じょいフルデイズ

おいしいとか、いい匂いとか、手作りとか、覚悟とか

ロマンチックな夏休み

2006-08-30 20:52:16 | 屋久島・奄美
6月の終わりだったでしょうか。
広島の研修医時代にお世話になった
外科部長の先生と
たまたま機会があって
3年ぶりの再会を果たしました。
河忠で萩のお酒を飲んだ
その席で…

「夏休みをどうしようかと思ってるんですよー
好きなことが出来るのも今のうちですし」
何気なく言ったら先生は
「屋久島はいいよー」と一言。
へぇ、屋久島。
色んな人とお話してみるものですね。
一人で考えてても
思いつきもしなかったでしょう。
屋久島かぁ…。

ここで話を聞いたのも
何かの縁というものです。
これは行ってみなくては。
屋久島に行ってみなくては。


じょいフルは
ロマンチストな上に
その気になりやすい。
そう言えば、
同じくロマンチストな上に、
自分では旅行なんてしないくせに
人のプランにはホイホイ乗って来る
あの人がいた。
私と同じ遺伝子を持った
じょいママが。

かくして
2度目の母娘二人旅は
「屋久島でトレッキングをして
ついでに奄美大島にも行こうかツアー」
となりました。
じょい家の一大事やら
転勤騒動やらでバタバタしてたけど、
気が付けば今週末です。
トレッキングというからには
スニーカーくらいはいるのかな。
普段あんまりカジュアルな格好をしないので
スニーカーも買ってこなくてはいけません。


きっと、
屋久島の太古の森の神様が
呼んでいるに違いない。
これはもう、ずっと前から
決まっていたことなのです。
あの日萩のお酒を飲むことも、
「屋久島はいいよ」って言われるのも、
今日スニーカーを買ったのも、
こうなることは
決まっていたのです。
そう考えたら
ロマンチックでしょう。
ちょっと思いつき旅行、
なんて言うより
ずっとロマンチックな夏休み。


さぁ、太古の森が
呼んでいます。






お一人でお越しでしたか

2006-08-27 23:59:32 | 花嫁さんになるのかな
4人に共通していたのは、
黒い無地のスーツを着ていたこと。
背筋が伸びていて、信頼感を感じたこと。
まずにこやかに頭を下げて
挨拶をしてくれたこと。
頭を上げた第一声に、
「お一人でお越しでしたか」
と言ったこと。

…たしかにどのカウンターも、
座っているのはカップルですね。
ふーん、やっぱりこういう所は
二人で見に来るものなんだ。
「それではこちらに、
 お二方のお名前をお願いします」
今日回った4か所とも、
同じような用紙に名前を書かされたけど、
4回ともブリちゃんの欄に
自分の名前を書きかけました。
いかんいかん、それじゃまるで
本当にお一人さまみたいじゃないの。


ふんふん、
生ケーキに変更できるんですね。
写真は6つ切りが2枚と。
ふんふん。
出されたコーヒーを飲みながら
説明を聞いているうちに、ふと
この人は私がお一人さまじゃないって
ほんとに信じてるのかな、と思いました。
妄想系の女の子が
一人でフラッと来たって
分からないじゃない。
もしそうだったら
このコーヒーだって、
丁寧な説明だって全部ムダになっちゃうよ。

「ところで、
 ブリさまはどちらにお住まいですか?」
ー京都です
「京都?ですか…」
ちょっと怪訝な様子。
ー地元が倉敷なんです
「あ、然様でございましたか、それでは…」
ちょっとホッとした様子。


無理もないか。
目の前で名前書き間違えたりされたら
おいおい?!って思うわね。
行く先々でコーヒーが出てきて、
4つ目の所はメロンとケーキまで出てきたし。
ドレスのカタログをいっぱいもらえるし、
何より、おめでたい雰囲気が静かに漂っていて、
妄想系でなくても女の子なら
来たくなっちゃうよ。


いやいや、
そもそもブライダルカウンターなんて
お一人さまで来るところじゃ
なかったんだ。



在庫一掃

2006-08-25 20:50:06 | じょいフルの台所
転勤が決まるとすることは、
「在庫一掃運動」。
冷蔵庫とか流しの下にあるモノを
とにかく使い尽くす運動です。
冷凍したブロッコリーとか、
使いかけのウスターソースとか、
半分使った緑豆春雨とか。
冷凍庫をパンパンにしたじょいママが
時々執行していました。
「もう何も買わない!」と宣言をして
本当に何も買わなくても
当分の間は食卓に食べ物が並びます。
貯め込みクセは遺伝性なのでしょう。
それでギュウギュウの冷凍庫は
見事にすっきりするのだから
さすが主婦道30余年。
なかなか有効な作戦です。


今回は引っ越しをするわけじゃないから
別にそのままでもいいんだけど、
なんとなく。
医局長からあの電話が掛かってきたら
いつもそうしていたから、
なんとなく、
在庫一掃。

今日のターゲットは
冷凍庫からドサッと出てたチーズです。
黒ごまも使いたいので
玄米のリゾットにしましょう。
玉ねぎとかぼちゃが入れば
おいしいに違いない。
覚悟はしていたけど
玄米を煮るのは時間がかかるね。
白米なら18分のはずだけど、
30分くらいかかったんじゃないかな。
でもプチプチしておいしいわぁ。
玄米とチーズって何でこんなに合うのかね。
おかげでチーズも黒ごまも
たっぷり消費できました。
明日は何を一掃しようかな。



…あれ、かぼちゃが残ってる。
玉ねぎもごろごろ転がってますね。
やっぱり買ってきたのは
反則か。
在庫、減ってないぞ。





また、あの電話

2006-08-23 22:45:25 | お仕事ですよっ
この時期の
朝一番の外線の電話。
さすがに
誰からなのかも、
どんな用件かも分かります。
ちょっと姿勢を正して
電話を取りました。

「じゃぁ10月1日付けで、よろしくね。
 また手続きの書類が届くから。」

医局長からの異動命令。
これで7回目の転勤です。
今回は前いたところに戻るだけなので、
ずいぶん気持ちは楽だけど、
やっとここの仕事も
慣れてきたところだったんだけどな。

「キミが教授室に来たことは聞いたよ。」
どきっ…
「またその件については話し合いましょう。」
は、はい…よろしくお願いします…。


電話に向かって頭を下げて
とりあえず転勤か…と
受話器を置いてため息をついたら、
後ろから
「先生、いなくなるんですか?」と患者さんの声。
おっと、超音波してるところだったんだ。
そうだよね、
いま診てる患者さんにも話しておかないと。
送別会で挨拶をして、
退院カルテを整理して、
医局の机を片付けて、
履歴書を書いて。
さすがに転勤儀式も
7回目となると慣れたものでしょう。


また履歴書かぁ。
職歴の欄だけ
どんどん長くなっていくなぁ…。



教授室

2006-08-21 23:59:07 | お仕事ですよっ
呼び出されて行ったことは
何度もあったけど、
自分でアポを取ってお伺いするのは
初めてです。
大学6年の時に職場見学に来て、
前教授から熱心な勧誘のお話を
このソファーで緊張しながら聞いたなーと
思い出しました。
あの後串カツをご馳走になって
ここに入局しますと宣言したんだった。


今日は折り入ってお話がありまして…
「何かめでたい話かな?」
あ、はい、そのことなんですけど
「そうか、それはおめでとう
 お父さんも喜んでおられるだろう」
はい、ありがとうございます
「キミの弟さんも結婚か」
いえあの、弟ではなくて
「あれ、お兄さんは結婚してるのだろう」
いえ、ですから
「まさかキミじゃないだろうね、ええ?」

…教授まで。



それで、
いずれ倉敷に永住することになります
将来的に人事の面でご配慮を頂けたらと思いまして
もしそこまで面倒は見られないということでしたら、
自分で就職先を探すことも考えているのですが…


医局員の人事の要望ほど
教授を煩わすものはないでしょう。
教授は難しい顔をされています。
さすがにご機嫌を損ねられたのでしょうか。
いやいや、もともと難しいお顔立ちなので
ちょっと量りかねます。


「…勤務条件を摺り合わせてでも
 大学の人事から離れてくれては困る。
 医局長と相談してみるが
 キミもそのつもりでよく考えるように。」



そりゃそうですよね。
入りやすいけど
抜けにくい
ヤクザな世界。
串カツで交わした契りを破るとなると、
やっぱり指をつめないと
いけないのでしょうか。





煮たトマトに干したトマト

2006-08-19 01:38:08 | おいしいおいしい
ドライトマト、
作ったんですけどね、
どうやって使ったらいいでしょう?
店長さんは、
「今日のにも入ってるよ」とニヤリ。

「アトリエライブ」のランチは
ラタトゥイユでした。
ほんとだ。
ドライトマトがトマトのソースにまみれてる。
へぇ…
煮たトマトに干したトマトを入れるんですか。
いただきまーす。

たしかに
さらっとしたトマトソースのところどころに
濃いドライトマトの香りと
甘酸っぱさが加わって、
なんともおいしいものですねぇ。



こういうの、
他に活用はないのかな。
ぶどうジャムにレーズン、とか
豆乳に高野豆腐、とか。

…ないか。




休み明け

2006-08-18 20:23:15 | お仕事ですよっ
お盆休みが終わって
5日ぶりの出勤です。
さぁ、気を引き締めて
また働かなくてはっ。
一緒に受け持ちをしているローテーターの子が
留守中の担当患者さんの出来事を
わーっと報告してくれました。
私も研修医の頃
オーベンの夏休み中は不安で不安で、
帰って来るなり飛びついて報告したなぁ。
先生がいなくてもこんなに頑張りました!って
褒めてもらえるつもりで
意気揚々と報告したのに
黙って軌道修正されてたり。
オーベンの存在の大きさを
改めて感じたものですよ。

で、何か困ったことはなかった?
「いえ、特に困ったということはなかったです」
あ、そう…。

回診もしばらくぶりです。
患者さんに挨拶をすると、
「もう戻られたんですか、
 お医者さんってお休み少ないんですねー」
もう、って。
そりゃそうだけど。
もう、って。

私がいなくても
とくに問題なかったみたいね…。
いや、それならそれで
いいんだけどね。
病院が平和なんて
いいことなんだけどね。


外来に降りると
事務の人が私を見つけて、
「あー先生っ、待ってましたよ!」
とホッとした表情。
お、待ってくれてましたか。
はいはい、お休みをいただいて
ご迷惑をかけたかしら。
一体どうしたというんです?


「診断書が溜まってるんですよー、
 今日中に3通、お願いしますねー」

…。

いや、いいんだけどね。
診断書だって大事だし。
岡山のみなさまが健康なら
それでいんだけどね。


さ、休みが明けて
気合いは充分。
じゃんじゃん
働きますよっ。




気さくな家

2006-08-15 01:15:47 | 花嫁さんになるのかな
「堅苦しいのはこのくらいにして」
と立ち上がったじょいパパ。
そうそう、
じょい家は堅苦しいのは
柄じゃない。
それに居間には
朝から準備したお料理が
もうずらっと並んでいるし。

何しろ
じょいママ以外は全員初対面。
こんなプレッシャーのかかる場に
それでも礼を尽くそうと来てれる
その誠意には、
我が家も精一杯お応えしなくては。
前日から念入りに献立を立てて、
当日は朝から
台所で予想通りの大激戦。
大事なお客さまのお口に
合いますように。

*前菜*
ローストビーフ
アボガドと卵のチーズソース
長芋のイクラ和え

*サラダ*
白身魚の唐揚げとタコの野菜サラダ

*魚*
帆立とブロッコリーのクリーム和え

*肉*
リンゴの豚ロース巻き 香味野菜のカレーソース煮

*ごはん*
鮭とイクラのご飯

*デザート*
メロン



気さくな家の
気さくな食事なので
どうぞくつろいでね。
もちろん、
ちゃんと正装で来てくれて
きちんとした言葉で
気持ちを伝えてくれたことは
一同感激しています。



えっと、
じょいパパが
立ち上がるのが早かったのは
あんまり気にしないで。

正座が苦手なじょいパパは
あれ以上正座が
出来なかっただけだから。