じょいフルデイズ

おいしいとか、いい匂いとか、手作りとか、覚悟とか

サヨナラ京都

2011-02-02 22:38:25 | 京都らぶ
4年近く暮らして、その間に新米主婦デビューと新しい職場と出産と育児とを経験して、
思い出たくさん、思い入れもたっぷりのはずの京都の生活は、
そんな感慨に耽る間もなく、風のように早く過ぎてしまった1月であっけなく幕を下ろして、
エンヤエンヤと倉敷に移ってきました。
今でも京都に行けばあのままの家があって、また京都の日常に戻りそうな気がしてしまうけど、
ちゃんと空っぽになった家にサヨナラを言って玄関を閉めてきたし、
それに何か心残りがあるかと言われたら、
リンスケと神社や御所にはたくさん行ったし、
宝泉も進々堂も錦市場もふたばも手作り市も一善やのケーキもたま木亭のパンも、
その他のたくさんの京都のお気に入りも、そこから離れるのが寂しいと言うよりは、
もう全部楽しんで思い残すことはないという感じ。

そんなことより、社会に出てから1年毎の転勤で
引越しを繰り返していたじょいフルにとっては、京都の生活を最後に
これからは一生涯倉敷という町で暮らしていくことになるということの方が
ずっと信じられないと言うか、戸惑いがあると言うか。
でもまぁ、岡山とか香川とか広島とか神戸とか、あちこちの町の暮らしを経験して、
倉敷というホームタウンに行き着く前に、最後に経験できたのが京都でよかった。
今のじょいママがそうみたいに、きっとじょいフルも
何十年経っても、京都は寒かったとか紅葉の時期はすごい人よとか
そういうことを子ども達に何度も聞かせて
京都の暮らしを懐かしむのだと思います。









ピッツェリア ナポレターナ ダ ユウキ

2011-01-13 00:16:19 | 京都らぶ
ブリちゃんとじょいフルが常々、
京都を去る前に一度は行ってみたいねと言っていた、
岡崎の「ピッツァリア ナポレターナ ダ ユウキ」。
京都一のピザとの呼び声も高い、人気のナポリピザのお店で、
何度電話をしても断られていたのだけど、
この日ついに、念願の予約が取れました。

じょいフルもブリちゃんも
ピザと言えばまずはマルゲリータ、ということで、
燻製した水牛のモッツァレラのマルゲリータ。
小麦粉も塩も酵母もナポリから取り寄せて、
ピザは450℃の薪釜で焼いているのだそうです。
もう見るからに美味しそうなピザが運ばれてきて、
一口食べて、まずトマトソースが美味しいのにびっくり。
少し甘めでフレッシュなトマトソースと
もちもちでしっかりと粉の風味がする生地に、
釜で焼いた底の焦げ目の香ばしさとモッツァレラのコクと。
いままで34年の人生の中で、一番美味しかったのは
赤穂の「さくらぐみ」のピザだと思っていたけど、
このマルゲリータを食べたら、うーん、どっちだろう。
まだ3年しか生きていないリンスケにはもったいないくらいだけど、
リンスケもきっちり3等分、ぺロリと平らげてくれました。

こんなピザが食べられることを知らずに
京都で3年半いたことを悔やむくらい、
それはそれは美味しいピザでした。
また京都に来ることがあったら、
ケーキなら「一善や」、パンなら「たま木亭」、
ピザなら「ダ ユウキ」に立ち寄りたい。








出初式

2011-01-10 14:54:56 | 京都らぶ
もし引っ越しが年内だったら
これに行けないことが唯一心残りだった、
京都市の出初め式。
去年の教訓を生かして、今年は最初から
水がかからない場所の最前列を陣取りました。
重そうな酸素ボンベを担いでいても
放水でビショビショになっても、
掛け声を上げながらきびきびと動く消防士さんの姿に、
リンスケもじょいフルも惚れ惚れ。
今年も、最後は地上30メートルからの
圧巻の一斉放水でした。

こんなに訓練を受けた消防士さんがいて
こんな立派な消防車輌があったら、
少々火事になっても大丈夫なんじゃないかと
勘違いしてしまうくらい、
頼もしい出初式でした。
人がプロとして真剣に仕事をしている姿は
心底美しいと思うので、
じょいフルは緊急車輌オタクでもなければ
マッチョ男が好きなわけでもないけど、
出初式が大好きです。







新年の上賀茂神社へ

2011-01-07 23:33:07 | 京都らぶ
「ゆく年くる年」で雪で真っ白の知恩院が出ているのを
ひえー京都は大変だなぁと呑気に実家のコタツで観ていたけど、
ひねもす薪ストーブが点いている倉敷の帰省生活が終わって
京都に帰ってきてみると、見事に寒いです。
今朝は家の前にもうっすら雪が積もっていました。
どんなに寒くても、3歳児が一日家の中でいてくれるわけもなく、
それに、出遅れたけど京都の新年行事にも参加しなくてはと、
二人で、布団をかぶったような完全防寒で、雪がちらつく鴨川を上がって
上賀茂神社の白馬奏覧神事へ行きました。

年の初めに白馬を見ると一年の邪気が祓われるという故事に則った
宮中行事だそうです。
境内で神馬の牽き馬があるという時間に合わせて行ったのだけど、
肝心の牽き馬はリンスケが怖がって遠巻きに観ただけで、
神馬舎に戻った神馬さんが、行事用の装束を外して
ホウッと一息ついているところでようやくご対面。
どう見てもいつもここにいる神馬さんだけど、
新年に見ると縁起がいいということなので、しげしげと眺めて、
何だかんだで行っていなかった初詣も、上賀茂神社で済ませておきました。
夏にはパンツ一枚で遊んでいた境内の小川とか
雪が積もった参道の芝生で遊べたらよかったのだけど、
布団みたいな防寒でも冷え冷えとしてくる寒さで、
早々に境内を後にして家路に着きました。

暖かな倉敷の帰省生活ですっかり正月ボケしていた身も心も
底冷えの上賀茂神社で喝を入れられたようでした。
気温が低いのはしょうがないとして、
この寒くて古い小さな一軒家で過ごすのが
我が家の冬だったわと思い返して、
気を引き締めて、残り一ヶ月を過ごします。















夜のデート

2010-12-23 23:22:54 | 京都らぶ
夫が仕事で遅いのをいいことに、
若い男とイルミネーションデート。
府立植物園恒例の、クリスマスイルミネーションは
今年は「光のカーペット」なる企画で、
まばゆいばかりの園路を
彼と二人で手をつないでウットリ歩きました。

じょいフルはゆっくりイルミネーションを観たかったのだけど、
彼はしきりに「サボテンのところにいこうよ」と
強引にじょいフルの手を引っ張るので、
彼のお気に入りのしっとり暖かな温室で
ポインセチアとかサボテンを見て回りました。

こんなロマンチックな一時を過ごすのも、
この若い男と一緒なら「子育て応援パスポート」を使えるので、
入場は無料です。







3度目のあぶり餅

2010-12-01 21:06:59 | 京都らぶ
リンスケと午後のお出掛けに、
高桐院の紅葉を観て
今宮神社のあぶり餅を食べに寄りました。
今宮神社の参道に二軒あるあぶり餅屋の、
この日は「一和」の方へ入りました。
寒い中を歩いた後の
石油ストーブの座敷と熱いお茶はホッとします。

ここであぶり餅を食べたのは3度目だなぁと思っていたら、
前に来たのは、ちょうど一年前の一日違いの日でした。
一年経っても行動パターンが変わっていないと言うか、
多分その時も、寒くなる前に色々お出掛けしておこうと思って
紅葉を観に今宮神社に来たのだと思います。
最近は、京都生活もあと少しになって
思い入れのある場所を最後に巡っておきたくて、
やっぱり寒くなる前の動けるうちにと、
あちこち出掛けるようにしています。
最初にここであぶり餅を食べたのは、
まだ付き合い始める前のブリちゃんと
初めて二人で会って、京都を案内してもらった時でした。
2度目は去年、2歳のリンスケを連れて、
リンスケにあぶり餅を3本食べられました。
3度目のこの日は、リンスケが6本食べました。
もうここに来ることもないんだなぁと思いながら
じょいフルも最後のあぶり餅を食べました。









京の農林秋まつり

2010-11-08 01:02:55 | 京都らぶ
上加茂神社で、「京の農林秋まつり」という催しがありました。
境内の敷地いっぱいに、京都各地のJAとか生産者さんのテントが並んで、
農産物の販売はもちろん、木工体験とかお餅つきとかもある、賑やかなイベントでした。

瀬戸内で育ったじょいフルが、京都で暮らし始めて一番に感じたのは、
魚の種類が少ないことと、野菜が高いこと。
岡山にいた頃は、車で少し行けば、安い八百屋さんも産直市場もあったけど、
ここではほとんどの野菜をスーパーで買う生活なので、
キレイで高くて旬がない、というのが当たり前になってしまいました。
それで、農林秋まつりと聞いて、これは貴重なことだと
開会式中の朝一番でリンスケと行ってみたのだけど、
こんなに朝早くから来る人がいるのかと思ったら、地元の主婦をあなどるなかれ。
すでに会場はごった返していて、じょいフルの親世代くらいのおばさま方が
大きな袋に野菜を次々と買い込んで、早くも売り切れが出るテントもあるくらいでした。
じょいフルも先輩方に負けじと人混みに分け入って、野菜をたっぷり買った後は、
リンスケとお餅の試食をしたり、暖かいカボチャスープを飲んだりして、
カゴから青々とした大根の葉っぱがはみ出た自転車で
鴨川沿いをフラフラと走って帰りました。
自転車のカゴいっぱいの野菜が、合計600円。
安いのも素晴らしいし、あれだけたくさんのテントがあっても
並んでいる野菜はどこもほとんど同じというのも、また素晴らしい。
どこのテントも申し合わせたように、大根にカブに小芋に小松菜に。
今採れる野菜を今売っているからこそのことであって、
これが野菜の旬というものだという説得力があります。

ここで暮らしていると、ちょっと行けば賑やかな通りで買い物が出来て
風情のある観光地もあって、倉敷では経験できないようなこともたくさんある街だけど、
生産者から直接野菜を買うようなことは滅多に出来ません。
野菜いっぱいの自転車のカゴを見るたびに大満足のじょいフルは、やっぱり自分には
近くに産直市場があるような地方が向いているのかなぁと思いながら帰りました。
大根の葉っぱはふりかけにして、リンスケにも食べさせよう。











名月管絃祭

2010-09-23 15:01:21 | 京都らぶ
下鴨神社の、名月管絃祭。
リンスケと日が落ちてから外に出ることは滅多にないのだけど、
京都で伝統行事に触れられるのもあと少しとなので、
この日は特別に晩ごはんを早めに食べさせて、
「特別のお出掛けだよ」と言い聞かせて
暗くなり始めた頃に下鴨神社に向かいました。

毎年、中秋の名月の日に行われる名月管絃祭は、
平安時代から続く、豊作を祈願して雅楽を奉納するお祭です。
残念ながらこの日は月は雲に隠れていましたが、
暗くなった境内にはたくさんの人が集まっていて、
御手洗川の上にかかる橋殿の前に
ススキが飾られて、かがり火が焚かれていました。
参道に出店が出ているのだけど、さすが伝統のお祭だけあって、
たこ焼きとかリンゴ飴とかを売っているわけではありません。
出店しているのは、和菓子の宝泉とか豆政とか京都の老舗ばかりで、
ちりめん山椒とかお漬物のお店もありました。
出店を見ている間も、リンスケは早く「ふえ(尺八のこと)」を見たいと言うので、
冷たいグリーンティーが飲みたかったのは我慢して境内に戻りました。

境内の橋殿では、平安装束の人が演奏する雅楽や尺八や琴や
十二単の王朝舞などが厳かに執り行われて、
平安時代から続く音楽や舞の奉納を見ることが出来る貴重な体験でした。
ずっと雲に隠れていた月が、十二単の舞の途中に
一瞬雲の切れ間が出来て月の光が射しました。
王朝舞を舞っていたのは下鴨神社の職員さんらしいのだけど、
寿退職でこの舞台が最後の仕事だったそうで、
最後の舞の奉納にお月様が顔を出したのでしょうと進行の人が言ったので
境内に暖かい拍手が起こりました。
リンスケが飽き始めたら帰ろうと思っていたら、
琴は「ポロンポロン」、王朝舞は「おにんぎょうみたいなひとのおどり」
だと言って興味津々で見入っているので、
7時を過ぎたところで、まだ見たがるリンスケを促して神社を後にしました。

家でお月見と言うと
お団子を食べて窓から月を見上げるくらいだけど、
名月管絃祭のおかげで、一般市民でもこんなに厳かな
古式ゆかしいお月見を体験することができました。
リンスケにも何か心に残るものがあればと思うけど、
3歳の時のお月見なんて忘れてしまうのかな。
もうすっかり重くなった3歳児をずっと抱っこしているのも
けっこう大変だったんだけどな。












御手洗祭

2010-07-25 23:02:06 | 京都らぶ
毎年土用の丑の日に開かれる、下鴨神社の御手洗祭。
神水と言われる地下水が沸く御手洗池に、この日だけ入ることが許されます。
「おてあらい池」ではなくて、「みたらし池」と読みます。
みたらし団子と同じ名前の池ですが、
みたらし団子は、この池の湧水の泡をかたどって作られたと言われていて、
近くにみたらし団子発祥のお店と言われる団子屋もあります。
この御手洗池に足を浸して灯明を点した後、神水を飲んで、無病息災を祈ります。
お祭は早朝5時半から夜まで4日間開かれていて、
その間は絶えずたくさんの人が下鴨神社に来ています。
平安時代から続く伝統あるお祭だそうですが、
この地域では家族の毎年の恒例行事になるような、親しまれたお祭のようです。
地下水を入れているので、水はとても冷たくて
水が腰の辺りまでくるリンスケは、抱っこしておかないと寒すぎるくらいでした。
一年で一番暑い時期のお祭ですが
冷たい神水に足を浸して暑気を払う、清々しいお祭でした。











御所の小川

2010-07-04 22:34:50 | 京都らぶ
じょいフルとリンスケがお気に入りの御所も、
新緑の季節は森で遊ぶのが最高だったけど、
この時期からは、こっちに移動です。
出水の小川という、井戸水を環流させた川が
御所の一角に流れています。

リンスケの足首くらいの深さで、
リンスケがしゃがむと、お尻が水に浸るか浸らないかで
ちょうど浸ってしまうくらいの深さの川です。
じょいフルもジタバタするのはやめて、
さっさとリンスケをパンツ一枚にして、普段家でうるさく言ってる分
お尻が浸っていようが、土が付いた手をTシャツで拭いていようが、
何も言わないで見ていました。
こういう時のリンスケは、こっちがびっくりするくらいの集中力で
川の中を歩き回っては、ひたすら何かを喋りながら
一人、石を投げたり葉っぱを流したりしています。

京都の悠久の歴史の中心にある御所は、
リンスケがお尻を浸す遊び場でもあります。