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t-rockの…

毎日の適当な生活を。。。

あなたが言っちゃあいかんでしょ

2009-11-29 23:17:56 | 読んだ本
資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言
中谷 巌
集英社

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まえがきで、

「本書は自戒の念を込めて書かれた『懺悔の書』でもある。」

とある。

自分が書いたにもかかわらず「書かれた」となっている点がいきなりひっかかったものの、

以前から気になっていたので、読んでみることにした。


改めて読んでみると、なんと都合のいいしつらえになっていることか。

自分が協力してきた「改革」という名の破壊をあっさりと否定して、

日本再生のへの提言なるものを打ち出してある。これがまた。。。

読んでいて、ちょっとずつイライラしてくる。

あげくのはてに、

「 たしかに老人医療費の増大は深刻な問題ではあるだろう。だが、厚労省によっ
 て後期高齢者と指定された人たちは日本が経済大国になるうえでの立役者に他な
 らない。いかに財政難だとはいえ、そのような功労者に対して、いきなり保険料
 を年金から天引きするという過酷な政策を打ち出すのは国家として正しいあり方
 だろうか。
  むしろ、どんな知恵を使ってでも『日本社会に対する貢献に感謝して、これか
 らは医療費はすべてタダにいたしますので、安心して余生をお過ごしください』
 とするのが為政者という者であろうし、『敬老の精神』というものであろう。」

この部分を読んで、あまりの極論にビックリ。


そして、日本的雇用システムの欠点を指摘して、労働市場の流動化を進めるには、

「小さな政府のほうがさらにより効率的だとは言えない。大きな政府でも、経済を
 より活性化できる場合があるということが分かるのである。」

としながらも、数ページ後には、行政単位はできるだけ小さくしていったほうが
いいとする。


極めつけとして、21世紀の最大の課題を環境問題として、日本の進むべき道が
「環境立国」ですって。


ただ思いつくままに、項目を並べているような気がしてくる。


読んで、評価できない本なんだから、コメントを残す必要もないんだけど、

自分が、書きモノをするときには、あまり思いつくままに並べないようにしよう。

このことを胸に刻み付けるために。。。


数学的思考力って?

2009-11-20 00:30:48 | 読んだ本
細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!
細野 真宏
小学館

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数学は、本当に苦手にしてきた科目である。


こういう本をさらっと読んだだけで苦手が克服できるんならいうことないが、
さすがにそれは甘いだろう。


なにかしら、苦手意識の改善につながればと思って手にとってみたけれど、
思っていた内容とじぇんじぇん違う。


そりゃそうだ。確かに、「数学『的』思考力が飛躍的に身につく」ってタイトルだ。


まあ、もったいないので読み進めてみたけれど、それなりに得るものはあった。


「数学的思考力とは、簡単に言うと、物事の仕組みを一つひとつ整理して考える
 ことができる能力」


とまとめちゃうと非常に抽象的ではあるけれど、
 
 ・ 情報に惑わされないために
 ・ 思い込みをしないために
 ・ 情報の本質を見抜くために

といったことが、噛み砕いてまとめられている。


ああ、そうだなと思うところが大半なだけに、理解できているとは思うんだけど、


「分かったつもりから抜け出すには、『分かる』と『伝えられる』を同じに
 する必要があり、そのために数学的思考力と思考の歩幅の理解が不可欠。」


という部分には、やっぱりハッとさせられる。


自分が今の仕事で理解していること、研修したり電話で質問に答えたりするけれど、
きちんと伝えられているだろうか。


今の仕事も先が見えてきたから、今一度、思考の歩幅を意識してみよう。

雲の中と向こうをちょいとのぞく

2009-11-16 22:52:43 | 読んだ本
クラウドの衝撃――IT史上最大の創造的破壊が始まった
野村総合研究所 城田 真琴
東洋経済新報社

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最近、ニュースでも広告でも目にするようになってきた、クラウド・コンピューティング。


SaaSのこともあり、なんとなくは理解しているんだけど、
どうにも理解不十分なところも多いので、全体像をきちんとお勉強。


HaaS、PaaS、そしてSaaSの概要も簡潔にまとめてある。


そして、IT業界や企業IT戦略の方向性も解説してある。


こりゃ、入門解説書としては、なかなかよいレベルの本だ。


このクラウドに向けた流れを考えるときには、


9年前の出向先でしていた仕事が思い出される。


当時、だいぶ時代を先取りしていた仕事をしていたんだなぁ。。。


★★★

かなりの理解度向上

2009-11-12 00:19:22 | 読んだ本
戦術に関してはこの本が最高峰―これぞサッカーの「戦術学」 全世界30クラブ解体新書
西部 謙司,浅野 賀一
東邦出版

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これは、サッカーを見る上で本当に勉強になりました。

「戦術はロマンだ」から前書きが始まり、

「絶対に勝てる戦術はない。どうやって勝つかはどうやって負けるかと

 表裏一体だ。つまり、戦術を決めるとは腹を括ることなのだ。」としながら、

ヨーロッパリーグの主要チームの代表的なフォーメーションと

選手の動きを紐解く。

ただ見るだけよりも、少し知識を積み上げるとやっぱり楽しくなりそう。

『これを知るものはこれを好む者に如かず。
 これを好む者は、これを楽しむ者に如かず』

ですな。

★★★★

へたの考え休むに似たり

2009-10-28 23:33:03 | 読んだ本
榊原式スピード思考力
榊原 英資
幻冬舎

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最近、こういう本が本当に増えていますが、似たり寄ったりなのもまた事実。


最近でも、「ミスター円」って呼ばれてるんでしょうかね。


よくTVで見かけるだけに、榊原さんの声をイメージしながら読んでみる。
そうすると、個人指導受けてるみたいになりません? ならないか。


で、そのなかでもピックアップしておきたいこと。


・勘は整理されていない経験

・経験をできるだけ整理する

・創造力とは、知識の組み合わせを変えること

・読むことと書くことは、私にとっては考える力の土台になっている


★★★

突き抜けたエンジニア

2009-10-27 23:19:58 | 読んだ本
すべて僕に任せてください―東工大モーレツ天才助教授の悲劇
今野 浩
新潮社

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研究者の世界の内側が垣間見えるノンフィクション。

前書きに、

「この本は、革新的金融システムを生み出すために命を賭した
 『突き抜けたエンジニア』の半生を通じて、これまで知られ
 ることのなかった『20世紀エンジニア』と『理工系大学』の
 生態を紹介する目的で書かれたものである。」

とある。

東京工業大学で金融工学の研究センターを立ち上げ、

新しい金融システムの確立に力を尽くそうとした方のお話。


読み物としても面白いし、

最近、経済・法学系の先生方と接触する機会が多いので、

大学っていう組織が少しでもわかって、こちらも面白い。


★★★

職人の心意気

2009-10-20 23:27:16 | 読んだ本
現場で生まれた100のことば―日本の「ものづくり」を支える職人たちの心意気
小関 智弘
早川書房

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これまで、ありそうでなかった本ですね。

現場の職人さんで、本やメッセージを出す方といえば、

岡野工業の岡野雅行社長とか、堀場製作所の堀場雅夫さんがいますけど、

中小企業の職人さんの言葉を積み上げたものは少ないのでは?


そして、巻末にはビートたけしと著者の対談がまとめられている。


「100のことば」を直に抜いちゃうと問題がありそうなので

ここには書かないようにしますが、あっさり読めるけど味がある。

そんな内容でした。


★★★

軸の確立

2009-10-05 23:34:00 | 読んだ本
ぶれない経営―ブランドを育てた8人のトップが語る
首藤 明敏
ダイヤモンド社

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最近、「軸」に迷っているので、こんな本を。

現在のマーケットでブランドを確立した8人に対して、
博報堂ブランドマーケティングの首藤さんがインタビューしたのをまとめたもの。


吉田カバンの吉田社長、

ジャパネットたかたの高田社長、

星野リゾートの星野社長、

フランフランの高島社長、

亀田メディカルセンターの亀田院長、

一休.comの森社長、

ビームスの設楽社長、

レストランひらまつの平松社長、


8人のうち6人が親の事業をベースに発展させたものなのが残念とはいえ、

リスクを負って事業を拡大して軌道に乗せた方々の話には、参考になる。


「やはりブランドというのは、消費者と私たちつくり手との、本当の意味での絆です。
 お互いに行き交いができること、これが互いの約束であって、一番大事なこと。」
 (吉田社長)

「やらなきゃいけないことを無視して飛び越えてはいけない。
 課題が出てそれを越えたら、また新しい課題が出てくる。
 そしてそれを越えたら今度は知恵が出てくる。」
 (高田社長)

「AをAダッシュにするようなイージーな商品開発はするな、
 新しいというのは、AをBやCにすることなんだ。
 AをBにするという発想は別に難しいことじゃない。
 誰だって身につくものです。常に進化しようとする意識を
 ルーティンにする、これが大切なんです。」
 (高島社長)

「突き詰めればある意味、内部顧客に対するマーケティングがすべてなんです。
 なぜなら、その人たちのモチベーションが、結果として
 外部顧客に対するサービスにつながるのですから。」
 (亀田院長)


うち(出向元も出向先も)は、顧客にどうやって向き合っているんだろう。

そして、わたしゃその中で、何を「軸」において、どう行動していくんだろう。

特に、出向先のほうが悩ましかったりして。


★★★★

社会学の入門書!?

2009-09-24 23:59:03 | 読んだ本
14歳からの社会学 ―これからの社会を生きる君に
宮台 真司 (みやだい しんじ)
世界文化社

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「積ん読」していたやつを連休で引っ張り出す。


ちょっと、著者の宮台さんの体験談が鼻にツンとくることがあるけれど、
今の中学生くらいに、こういう話をする時間が必要なのではなかろうか。
高校生では、ちょっと遅いようにも感じる。


あとは、お父様、お母様方にも。


特に、第4章の「理想」と「現実」~君が将来就く「仕事」と「生活」について

あたりは、とっても大切なんだと思う。


社会学としてくくってしまうとよくわからなくなってしまうんだけど、
自分が生きていく中での、人と、集団と、組織とのつながりを考えてみると
捉えれば、馴染みやすいんだろうか。

ちょっと掘り下げてみようかな。
あまり、深みに嵌まってしまうのも、ちょっと違うような気がするんだけど。

★★★

不動心

2009-09-08 22:55:05 | 読んだ本
北別府学それでも逃げない―二十世紀最後の200勝投手
北別府 学,友野 康治
グラフ社

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中古書店で入手した、ペイさんの本。


黙して語らない雰囲気、TV解説でも余計なことは話さないペイさん。


しかも、この本が届いてみてビックリ。ご本人のサイン入りだし。

印刷で刷り込まれてるのかと思ったら、マジックがちゃんと裏にしみてる。


「不動心」



前田がヒーローインタビューを断った「前田事件」のときのエピソード、
津田が入院したときのエピソード。

そういったたぐいの話以外の、ピッチングに対するストイックなまでの取組み。
高校時代に3年間続けた、未舗装20kmの自転車通学と300球の投げ込み。

ピッチャーという職業は、「生命に敗北を刻印される職業」としながらも、
「負けても敗者復活の勝負をすればいい。
 そこで勝てば、その前に負けたことなど忘れられる。」

そして、北別府が現役時代に言い聞かせていたこと。
 ・人をうらまない。
 ・人を責めずに自分を責める。
 ・人のせいにはしない。
 ・自分を甘やかさない。
 ・自分さえ良ければいいと思わない。


「学」びたいものですが、なかなかその境地までには。。。

★★★★