガクンとする資格は無いんだけれども

『脳天気にもホドがある。 燃えドラ夫婦のリハビリ日記』

2010-10-04 15:23:05 | 日常
私が敬愛するライター大矢博子さんの著書がでます
大矢さんの夫が脳出血で倒れ、そのリハビリ介護の
日々が本になりました。

絶対面白い!(って介護の本なのに)
ので、ぜひ店頭に並べてください
帯はなんと「ドアラ」なんです
ご本人のブログを読んだら絶対読みたくなります
http://www.namamono.com/
よろしくです

『脳天気にもホドがある。 燃えドラ夫婦のリハビリ日記』

  著者 :大矢博子
  出版社:東洋経済新報社
  配本日:2010年10月21日
  定価 :1300円+税
  造本 :四六版ソフトカバー 244ページ
  ISBN :978-4-492-04399-8

  表紙イラスト:ラジカル鈴木
  本文イラスト:みほろ