![]() | 資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言中谷 巌集英社このアイテムの詳細を見る |
まえがきで、
「本書は自戒の念を込めて書かれた『懺悔の書』でもある。」
とある。
自分が書いたにもかかわらず「書かれた」となっている点がいきなりひっかかったものの、
以前から気になっていたので、読んでみることにした。
改めて読んでみると、なんと都合のいいしつらえになっていることか。
自分が協力してきた「改革」という名の破壊をあっさりと否定して、
日本再生のへの提言なるものを打ち出してある。これがまた。。。
読んでいて、ちょっとずつイライラしてくる。
あげくのはてに、
「 たしかに老人医療費の増大は深刻な問題ではあるだろう。だが、厚労省によっ
て後期高齢者と指定された人たちは日本が経済大国になるうえでの立役者に他な
らない。いかに財政難だとはいえ、そのような功労者に対して、いきなり保険料
を年金から天引きするという過酷な政策を打ち出すのは国家として正しいあり方
だろうか。
むしろ、どんな知恵を使ってでも『日本社会に対する貢献に感謝して、これか
らは医療費はすべてタダにいたしますので、安心して余生をお過ごしください』
とするのが為政者という者であろうし、『敬老の精神』というものであろう。」
この部分を読んで、あまりの極論にビックリ。
そして、日本的雇用システムの欠点を指摘して、労働市場の流動化を進めるには、
「小さな政府のほうがさらにより効率的だとは言えない。大きな政府でも、経済を
より活性化できる場合があるということが分かるのである。」
としながらも、数ページ後には、行政単位はできるだけ小さくしていったほうが
いいとする。
極めつけとして、21世紀の最大の課題を環境問題として、日本の進むべき道が
「環境立国」ですって。
ただ思いつくままに、項目を並べているような気がしてくる。
読んで、評価できない本なんだから、コメントを残す必要もないんだけど、
自分が、書きモノをするときには、あまり思いつくままに並べないようにしよう。
このことを胸に刻み付けるために。。。
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