坐花酔月 徒然日記

 「花咲く処に腰を下ろし 月を眺めて酒を楽しむ」 この一年、どんな年になるのか。

島田雅彦 自由死刑

2008-01-13 14:01:24 | 本・映画・音楽etc.
 このカテゴリー名「BookOffの105円本」とは、そのまま105円コーナーで見つけて面白かった本の感想です。今までも中古本屋さんにはだいぶお世話になっている。どうも昔から借りた本が読めないという癖と、ものすごい遅読(たぶんカミさんの10分の1のスピードか)であること、最近特に老眼が進み文庫本の文字ポイントでは読みづらくなったこと等があり、単行本をしかも105円で購入できるのはありがたい。

 ということで島田雅彦の自由死刑。この作家が以前、芥川賞選考委員だった吉行淳之介達をボロクソ批判して委員会の顰蹙をかったことがあり、その頃からファンになった。そして同世代だ。
 TVドラマを見ているような軽い感じで読み進んだ。自殺すると決めた日までの一週間の様々な人間関係をありえないような面白さで過ごし、そして途中筆者があとがきで書いているように、主人公が死と向かい合ってしまうという少々方向が変わったけれど読後の感想は面白かった。感覚が身近なところがいいな。
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