徘徊オヤジの日々是ざれごと

還暦退職者が、現在の生活と心情、そしてちょっとした趣味について綴ります。

星のしるしの勇者・・・4

2018-03-10 09:06:37 | ・星のしるしの勇者
 大型のカヌーの両わきには、舟を安定させるためのうで木がそえられ、高く立てられたマストには麻でできた帆がかけられた。

 北へ北へと進むと東向きの潮の流れに乗って、5日目にはアース島へ着くはずだ。昼間は太陽の位置を見て、夜には星を見て進んだ。

 だがもうすぐ島に着こうかというころ、もうれつな嵐がおそってきた。マストもうで木も折られ、舟は海面にたたきつけられてばらばらになった。

 サマナは木片にしがみつき、ひもで体をゆわえた。それがサマナができる最後のことで、まもなく何もわからなくなった。

(星のしるしの勇者…5)に続く…

北海道の里山をあるく・・・163

2018-03-06 07:43:16 | 北海道の里山をあるく
札幌市・宮丘公園

 札幌西区には風車をかたどったグループホームがあるそうで、見に行って、近くの高台にある宮丘公園にも立ち寄る予定で出かけてきました。

 しかし事前に見た資料では確かにきれいな風車の写真が載っていたのですが、おそらく建てかえられたのでしょう、同名のグループホームはあっても、風車の姿はどこにも見あたりませんでした。

 宮丘公園もごく一部しか除雪されておらず、中までは入れませんでした。またここには西部配水池という施設もあって、たぶん地下には大きな貯水池があるのでしょう。


公園の様子


公園から見た札幌の街並み


←昭文社発行1万分の1札幌便利情報地図より

←このあたり

星のしるしの勇者・・・3

2018-03-02 13:05:02 | ・星のしるしの勇者
 人々の住む村は島の東と西のはしに分かれていた。しかし2つの村はずいぶん前から仲が悪かった。

 丘の上の土地は東と西の真ん中で分けられ、海での魚場もきっちり分けられていたが、約束はいつも破られた。畑の作物は収穫の前に、いくら見張りを立てても、相手側が大勢でやってきてうばってしまう。漁の場も荒らされた。

 こうして東の村と西の村との間で大きないくさになろうとしていた。

「西の村がたくさんの剣を手に入れたぞ」

 そんな知らせが入った。

「このままではわしらはみな殺しにされるぞ。わしらもいそいで武器を手に入れなくては」

 ひそかに交易船が仕立てられた。いつもはたくましい若者が乗りこむのだが、今は西の村がおそってくるかもしれない。舟には初老の男とサマナともう1人の少年の3人が乗ることになった。

(星のしるしの勇者…4)に続く…